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金利上昇をどう生きるか?➀

 渋谷区の不動産屋【スマートプロパティーズ】代表の渡邉と申します。
会社名は長いので『スマプロ』と覚えてください!

さて、本日から新企画を始めていきます。題して【変動金利をどう生きるか?】。今回のテーマは住宅ローンを組む方だけでなく、全員に関係してくるテーマですので、ぜひ今回の利上げをきっかけに金利や経済へ興味を向けてもらえたらと思います。



0.5%の金利でいくら増える?

政策金利は今月27日から0.25%上がり0.5%となります。では、0.25%の上昇で実際に返済金額はいくらになるのでしょうか?
【借入金額:8500万円 金利:変動0.479% ボーナス返済:なし】
こちらの条件で政策金利0.25%・0.5%それぞれのパターンで試算した場合、毎月の返済額は下記の通りです。

0.25%
毎月返済額:219,859円
総返済額:94,650,835円

0.5%
毎月返済額:220,647円
総返済額:94,981,776円

差額は788円です。総返済額の差は330,941円です。なお、返済金額については5年ルールがありますので、*借入後5回目の10月1日を基準日とする借入金利の見直しを行うまでは、返済額は当初の金額から変わりません。(auじぶん銀行の場合)
ただし、利息自体は増えているので、5年ルールにより支払いきれていない利息分については元金に充当されるため、総返済額は増えることになります。
*基準日は金融機関により異なる場合がございますのでご確認のうえお申し込みください。

そもそも35年間も住む?

上記の試算では、政策金利の上昇に伴う毎月の返済額や総返済額の変化が示されています。しかし、実際には多くの方が住宅ローンを35年の返済期間で契約しても、繰り上げ返済や借り換えなどを活用し、予定より早く完済し金利上昇による返済額の増加リスクを軽減されるケースが多いようです。
「住宅金融支援機構『2019年度民間住宅ローンの貸出動向調査』」統計では、実際の返済期間はわずか16年という結果がでております。詳細な統計データは以下の通りです。

・10年以下        22.2%
・(11年以上)15年以下 41.4%
・(16年以上)20年以下 13.6%
・(21年以上)25年以下 16.0%
・(26年以上)30年以下  5.6%
・(31年以上)35年以下  1.2% 

30年以上35年未満で返済している人の数は、わずか1.2%にとどまっています。
この調査結果によると、住宅ローンは平均26.7年で借りて、平均15.7年で完済しているわけですが、借入期間と完済年数の11年の差は、大きく分けて3つの理由から生じているそうです。(以下https://diamond-fudosan.jp/articles/-/1110481?utm_source=chatgpt.comより抜粋)

1、「一部繰り上げ返済」を繰り返して、早めに完済した
2、毎月返済額を増額して、早めに完済した
3、住宅ローン借り換えや、マイホーム買い換えのために、一括返済をした

 それぞれの割合は明確ではありませんが、「1、一部繰り上げ返済」と、「2、毎月返済額の増額」を行えば、借入期間よりも前に住宅ローンを完済することができるます。また、「3、借り換え等」によって金利を下げることができれば、返済期間を短縮したり、総返済額を減らすことも可能です。万が一今後も金利が上がり続けると想定される場合でも、ボーナスや昇進や転職などで収入が上がったタイミングで繰り上げ返済をすれば、金利上昇部分を押さえることができます。
実際私の両親も25年以上30年未満の期間で完済しておりました。 

返済シミュレーションを策定する重要性

住宅ローンは、多くの人にとって人生最大の借り入れといえます。そのため、金利のわずかな変動でも返済額や総返済額に大きな影響を及ぼす可能性があります。この影響を事前に把握し、将来に備えるためにも、返済シミュレーションを策定することが非常に重要なのです!!

今回の試算でも、政策金利が0.25%から0.5%に上昇した場合、総返済額は約33万円増加しました。2%になった場合でも返済可能か?くらいの目線でお考えいただければ、よりシビアに考えることが可能です。
また、返済シミュレーションを行うことで、将来の収入や支出の変化に対応するための戦略を立てることができます。例えば、ボーナスや臨時収入が見込まれる場合には、一部繰り上げ返済を活用して元金を減らし、金利負担を軽減する計画を立てられます。さらに、子どもの教育費や転職などのライフイベントに備えた柔軟な返済プランを検討することも可能です。特に変動金利型のローンを選択している場合、金利変動リスクを考慮したシミュレーションが重要です。5年ルールや125%ルールなどの仕組みで一時的に負担を抑えられるケースもありますが、未払い利息の累積や総返済額の増加に注意が必要です。


まとめ

住宅ローンは長期間にわたる大きな支出です。シミュレーションを活用して、将来のリスクを見据えた返済計画を立てることで何よりも重要です。
そのうえで、「資産性を最重視するのか」「住み心地や夢を最重視するのか」を冷静にお考えいただけるとも思います!
具体的な資産シミュレーションをご希望の方は、ぜひ弊社が提供する【無料の資金計画表】をご活用いただけたらと思います!



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