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生まれてはじめて、食べ方の分からないハンバーガーを食べた。
生まれてはじめて、
食べ方の分からない
ハンバーガーを食べた。
トマトがとにかく分厚くて、玉ねぎが甘くて、お肉も旨くて、パンの内側(サンドされている方)がこんがり焼かれていて。カリカリすぎてイカリングかオニオンリングが入っているのかと勘違いをした。
郷に従えということで、(ここはハンバーガーの郷ではないけれど) 竹串を引っこ抜いてぎゅっとパンを押して。押すな言うたら 押せと言わんばかりに押して。持ち上げて食べてみたはいいものの、身の危険を感じたのでお上品ぶる訳ではないけれど、フォークとナイフで切って食べた。旨かった。まだ旨い。旨いという表現はちょっとなという人もいるかもしれないけれど、ここは美味しいよりも旨いの方が相応しい。
皆が美味しいというものを、あまり食べてこなかった。食べにくいのにどうして需要があるのかよく分からなかった。
エミリンこと大松絵美の食べっぷりと、旅する映画の影響で、わたしは今、この身はフードコートに居るけれど。気持ち的に はサンフランシスコのダイナーに居た。
旅の途中のランチをしていた。
旨い…旨いぞ。エミリンこと大松絵美です。…ちがうけど。
エミリンが食べていたシェイクシャックの高級ハンバーガーを本当は食べたかったけれど、近所の店舗がなくなってしまって、ちがうよく分からない、そう言えば前からなんかずっとあったなあというフードコート内の 身体にわるそうなハンバーガー屋さん。今までごめんよ。あんた達、天才だよ。パンをイカリングと間違えるくらいカリカリに焼き上げる天才だよ。バーグにチーズをとろっとさせる天才だよ。私史上の名を覆す、当代きっての天才ハンバーガー焼きだよ。知らんけど。お店の名前、未だよく分からんけれど。トマトを分厚く切る天才と、玉ねぎを甘く焼く天才と、パンを焼く天才と。
ここは梁山泊か。いや、漫画道のアパートか?あんまよく知らないけれど、なんだこれ。 お値段も質も良いものを。いいや、ちょっとした某かがきっかけで経験をしたり、食べてみたりしたものは。こんなにも人を饒舌にさせるのか。今わたし、ただバーグを食べているだけですけれども。無言ですけれども。あぁ。元気になる…!
脇役が、主役を食う勢いの実力派ばかりが揃っていらっしゃる。主役はそのプレッシャーに負けてしまうのではと心配すらしてしまうけれど、そんなことは全然なくて。バーグとチーズさんは堂々たる主役ッぷりだった。…なんと、素晴らしい。
そしてそれら全てのパーツを崩れることなく美しく組み立てる盛付け担当の天才により、組み立てられた幾重にも重なったバーガーさんに、チクリとやさしくぶっ刺さっている竹串先輩の凛とした姿勢には、背筋が正される気持ちでいっぱいです。すぐに引っこ抜きましたけれども。
あぁ、旨かった。
わたしの今までのなにがしかも
誰かになにか、小さな影響を与えているのだろうか。ささやかで、小さくて、幸福で、胸いっぱいのしあわせを。わたしの今いる場所もまた、旅先だった。
クダラナイコトガスキー戯曲【観賞後のランチより】
《参考》
一年がかりの飯テロです。(いつかは行きたいな( ^∀^) )
(一年前。およそ11分)
(およそ一年後。14分)
微力ながら。微々力ながら。
とても心地のいい78分でした。
There are very good movies in Japan.
Directed by Yataro Matsuura.
What lovely movies are there in your country?
I am proud of the country of Japan that makes such a wonderful movie.
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C'è un film molto bello in Giappone.
Diretto da Yataro Matsuura.
Quali buoni film ci sono nel tuo paese?
Sono orgoglioso del paese del Giappone che fa un film così meraviglioso.