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内覧の確認項目
東京の渋谷区代々木にて不動産会社をしております、(株)スマートプロパティーズ代表の渡邉と申します。
会社名は長いので『スマプロ』と覚えてください!
さて、今回のお話しは【内覧の確認項目】についてです。
マイホーム購入において内覧は重要なステップです。
実際に物件を訪れ、目で見て触れて確認することで、間取り図や写真では分からないリアルな情報を得ることができます。内覧をされるということは、購入候補としてお考えである可能性が高いかと思われますが、内覧は単なる❝見学❞ではありません。住み始めてから「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないために、事前準備や確認のコツを押さえておきましょう!
なお、本記事で解説している項目を網羅した【内覧チェックリスト】を文末に添付しておりますので、よろしければお役立ていただけますと幸いです。
内覧の事前準備
事前準備
希望条件を明確にする(立地、間取り、価格、築年数など)
内覧する物件の詳細情報を事前に確認(間取り図、設備仕様、周辺環境など)
メモ帳やスマートフォン(写真撮影やメモ用)を用意する。
【内覧チェックリスト】を作成し確認漏れがないようにする。(添付資料)
内覧当日の流れ
外観・共用部分の確認:建物全体の状態や管理状況をチェック。
室内の確認:壁、床、天井、設備など、細部を確認。
周辺環境の確認:騒音や日当たり、生活施設の位置などを実際に歩いて確認。
内覧後の振り返り
内覧中に撮影した写真やメモを元に、気になるポイントを再確認。
不動産会社や売主に、内覧時に気づいた疑問点を質問。
内覧時の注意事項
1.チェックリストを用意する
内覧では確認すべき項目が多く、抜け漏れが生じやすいです。事前に【チェックリスト】(添付資料)を作成し、効率的に確認するよう心がけましょう。
2.時間帯を工夫する
内覧はできるだけ❝昼間と夕方❞(可能であれば夜間)の2回行いましょう。昼間は自然光で室内の状態がより正確に確認できますが、滞在時間が長いのは仕事や学校終わりの❝夕方以降❞です。昼間の内覧では気づけない意外な盲点などが見つかる可能性もあるので、売主や不動産業者に調整をお願いしてみましょう。
また、夜間や雨天の日に再度訪れることで、治安や排水状況なども把握できます。
3.第三者の意見を聞く
周りでマイホーム購入の経験者がいる場合は、ぜひ意見を聞いてみましょう!特に❝内覧時でやっておけばよかったこと❞を聞いておくと、内覧の見落としを減らすことができます。
内覧を成功させるポイント
生活をイメージする
内覧時は実際の生活を想像しながら確認すると、使い勝手や居住感をより具体的にイメージできます。家具を置いた際のスペース感。
家事動線や収納の使いやすさ。
見た目だけに惑わされない
リフォーム済みの物件や新築物件は見た目が綺麗ですが、構造や設備の状態も重要です。細かい部分(配管や電気設備)まで確認しましょう。質問を遠慮しない
疑問点や気になる箇所があれば、不動産会社や売主に必ず確認してください。特に❝修繕履歴❞と❝管理体制❞は重要な情報です。
内覧は物件選びの最終段階とも言えます。内覧時に確認すべき具体的なポイントを理解し、後悔しない物件選びをしましょう!
次章では、チェックすべき項目を詳しく見ていきましょう。
チェック項目
1. 外観・建物の状態
【チェックする必要性】
建物の外観や構造は、耐久性や修繕の必要性に関わる重要なポイントです。劣化が見られる場合、購入後に多額の修繕費が発生する可能性があります。
【具体的な設備やチェック対象】
・外壁:ひび割れや塗装の剥がれ。
・屋根:瓦やスレートのズレ・破損、コケの発生。
・雨どい:詰まりや破損、取り付け部分の緩み。
【確認箇所の具体例】
・外壁:細かいひび(ヘアクラック)や水漏れ跡を確認。大きなひびがある場合、内部構造まで影響している可能性があります。
・屋根:見えづらい場合は、不動産会社にドローン写真や修繕履歴を確認するよう依頼。
・雨どい:詰まりがある場合、雨水が外壁や基礎を劣化させる可能性があるため、雨の日に訪問するのも有効です。
2. 室内の状態
【チェックする必要性】
室内の状態は快適な生活を送る上で直接的に影響を与える部分です。特に目に見えない劣化やトラブルがある場合、修繕費用が発生する可能性があります。
【具体的な設備やチェック対象】
・壁/天井:カビやシミ、剥がれ。
・床:きしみや傾き。
・窓/サッシ:開閉のスムーズさ、防音性能。
【確認箇所の具体例】
・壁/天井:水漏れの跡(黄ばみや茶色のシミ)やカビを確認。特に角やエアコン周辺の汚れに注意。
・床:歩いた際にきしみ音がしないか、傾きがないか水平器で確認。
・窓/サッシ:結露の有無や窓枠の腐食、防音性能(窓を閉めた状態で外の音を確認)
3. 水回り
【チェックする必要性】
水回りは故障や不具合が多く発生する場所で、修理費用が高額になることがあります。快適な生活を送るためには、水圧や排水などを事前に確認することが重要です。
【具体的な設備やチェック対象】
・キッチン:蛇口の水圧、シンク下の水漏れ。
・浴室:シャワーの水圧、排水の流れ、換気。
・トイレ:水の流れ、便器周辺の水漏れ。
・給湯器:動作確認、設置年数。
【確認箇所の具体例】
・キッチン:蛇口を全開にして水圧を確認。シンク下の収納に水漏れ跡がないか確認。
・浴室:シャワーの水圧や温水の出るスピードをチェック。排水口の詰まりやカビを確認。
・トイレ:実際に水を流し、正常に排水されるか確認。便器周辺の床に染みがないか確認。
・給湯器:お湯が出るまでの時間を確認。設置年数を不動産会社に確認し、交換費用を想定。
4. 電気・ガス設備
【チェックする必要性】
安全で効率的なエネルギー利用は日常生活の基盤となります。不備があると火災や爆発など重大なリスクを伴うため、慎重に確認が必要です。
【具体的な設備やチェック対象】
・コンセント:数や位置、動作確認。
・ガス設備:ガスコンロ、給湯器、ガスメーター。
・ブレーカー:アンペア容量、正常作動。
【確認箇所の具体例】
・コンセント:家具や家電の配置に適しているか確認。カバーが破損していないかもチェック。
・ガスコンロ:点火テストを行い、火が正常に出るか確認。ガスの匂いセンサーを使うのも有効。
・ブレーカー:アンペア容量が30A以上あるか確認。異常な焦げ跡がないかも確認。
5. 空調設備
【チェックする必要性】
空調設備の不具合は快適性を損ない、修理や交換費用が発生する可能性があります。
【具体的な設備やチェック対象】
・エアコン:冷暖房機能、フィルターの汚れ。
・換気扇:異音や動作不良。
・通気口:塞がれていないか、フィルターの清潔さ。
【確認箇所の具体例】
・エアコン:電源を入れ、冷暖房が正常に作動するか確認。リモコンの操作も試す。
・換気扇:キッチン、浴室、トイレの換気扇を動かし、異音がないか確認。
・通気口:開閉部分が正常か、ホコリで塞がれていないか確認。
6. 周辺環境
【チェックする必要性】
周辺環境は生活の質に大きく影響します。騒音や匂い、治安は住んでから気付くことが多いため、内覧時に慎重に確認する必要があります。
【具体的な設備やチェック対象】
・交通量:道路や鉄道の近さ。
・日当たり:建物の配置や窓の向き。
・匂い:周辺施設(工場や飲食店など)の影響。
【確認箇所の具体例】
・交通量:窓を開けた状態で騒音を確認。昼間と夕方以降の時間帯も訪問できると理想的。
・日当たり:昼と夕方で日差しの入り方を確認。
・匂い:窓を開けて周囲の匂いを感じる。特に工場や飲食店が近い場合は注意。
7. セキュリティ設備
【チェックする必要性】
防犯対策が十分でない場合、安心して生活ができません。特に家族構成や周辺環境に合わせて必要な防犯機能を確認することが重要です。また、オートロック付き物件でも、築年数や構造上の問題によりセキュリティが十分ではない場合があるため、設備全体を慎重に確認する必要があります。
【具体的な設備やチェック対象】
・玄関ドア:鍵の種類や状態。
・窓:鍵や補助ロックの有無。
・インターホン:映像や音声の品質。
・オートロック:設置状況やシステムの種類、管理体制。
・防犯カメラ:設置場所や動作状況。
・建物構造:共連れ対策や外部からの侵入経路の有無。
【確認箇所の具体例】
玄関ドア
・ディンプルキーやダブルロックの有無。扉のがたつきや隙間がないか確認。
・古いドアの場合、防犯性が低下している可能性があるため、錠前の交換が必要か確認。
窓
・鍵が正常に作動するか。防犯フィルムや補助ロックの有無を確認。
・低層階の場合、シャッターや格子の有無もチェック。
インターホン
・映像が鮮明か、音声がクリアか確認。古いインターホンの場合、更新が必要な場合がある。
オートロック
・暗証番号やカードキーの場合、システムが旧式でないか確認。番号の変更履歴やカード更新状況を管理会社に確認する。
・共連れ対策として、不審者が入れない仕組み(防犯カメラや警備員の配置)があるか確認。
防犯カメラ
・エントランスや共用部、駐車場に設置されているか確認。録画状態や映像の保存期間も確認できると良い。
建物構造
・非常階段や駐車場など、オートロックを回避して侵入できる経路がないか確認。
まとめ
これらの項目を確認することで、物件の安全性、快適性、将来的な維持費用を把握できます。内覧時には、チェックリストを作成して効率的に確認し、不明点はその場で不動産会社や売主に確認してみてください!
本記事で解説した項目を網羅した【内覧チェックリスト】を添付しておりますので、よろしければお役立ていただけますと幸いです。