ポジションがつかめなかったロバート・パーマーの『リップタイド』(私的名盤)
My Masterpiece
今回、再会したのは
『リップタイド』by ロバート・パーマー
ロバート・パーマーという人は、自分にとって、今ひとつポジションが分からない人だったんですよね。
それなりの中堅ぐらいの見た目(決して若くはない)なのに、急に現れた印象でした。
当時、ヒットしてたのが「恋におぼれて」って曲だったんですが、PVがけっこう長い期間流れてたんですよね。
「恋におぼれて (Addicted To Love)」
女性に囲まれて、スーツで歌うPVなんですが、ちょっと独特ですよね。
デヴィッド・ボウイとかブライアン・フェリーの路線なんだろうかと思いつつも、それほど怪しい雰囲気ではないような... みたいに、ちょっと捉えどころが難しい感じだったんです。
パワー・ステーションのヴォーカルの人ってのは、ちょっと後になって友だちから教えてもらったんですよね。
パワー・ステーションは、デュラン・デュランのアンディ・テイラーとジョン・テイラー、シックのトニー・トンプソンらが組んでたバンドで、けっこう友人間で人気があったバンドなのです。
という私も、T・レックスのカバーだった「ゲット・イット・オン」なんか大好きで、何度も繰り返し聴いていたんですよね。
そういえば、ヴォーカルの人はロバート・パーマーって名前だったな... と、それならばと思って聴いたのが、この『リップタイド』だったのです。
ジャケットを見た瞬間、ちょっとイメージが違ってたんですが、中を聴いてみると、もっとイメージが違ってました。思ったより骨太な感じで、意外と(失礼!)良かったんですよね。
なんだろう、ボウイやフューリーがアーティストって感じならば、パーマーはヴォーカリストって感じなんです。シングルヒットしてた「恋におぼれて」も、PVで聴くよりも、レコードで聴いた方が全然良く聴こえたのです。
ただ、パーマー自身は、その後、リリースするPVで、やっぱり”女性いっぱい”路線を続けてくんですよね~
「ターン・ユー・オン (I Didn't Mean to Turn You On)」
しばらくしてリリースされたシングルでも..
「この愛にすべてを (Simply Irresistible)」1988
ここまで徹底してたら、もう「お約束芸」みたいなもんですよね。
女性に囲まれて歌うダンディなシンガー...
そんなだけど、歌はとってもかっこいい
自分の中では、そんなイメージだったのです。
ロバート・パーマーは、早逝するんです。
ダンディなイメージ故、死後、いろいろな噂も流れたんですが、それもパーマーらしいのかなって、このアルバムを聴きながら思い出したのでした。
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当時、ほんとよく聴いていた、パーマー・ヴォーカルのパワーステーション版の「ゲット・イット・オン」、これもムチャクチャ懐かしいです。
「ゲット・イット・オン "Get It On (Bang A Gong)"」
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