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「このままだと通用しなくなるかも。」危機感を原動力に挑んだ、40代・初の転職を振り返る【Engineer's voice#7】

スマレジ開発本部CTO室のKです。

今回は、40代で人生初の転職に挑戦し、その時考えたことや感じたこと、スマレジの入社に至るまでの経緯をお伝えします。


〜まずは簡単に自己紹介〜

■エンジニア歴:16年
前職では、金融系SIerのシステムエンジニアとしてアプリケーション開発に従事。銀行サブシステムの保守案件を担当していました。
プログラミング含めてアプリケーション開発の上流から携わり、やがてチームリーダーを任せられるようになってからは、チームメンバーのマネジメントのほか、各方面との調整業務や問い合わせ窓口、管理業務など、幅広く経験しました。
■スマレジ入社:2022年12月
開発本部CTO室に配属となりました。
決済関連のプロダクトチームのメンバーとして、課題解決に努めています。

薄れゆく専門性とスキル。もし今の仕事を失ったら?

「このままエンジニアとして働いていけるだろうか」

当時、私は自分の技術的専門性やITスキルが年々薄れていくことに不安を感じていました。年次を重ねるにつれて、プログラミングやITの最新技術に触れる機会が多かった若手の頃と比べ、社内外の調整業務や問い合わせ対応、管理業務などの比重が大きくなっていたためです。

技術や開発の最前線からどんどん遠ざかっていくようで、このままでは将来エンジニアとして通用しなくなってしまうのではないかという強い危機感がありました。

エンジニアとしてのキャリアだけではありません。もし今後、何かの事情で今の会社で働けなくなったら?新しい仕事に就きたいと思っても、エンジニアとしてのスキルがなくて転職すらできないかもしれない......。そんな人生の不安まで想像を巡らせていたほどです。

自身の理想と現状の乖離の大きさや、人生のリスクを改めて考えるようになった私は、今後のキャリアのために、思い切って軌道修正することに決めました。

現実を直視するほど怖くなる。でも・・・

それまで長年エンジニアとして働いてきたものの、その時の私は世の中にどんな仕事があるのかを実はよく知りませんでした。

年齢を考えれば、いわゆる“マネージャー”としての振る舞いを求められることが多い立場。そもそも自分が思い描いている「手を動かして開発業務も行う、プレイヤーとしても活躍できる職場」なんて、実際に存在するのかも分からない状態でした。それ以前に、40歳を超えて初めて転職する自分を受け入れてくれる会社なんてあるのだろうか。現実を見れば見るほど、不安は加速するばかりでした。

それでも、今の不安を少しでも解消するには、実際に動き出してみるしかありません。あいにく家庭の事情があり、すぐに転職活動を始めることはできませんでしたが、私が転職を考えていることに対して家族は前向きに応援してくれました。お陰さまで、自分のキャリアに集中して考えを巡らすことができたと思います。

「何を求められているのか」を知る

不安ばかりの転職活動のスタートでしたが、何より情報が欲しかったので、まずは転職市場でどんな人材が求められているのかを知るところから始めました。

私には転職に関するノウハウが何もなかったので、まずは転職エージェントに相談をしました。いろいろな話を聞く中で、エンジニア転職の市場動向や、現時点での私の市場価値、企業が求める人物像をよく理解することができました。

あとは、選考の前に実施されるカジュアル面談にも積極的に参加しました。個人的には、カジュアル面談では、しっかりと“対話”することが大事だと思います。せっかく選考と関係なく話せる場ですし、自分の想いと会社の想い(求めていること)を率直に意見交換することで、リアルな現場の声や会社の様子を知ることができるからです。もし、自分が求める条件と企業が求める人材像にズレがあったとしても、早い段階で見極められる点もメリットです。

いきなり選考から始めるのも近道で良さそうとは感じましたが、私の場合は丁寧に進める方が自分の気持ちの整理もつきやすく、結果的に希望に近い企業に出会いやすかったように思います。カジュアル面談の形でなかったとしても、転職にあまり慣れていない段階では「求められることを正しく認識すること」を優先するのをお勧めします。

これまでのキャリアはリセットしなくて良い

先述の通り、私の転職活動の大きな目的は、技術的な専門性を高めることです。でも、ただ現場で手を動かすだけでなく、せっかく培ってきたマネジメント経験やスキルも同時に活かすことができれば、エンジニアとしての価値をさらに高められるのではないかと考えていました。

また同時に、そういった生涯プレイヤーでもありマネジメントスキルも備えたエンジニアこそ、自分の理想であることを再認識することができました。

一方、企業選びにおいては、自社開発企業である点も重視しました。前職では主に受託開発に携わっていたので、自社のプロダクトやサービスをより良くするために、意見やアイデアを反映させていく自社開発に魅力を感じていたからです。

以上2点が、私にとっての転職の軸となりました。

エンジニアがビジネスに貢献する、やりがいと難しさ

スマレジの選考に進む中で印象的だったのは、どんな肩書きや役割であっても「ユーザーの課題を解決する」というビジネス視点での目的を達成できているか否かが評価軸になっていることです。「技術は目的のための手段で、エンジニアでもビジネス視点を持つべき」という考えは興味深く、ITの力でユーザー要望を叶えるとは具体的にどういうことなのか、的確に表現されていると共感しました。

また、私自身が望んでいたマネージャーとしてもプレイヤーとしても評価される土壌があり、エンジニアとしての“在り方”に強い想いが感じられた点から、スマレジへの入社を決めました。

実際にスマレジの開発現場に入ってみて、エンジニア自身が開発の優先度を決め、主体的に業務を進めていく様子を目の当たりにしました。また「ユーザーを第1に考えた開発が、ひいてはビジネスとしての成果につながっていく」という思想のもと、失敗を恐れず行動することが推奨される風土が根付いていることを実感しました。

ただ、当然その分求められるレベルは高いです。課題の特定には幅広い知識が必要ですし、対応方針の妥当性もエンジニアが考えます。もちろん、実際の設計や実装など、適切な“手段”としての技術スキルも必要不可欠です。方針決定からリリースまでにはスピードが求められるため、私自身「最短で最大の成果を出すこと」を常に意識するようになりました。これは前職と比較しても大きく異なる点だったので、個人的にとても新鮮に感じた点です。

どのエンジニアも当たり前のようにビジネスゴールや達成基準を考えながら、実際に手も動かし続ける。そんな環境に身を置けていることが、今とても恵まれているなと感じます。

“転職初心者”のシニアエンジニアの皆さんへ

私と同様に「転職なんて本当にできるのだろうか」と不安を抱いている、シニアエンジニアの方も多いのではないでしょうか。

これまでお話したように、私は転職市場や自分自身のことを知ることが転職の第1歩だと考えています。ぜひ企業情報を参照したり、普段触れたことのない最新技術を勉強してみたり、可能であれば転職エージェントや企業との面談で直接対話してみてください。実際に行動してみることで、自分の立ち位置を客観視できたり、自分の足りない部分が見えてきたりするはずです。

もちろん転職活動は転職することが全てではないので、行動してみた結果変わらないことが最適だと気づき、「転職せず現職に残る」という判断をすることも大きな成果だと思います。

ただ、少しでもこの先のキャリアに対する不安があるのであれば、一度外に目を向け、自分自身を振り返ってみてはいかがでしょうか?思いがけない気づきや、モチベーションアップに繋がるかもしれません。



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