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【Expert noteコラムVol.2】12万店舗を超えるスマレジユーザーに向けてアプリ開発にチャレンジ!
スマレジDevelopers Expertによるコラム連載Vol.2はLINEを連携させた会員証アプリ3つをアプリマーケットにリリースいただいている北海道デジタル・アンド・コンサルティング株式会社の石堂さんに執筆いただきました。
スマレジアプリマーケットに広がるビジネスチャンス
アプリマーケットにはスマレジを利用する多くの店舗に対して、自社のソリューションを提案するチャンスが広がっています。当社はスマレジの連携アプリとして、LINE上に会員カードを表示できるシステムを提供しております。お陰様で多数のお客様にご利用いただいており、順調に導入数を増加してきました。本稿ではこれからスマレジアプリマーケットへの参入を検討されている方に向けて、当社が参入した経緯や検討した事項をまとめてお伝えしようと思います。
レジと連携していないポイント会員システム
当社では、2018年からLINEで会員管理ができるシステムを提供しています。しかし、スマレジ連携アプリ開発前に提供していたポイント会員システムは、レジと連携しないため、ポイント会員システムとレジのそれぞれに入力してもらう必要がありました。当然のことですが、店舗では手間のかかる操作となってしまうことが懸念されます。このため、「それでもLINEで会員管理がしたい」という方に導入いただくことはできていましたが、レジと連携したいという方は商談が成約できないという状況となっていました。当時は「POSレジとの連携は無理」という思い込みがありました。また、ポイント会員システムを構築している他社と情報交換をした際にも、レジ連携は困難があり上手く行っていない、または開発コストが嵩むという情報もありました。
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スマレジとの連携アプリを開発したきっかけ
前述したように当社ではレジ連携は無理と考えておりましたが、ある日、システム利用者から「スマレジなら連携できそうだ。調査してくれないか?」というご要望をいただきました。スマレジさんには申し訳ございませんが、このタイミングで当社はスマレジのことを詳しく知らず、連携するメリットやスマレジの特徴は全く分からずにおりました。このため「無理かもしれませんが、ひとまず、お客様から教えて頂いたサポートの電話番号にかけてみます。」と返答したことを覚えております。その後にサポートに電話をしてみると、ちょうどアプリマーケットがリリースされる前のタイミングとのことで、資料請求を依頼してデベロッパーとして登録してみました。その後にアプリマーケットの担当者からもメールで連絡をいただくこともできました。今、思うとサポートのダイヤルを教えてもらい相談ができたことや、アプリマーケットの担当者と繋がることができたことはスマレジさんのサポート力の高さがあってのことかと思います。普通のサポートダイヤルなら別部署に繋いで連絡を取るまでしてくれないのではないでしょうか。
スマレジはどのくらい利用されているのか?
どんなシステムでもたくさんの方に利用してもらうためには、かなりの努力が必要です。私は以前に通販用システムを飛び込み営業で販売した経験があります。1社ずつ地道に開拓していましたので、多くのユーザー基盤があること自体が素晴らしいと感じています。スマレジではIR情報などで現在の利用店舗数を公開しています。2022年1月の情報からピックアップすると、下のグラフのように12万店舗を超えるユーザー基盤があります。有料プランのユーザーだけでも2万ユーザーを超えています。もし、有料ユーザーの1%でも当社のユーザーになっていただけた場合は、200店舗にご利用いただける!といった皮算用ができます。こういった想像をすると楽しくなり、開発も進みます。
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さらに、この12万を超える店舗が、どのような業種なのかといったことも公開されています。当初は「飲食が多いのかな?」と思っておりましたが、小売業が最も多いのが特徴といえます。また、美容・理容業がそれほど多くないというのもわかります。
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引用:「スマレジ・レポートVol.4」 https://developers.smaregi.dev/resources/info/pdf/20200422_smaregi-report_202004.pdf
スマレジのユーザー基盤を分析して、マッチするアプリをリリースすることができれば、リリース後の問い合わせが乏しいといった状況を回避することが可能になります。また、ターゲットとする業種を限定していくことで、よりヒット率を上げることも可能と思えました。
スマレジアプリもAPIも簡単にお試しできる
開発を具体的に行うかを検討するためには、使用するAPIを試験的に動かしてみるという作業が必要になってきます。スマレジでは、デベロッパーアカウントを取得すれば、スマレジの管理画面を利用することができます。手始めに商品情報を登録し、APIから参照することや登録や更新を試してみます。当社ではPOSTMANを使いAPIのテストを行うので、ここまでの作業でプログラム開発は不要でした。なお、このテストの流れは、当社が行った当時はチュートリアルドキュメントが無かったのですが、今ではドキュメントも整備されています。テストを行うことで、「これなら行けるかも」という安心感が得られます。特に当社は異業種からのIT進出であったため、凄腕のエンジニアが揃っているわけではない状況でした。このためこのようなテストができる環境と安心感が得られるのは重要なことでした。なお、チュートリアルドキュメントは、noteで公開されているのでどなたでも見ることが可能です。
参考:【チュートリアル①】スマレジ・デベロッパーズでパブリックアプリを作成する
コミュニティへの返答が早い!
APIを利用してシステムを開発していると、ちょっとしたところで手が詰まってしまうことや疑問を解消したいといったことが起きます。スマレジデベロッパーの場合は、専用のコミュニティサイトが用意されており、質問に対する回答がだいたい3~5日くらいで返答されています。ここで驚いたのは、スマレジさんのエンジニアの方が直接返答してくれることです。他社のAPIの場合は、まったく返信がなされないことや有料の契約をしないと技術資料の提供もないといったこともありました。このような場合は、コミュニティ内の分かっている人からの返答を待つことになり、返答があったとしても「本当かな?」という疑問が残ってしまいます。このためメーカーからの返答があることはかなり有難いと思っています。現在、コミュニティへの質問は300件を超える数が登録されており、他の方からの質問も増えることで知見が深まっています。
スマレジ利用者の要望を知ることができる
スマレジでは利用者がどのような要望を持っているのかについてアンケートを取って公開されています。当初は下記のようなアンケート資料でしたが、現在はユーザーリクエストとなってブラッシュアップされています。リクエストに対して応募することができるので、メーカーとして積極的に利用者へアプローチすることができるのは画期的です。
引用:「スマレジ・レポートVol.7 ユーザーアンケート」
https://developers.smaregi.dev/resources/info/pdf/20201001_smaregi-report_202009.pdf
※スマレジ・ユーザーリクエスト
アプリマーケットのAPI利用料金が無料に
アプリ開発において、APIの利用に応じて発生する料金は、システムの料金に上乗せしなければならないため重要な検討事項になります。スマレジも当初はAPIコール数に応じて料金が従量課金で発生する仕様になっていました。しかし、現在は撤廃され、制限なく利用できる環境となっています。アプリ開発の仕様検討の際に、コール数を意識しなくてもよいため設計がしやすくなっています。なお、アプリマーケットとして月額利用料が発生した際には、30%の手数料が発生しますのでご注意ください。
アプリを実装するためのハードルが低い
スマレジアプリマーケットでは開発するアプリについて、画面レイアウトや細かな仕様の指定はありません。アプリ公開に必要になってくるのは、アプリの説明、スコープの設定、アイコン画像などであり、システム自体をスマレジと合わせる必要はありません。当社の場合は、従来のシステムに組み込み形式でアプリマーケット用のアプリを開発しました。仕様の条件がないため、大幅な変更をしなくてもリリースすることができています。
最後に
今回は、当社が経験してきたいスマレジの連携アプリ開発について経緯や以前の状況も含めてお伝えいたしました。簡単に始めることができ、スマレジのユーザー基盤を活用してチャレンジできるのがスマレジDevelopersと思います。実際に始めるといろいろな壁にぶつかることもあるかもしれませんが、コミュニティなどを活用していくことで乗り越えていけると思います。それでは本稿がこれから開発を検討される方の参考になれば幸いです。
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