妙に神秘的に聴こえたアーハの『ハンティング・ハイ・アンド・ロー』(私的名盤)
Hunting High and Low
音楽性だけでなく、MTVなどによるプロモーションビデオから相乗的にヒットが生まれることも少なくなかった80年代…
その時代を反映するかのような大ヒットだったのが、アーハ(a-ha)の「テイク・オン・ミー」でした。
「Take On Me」
このビデオのインパクトはすごかったですよね~。
もう大好きでした!
ロトスコープを使った映像も新鮮でしたし、曲の中のストーリーもいい感じだったんですよね。(でも、本当のラストは別に用意されてたんですよ…)
(ロトスコープに興味のある方は、ぜひこちらを!)
公式サイトでは4Kでリマスターされて、現在まで14億再生を超えてるんですから、長~く愛されてるPVなのです。
アーハ(a-ha)は、モートン・ハルケット、ポール・ワークター=サヴォイ、マグネ・フルホルメンのノルウェー出身の3人によるシンセポップバンドで、1984年にデビューしました。
そのデビュー曲こそが「テイク・オン・ミー」なのですが、実は、私たちが良く知るバージョンとは、ちょっと違ってるんです。
ちなみに、最初の1984バージョンがこちらです。
印象的なイントロのフレーズはそのままなんですが、なんか柔らかい感じですね。(ドラムのパワーが足りない感じです..)
あんまヒットしなかったらしいんで、翌年、機材等に予算をかけて再レコーディングされたんですが、それでも火は点かず、さらに新たなPVが作られて、ようやくあの大ヒットにつながったという、けっこう紆余曲折のある曲なんです。(制作費を出し続けたワーナー・レコードのファインプレイですよね。)
その「テイク・オン・ミー」を収録したアーハの1stアルバム
『ハンティング・ハイ・アンド・ロー』1985
聴きましたよ~、このアルバム。
もちろん「テイク・オン・ミー」目当てではあったんですが、他にも雰囲気のある曲が多くて、けっこう聴いたアルバムです。
「The Sun Always Shines on T.V.」
ビデオの冒頭には、あの「テイク・オン・ミー」のラストシーンが収録されてるという秀逸な構成でした。
ぜひ、こちらも4K版を公開してもらいたい!
グループは3人組でドラムはいないのですが、なぜかドラムが印象的な曲でした。
このアルバム、全体的にシンセが印象的な感じなんですが、どこか暗いトーンを感じたのです。
実は、そんな感じが私の好みにハマったアルバムだったんですよね。
「The Blue Sky 」
「Love Is Reason」
そして、タイトル曲でもあるバラード「ハンティング・ハイ・アンド・ロー」は、一段と渋かったです。
「Hunting High and Low」
なんでしょう、モートン・ハルケットのハイトーンボイスには独特の雰囲気があって、特にこの曲なんて神秘的なオーラをまとってるように聴こえるんですよね~
なんか、北欧出身っていうのが腑に落ちるのです。
ちなみに、この曲、007シリーズの主題歌みたいだなって思いません?w
そして、2年後に、ほんとに主題歌を歌うことになるんですが、そのまんまのイメージでした。
「Living Daylights」1987
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この80年代後半以降、あまり、アメリカや日本でのヒットはないんですが、本国の方では人気が高いバンドだったんです。
2010年に一度解散してるんですが、2015年に再結成して、今も活動中だったりするのです。
「Take On Me (Live From MTV Unplugged 2017)」
「The Living Daylights (Live From MTV Unplugged 2017)」
MTV時代の寵児のように現れたアーハが、アンプラグドに出演するのは、なんか趣深いですね。
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