未来つえー◯
朝倉未来vs.斎藤裕2
1R
初っ端、斎藤は外を取ろうとするも、未来はそれを阻んで上手くいかない。私の予想は未来の右刻み突きだったけど、未来は順蹴りで斎藤にペチペチする。右刻み突きは、何度か仕掛けたが届かずあまり重視しなかった。斎藤は距離が上手く合わなかったのかな?いきなり腰に組んで行き、組み付けはするも未来に脇を巻かれて凌がれる。斎藤は打撃ではなく、組み技で押さえつけて蹴るか打つかして、未来を削る予定だったのではないかな。斎藤は未来を膝に乗せるような投げを仕掛けたが、未来はコーナーに寄りかかって堪える。斎藤は左の鉤打ちで一瞬未来の上体を起こすと、即腰に組みに行く。未来はきっちり防いで。1R終わり。
2R
最初、斎藤は左の順突きの虚実で未来を煽るも、未来は乗らずに右を見せる。斎藤は未来の背中に回るのが厳しいと考え、内側から左の順突きを狙うも、未来は左膝で迎撃。迎撃に成功した未来は、成功した左膝を打つふりから左の直突き、失敗したが、斎藤にかなりの圧力がかかる。2R入ってから、斎藤はロープを背負い続け、未来の圧力を跳ね返せない。斎藤は未来を下がらせようとまた内側から左を突くが、未来は上げ突きを合わせる振りで、斎藤を下がらせる。未来は斎藤に左の下段。斎藤は前のように掴む事はできず下がって外す。斎藤の前進に未来はいちいち合わせる振りを入れる。恐らくもう機は掴んでおり、あとは斎藤が良い位置に来るだけだった。斎藤は前に出ようと揺さぶるも、未来は崩れない。散々打撃で煽り、斎藤は未来に外無双を仕掛ける。未来は不意をつかれて尻餅をつくも、すぐ立ち上がり脇を差す。斎藤はすぐに寝かせるよりも、まず未来の動きを抑えることを選択、未来をコーナーに運ぶ。斎藤は組み直して投げに繋げようとするも、未来は組み直させずジリジリと耐える。斎藤はロープに押し込んで膝蹴りで削る。時間をかけすぎて仕切り直し。斎藤は覚悟を決めて打撃を振るうも、機をつかみ終えていた未来は右の鉤打ちを合わせる。完璧な命中ではなかったが、斎藤の踏み込みをより躊躇させ、未来が支配する。今度は斎藤は組みを餌に右の直ぐ突きから左の鉤突きを振るが、斎藤の立ち位置が甘く未来に当たらない。これは恐らく、斎藤にとって最悪の展開。合わせるのが上手い未来が、どの位置なら小さな危険で大きな報酬を得られるか、値踏みさせてしまった。未来が小さく右の順突きをうち、斎藤が飛び込み易い(=未来が右の鉤打ちを合わせやすい)ところへ誘導した。斎藤はもう一歩だった組み合わせに再度挑戦する。しかし未来はそこに小さく右の鉤突き。未来は外し切れず、相打ちに近い形で入ったが、斎藤の被害は甚大。一気に追い詰められる。平衡感覚を失いつつも、真っ直ぐを警戒して懐を深く取る斎藤へ、未来は即座に鉤打ちを当てて追い込む。斎藤は組みついて時間を稼ぎ、未来は組みを拒否しようにも斎藤に脇を掬われて強打を当てるに至らない。未来はひたすら組んで耐える斎藤の上を取るも、あと一つが当てられずに回復を許す。倒し切れないと割り切った未来は、手先だけの突きで点を稼いで2R終わり。
3R
トータルで判定のつくRIZINでは、少なくともダウンを取らない限り、斎藤の勝ちはなくなった。斎藤は順逆の連突きを見せるも、未来は余裕を持って処理。未来は斎藤のやぶれかぶれの右に標準を合わせて、右鉤打ちの用意をする。斎藤はこの試合初めて、右の高い蹴りを打つ。未来は全く予想しておらず、合わせる事もできず反り身で辛うじて回避。気を取り直して未来が前進すると、今度はそこに斎藤の右の中段蹴り。斎藤の踏ん張りが効いていれば逆転もあり得たのでは?かなり深く入り、斎藤は半信半疑で前進する。未来そこに左膝を合わせる。未来は腹を効かせて追い込みたかったが、斎藤は自分の体に構わず前進し、未来からリング中央を奪い返した。未来は大きい打撃を合わせる機が見つからず、斎藤が踏み込みや順突きの虚実で煽ると、圧力を受けて下がってしまう。未来が順突きを見せると、斎藤は左の鉤打ちを合わせる。当たりは浅いが、未来に警戒心を抱かせるには十分な一撃。未来は斎藤の前手の外から右順突きを打つも、安全圏に避難できるように打ち込んだ為、当たりが浅い。斎藤が両手刈りの虚を見せると、未来は思い出したように外無双を仕掛ける。斎藤は完全に無警戒で、前足を簡単に取らせてしまう。今度は未来が上を取り、斎藤をコーナーに押し付ける。未来はここから最後まで漬け込みたかったが、斎藤が立ち上がる事を阻止できず、四つ組まで戻されてしまう。斎藤は立ち位置を入れ替えるために左右に振り、未来は逆にコーナーに押し付けられる。事故により中央から仕切り直し。未来は寝かされて良しと割り切り、順蹴りで関節を踏みにいく。斎藤は掴めず、前足へ朽木倒しを仕掛けるも、未来も同じ事を行い、組みの展開に。斎藤は何とか脚を取るが、未来を寝かすに至らない。コーナーに運ぶも、斎藤が逆にはみ出し仕切り直し。とうとう未来は左中段振り蹴りが当たる。腕で受けたが、斎藤は掴む機を見失った。斎藤が内下段を打つも、未来は右の鉤突きを合わせようとし、斎藤の蹴りへ忌避感を植え付ける。未来は試合を流しにかかり、圧力をかけて斎藤が近寄れないように運ぶ。未来は斎藤の左順突きへ、右の鉤突きを少し遠くから被せる。斎藤が覚悟しない限り、危険な間合いに踏み込むことはできない。また未来の左中段蹴り。斎藤は掴む意思も失い、腕で受ける。斎藤は大きく振るが、未来は余裕を持って回避、斎藤は合わせられた上で踏み込むしか、有効な選択肢はない。斎藤が踏み込み左の虚から朽木倒しの実を仕掛ける。未来は打撃と考え、遠くから鉤突きを振ってしまい、前足を取られる。またコーナーに斎藤が未来を運ぶが、未来はそれで良しと粘る。投げに失敗した斎藤に、ここぞとばかりに未来が右左と振るが、斎藤が持ち直した瞬間離れる。また未来はリング中央を取り、斎藤が右の長い鉤打ちを狙うも、未来の左膝が斎藤の中段に刺さる。斎藤は諦めず、未来の前足に組み付くが、踏ん張りが利かず仰向けにされる。未来は安全運転に徹し、無理に脚をこえず、無理に手を外させず、派手に振って優位を印象付ける。そのまま試合終わり。
作戦の推測とふわふわした評価
斎藤も未来も、組んでの攻防をかなり重視して鍛えてきたことが見て取れる。斎藤は前回、簡単に外側に立てたことから、未来の蹴りを殆ど対策してこなかった。未来は斎藤が外に立たせてくれない事から、外に立てるように作戦を組んでいた。斎藤は立ち技の攻防はほぼ前回から対策していないが、未来は振り蹴りは取られると考え、内へ踏み込んだ斎藤へ膝を合わせる想定をしていた。頭を低くしがちな斎藤は、蹴りを掴めないとなると一気に前進の危険度が増す。
1Rで組みに完敗しなかったこと、2Rで膝を合わせたこと。この二つが未来の勝因であるような。
みっくんさすが〜