
カンフー映画や武侠映画が好き!(私の中に眠る武侠の魂)
wǒ xǐhuan kàn gōngfupiàn.
ブルース・リーやジャッキー・チェンの映画で育った自分の中には、中国や香港のカンフー・武侠映画の血が流れてるような気がします。
高校ぐらいからは、カンフー映画を観ることは減っていったのですが、それでも、時々、無性にそういう映画を観たくなるんですよね。
なんか、あの流れるような身のこなしを感じたくなるというか.... そういう意味では、単なる格闘アクションというよりも、ワイヤーアクションを使った”舞踏”的な感覚で観ていたのかもしれません。
今回は、そんな時々に出会ったカンフーまたは武侠映画について”note”していきたいと思います。
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『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』
倩女幽魂:1987年(香港)
監督 チン・シウトン
主演 レスリー・チャン、ジョイ・ウォン
香港映画界の巨匠ツイ・ハークが制作を手掛けたSFXアクション映画。いわゆる派手なワイヤーアクションで、人が飛ぶ飛ぶってやつです。まあ、クリーチャーはアレなんですが、ところどころにハッとするような美しいシーンがあって忘れ難い作品だったりするのです。

特に、深紅の布がひるがえるタイトルバックに心を持っていかれたのを憶えていますね。
中国の古典小説の映画化なんですが、なんども映画化されているモチーフなんですよね。
この1987年版では、今は亡きレスリー・チャンが主演なので、若い頃の少年のようなチャンと、ほんとに綺麗だったジョイ・ウォンの悲しいラブロマンスを楽しむことができます。

ジョイ・ウォンは台湾出身の女優さんで、ツイ・ハーク関係の映画によく出演してたんですよね。
『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』では、可愛い面と妖艶な面のどちらも見せてくれていて、ほんとに素敵だったのです。
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』
黄飛鴻:1991年~(香港)
監督 ツイ・ハーク
主演 ジェット・リー他
そして、ツイ・ハーク渾身のカンフー映画がこの『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』のシリーズです。
清朝末期に活躍した実在の武術家である黄飛鴻(ウォン・フェイホン)を主役にしたシリーズで、その後の続編、TVシリーズ化や、様々な類似作品を生み出すほど大人気でした。
主役の黄飛鴻(ウォン・フェイホン)を演じているのがジェット・リーなのですが、このシリーズでのジェット・リーの身体の切れは尋常じゃないんですよね~、格闘シーンも外連味たっぷりで、いろんなアイディアが生かされています。
『天地黎明』での梯子を使った闘い。

『天地大乱』での積み重ねたテーブルの闘い。

などなど、ワイヤーアクションを加味した、ファンタジックな格闘シーンが楽しいシリーズなのです。
類似作品も多くて、混乱しがちなのですが、お薦めはシリーズ第1作の『天地黎明』と、第2作目で、日本発紹介だった『天地大乱』ですので、お間違えなく!
『グリーン・デスティニー』
臥虎蔵龍:2000年(中・香・台・米合作)
監督 アン・リー
主演 チョウ・ユンファ、ミシェル・ヨー
カンフーや剣を使った武侠映画に、新たな時代を感じさせてくれたのは、この『グリーン・デスティニー』でした。
チョウ・ユンファが伝説の剣士を演じるこの作品は、格闘シーンがとにかく流麗で美しかったのです。


賊を追いかけて屋根や壁を飛び回ったり、竹林での剣劇などのシーンはワイヤーアクションを駆使しながら、まるで重力を感じさせない美しいアクションを見せてくれます。
間違いなく武侠映画の新境地を開いたのが、この作品だったと思うのです。
『HERO』
英雄:2002年(中)
監督 チャン・イーモウ
主演 ジェット・リー、トニー・レオン
そして、『グリーン・デスティニー』に続くように現れたのが、チャン・イーモウ監督の『HERO』でした。
いや~、これは、ほんとに全編がきれいでした。
ジェット・リーやトニー・レオン、ドニー・イェンなど、豪華出演者も凄かったのですが、ひとつひとつの格闘シーンに基調色が決められていて、それが、また、美しいのです。



映画館で観ていると、思わず、見惚れてしまうほどの美しさでした。
戦国時代末期の秦王(後の始皇帝)の暗殺が主題となっているのですが、娯楽ではなく、真の英雄とは何かという問いが貫かれていて、深く考えさせられるものだったのです。
トニー・レオンの演じた”残剣”という剣士が物凄くかっこよかったんですよね~。そういう意味では、影の主役みたいな感じでしたね。
※ 先日、「印象的な色彩を持つ3本の映画」という記事を書いたのですが、この『HERO』も、その中に入れるべき作品でしたね.....
『グランド・マスター』
一代宗師:2013年(中香)
監督 ウォン・カーウァイ
主演 トニー・レオン、チャン・ツィイー
そして、最後に紹介するのが、ウォン・カーウァイ監督が、実在の武術家の葉問(イップ・マン)を描いた『グランド・マスター』。
実は、この映画の公開前から、ドニー・イェン主演の『イップ・マン』も人気になっていたのですが、まさか、あのカーウァイ監督が武術家の映画を撮るのはビックリでした。
ただ、やっぱり一味違う感じで、物語はさっぱり憶えていませんが、格闘シーンは美しかったです。
どのシーンも綺麗だったのですが、特に目をひいたのは、対する武術家の一人を演じたチャン・ツィイーのシーンでした。

実は、チャン・ツィイーは、これまで紹介した映画にも出演していて、『グリーン・デスティニー』での”竹林”での闘いや、『HERO』での”落ち葉”の闘いなど、自分にとって印象的なシーンでの相手役だったんですよね。
どちらのシーンでも、ちょっと子ども扱いされてた部分があったのですが、『グランド・マスター』では、ほんとに強い役で、特に、雪舞う駅で機関車を横に闘うシーンは美しく華麗な闘いでした。
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思い出してみると、その他にも、チャン・イーモウ監督の『LOVERS』や、ジョン・ウー監督の『レッド・クリフ』など印象的な作品はありますが、今回は、この5本を紹介しました。
その後も、いくつか、気になる武侠映画はあったのですが、最近、観てないな~って思っています。
また、観たい!って思わせてくれる映画と出会う日を楽しみにしてるのです。
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