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私の読んだ"少女マンガ"の話【後編(妹経由)】
girls’ manga 2
まだまだ、男子が "少女マンガ" を読むのに抵抗があった時代に、私が読んだ "少女マンガ" を紹介しています 。
前回は友人を経由して出会った作品についてでしたが、今回は、妹を経由した作品について "note" していきたいと思います。
はい、3歳違いの妹がいるのです。
それでですね、よく妹のマンガを隠れて読んでたのです。(妹の手前、堂々とは読めなかった弱い自分です...)
妹も兄に似てマンガ好きだったんですよね。
"少女マンガ" のカテゴリーとは、少し違いますが、『うわさの姫子』や『あさりちゃん』など、王道を歩みつつ「リボン」や「なかよし」へ....
そして、その頃、彼女が買ってもらってたのが、水木杏子さん/いがらしゆみこさんの『キャンディ・キャンディ』でした!
アニメの方で見ていたので、結末は知ってたのですが、ついついマンガでも読んでしまいました。
でもね、やっぱり泣けちゃうんですよね。
ちなみに、自分が泣けて仕方がなかったのは、ステアが撃墜される場面でした💦
その後、妹が買いはじめたコミックスが、池田悦子/あしべゆうほさんの『悪魔(デイモス)の花嫁』でした。
ほら、なんか怖いマンガが流行る時期があるじゃないですか、王道をいく我が妹もご多分に漏れず、怖い系にハマってた時期があったのです。
怖い系と言っても、グロさはなくて、やっぱりキレイな感じだったんですよね。で、読んでいくと、一番怖いのは、やっぱり ”人間” なんだって感じなのです。
けっこうな巻数があった気がしますが、最後までは読んでないですね~。
あの娘は花嫁になっちゃったのかな....?
そして、その後、”少女マンガ” の王道を行く妹は ”別冊マーガレット” にたどり着くのです。
そう、なんの別冊なのかは分からないけど、あの通称 ”別マ” へ!
私が読み始めた(妹が買い始めたw)頃の ”別マ” は、ちょうど、紡木たくさんの『ホットロード』が連載されている頃で、少しずつ話題になり始めた頃だったんですよね。
紡木たくさんの『ホットロード』
中学生の女の子が主役で、親とわかり合えない... 何とも言えない、痛みを感じるような孤独感のあるマンガでした。
紡木先生の描く絵って、シンプルで独特のリリシズムがあるんですよね。
『ホットロード』中高生に大人気だったんですが、ハイティーンの自分には乗り切れない部分もあったのです。
実は、紡木たく先生の作品としては、むしろ、次の連載だった『瞬きもせず』の方が好きだったなあ~。
何かですね、すごく普通だったんですよね。
普通の高校生が、普通に恋をして、悩んで生活してるみたいな感じで、キュン要素もあるけど、その普通さが愛しい作品だったのです。
その頃、紡木たくさんの他の”別マ”の連載陣は、いくえみ綾さん、くらもちふさこさん、故・多田かおるさん、槇村さとるさん、宮川匡代さんなどなど... ラインナップを見ただけでも懐かしい。
最初は男性と思っていた槇村さとるさんは『白のファールカ』、15歳でデビューした宮川匡代さんは、”THE 少女マンガ” みたいなイメージの『ONE -愛になりたい-』を連載してた時代です。
そして、豪華な顔ぶれの中で、一際、自分にとって輝いて見えたのが、いくえみ綾さんと、くらもちふさこさんでした。
いくえみ綾さんの『わたしは夢みる少女』
最近も相変わらず活躍中のいくえみ綾さん。
14歳でデビューですからね~、息が長いですよね。
これだけ長く活躍してるってことが、やっぱり天才マンガ家さんだと思うんですよね。
近年は、”いくえみ男子” なる言葉があるほど、描かれる男子が人気です。
絵柄も、随分と変わった感じがします。
私が読んでた(妹が買ってた)頃とは、ちょっとテイストが違う感じなんですよね~。
少し猫背な感じは変わらないのですが、もっと絵柄がプリティしてた記憶があります。
印象に残ってるのは、『わたしは夢みる少女』で、絵柄に反して、教師と生徒の不倫みたいなのが描かれていて、けっこうドロドロだったのです。
おー、さすが ”別マ” 、大人だね! みたいに感じてました。
今、考えると、ドラマ化された『あなたのことはそれほど』なんかにも通じるテイストが、すでにあったような感じがしますね。
ちょっと後に連載が始まった『POPS』も明るいラブストーリーといいつつも、けっこうドロっとする部分も....w
いくえみ先生の作る、そんなストーリーが好きだったのです。
そして、多分、 ”別冊マーガレット” の中で、自分が一番ハマったのが、くらもちふさこ先生で、ちょうど『Kiss+πr2』を連載していた頃だと思います。
くらもちふさこさんの『Kiss+πr2』
タイトルもカッコいいですよね。
絵柄も、なんか独特の描線で描かれていて個性的なんです。
最初はクセのある絵だな~って思ってても、すぐに、それが癖になっちゃうんですよね。不思議です。
くらもちふさこ先生の凄さって、なんか、男子でも共感できるような感覚なんですよね。
等身大の自分に近い感覚というか、そんなとこがピタってはまっちゃったのです。
一時期、無性に読みたくなって、いっぱい買ってきたこともあったのです。
『東京カサノヴァ』
『A-Girl』
『アンコールが3回』
『海の天辺』などなど
80年代中期の傑作とともに
やっぱり『いつもポケットにショパン』も忘れずに....
くらもち先生の作品ならば、いくらでも話せそうな感じもするのですが、何より嬉しかったのは、NHKの朝ドラで、先生の作品がいっぱい出てきたことでした。
思わず、「律!、私も読んだぜ!」って、佐藤健くんに叫びたくなっちゃう場面があって、楽しかったのです。
くらもち先生の作品って、今、読んでも面白いんですよね。
それって、やっぱり、等身大の感性が感じられるからだと思うんですよね。
そんな作品に出会えたのは、ひとえに妹のおかげなので、密かに感謝なのです。
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前・後編に分けて記事を書いてみましたが、今回は、自分が10代の頃に読んだ懐かしい作品ばかりなのです。
その後も、けっこう、いろんな作品を読んでますね。
神尾葉子さんの『花より男子』
吉村明美さんの『麒麟館グラフィティー』
矢沢あいさんの『NANA』
羽海野チカさんの『ハチミツとクローバー』
小玉ユキさんの『坂道のアポロン』
みたいな、その時代の代表作はもちろんですが
庄司陽子さんの『生徒諸君!』
一条ゆかりさんの『有閑倶楽部』
松苗あけみさんの『純情クレイジーフルーツ』など、昔の名作も、けっこう読みましたね。
ほんと、面白いものは、やっぱり面白いんですよね。うん。
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