伝説の刑事ドラマ
Legend of Detective Drama
最近のドラマ『ネメシス』を見ていると、「タカ」、「ユージ」と呼び合う刑事のコンビが出てきますね。
ちょっと懐かしい刑事ドラマ『あぶない刑事』のパロディなんですが、同僚の富田望生さんのことを「カオル」って呼び捨てにするのも『あぶない刑事』のとおりで、恐らく、『あぶない刑事』にレギュラー出演していた仲村トオルさんが、このドラマの重要な役で出てることに連動させての趣向なんだと思います。
まあ、正直、パロディとして成功しているかどうかは微妙なんですが、ある世代を懐かしい思いにさせるのは間違いないですね。
通常、3ヶ月=1クールを放映期間としたドラマが主流の中で、70~80年代には『あぶない刑事』をはじめとして長期間に渡って放映されていた刑事ドラマがたくさんあったんですよね。
そんなことを思い出したので、今回は、長期にわたって人気を博した懐かしい刑事ドラマについて "note" していきます。
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『あぶない刑事』
放映期間:1986年10月-1987年9月(日曜夜9時枠)
神奈川県警港警察署捜査課の、タカこと鷹山敏樹(舘ひろし)と、ユージこと大下勇次(柴田恭兵)のコンビが横浜を舞台に暴れて回る刑事ドラマ。
派手なアクションに、ジョークを交えた軽妙な掛け合いなどコミカルな面も多くて、楽しい刑事ドラマなんですが、テンポが良くて大人気でした。
第1シリーズは1年でしたが、その後、TVシリーズの続編の他、7本の劇場版が制作されるほどの人気ぶりだったのです。
.... 柴田恭兵さんの着ていたスーツが欲しくて、パルコに買いに行ったのも、若き日の思い出なのです。w
『西部警察』
放映期間:1979年10月-1984年10月(日曜夜8時枠)
西部警察署捜査課部長刑事、大門圭介(渡哲也)の率いる刑事たち「大門軍団」が大暴れする刑事ドラマ。
石原裕次郎さんの石原プロモーション制作のドラマなんですが、とにかくカーアクションやガンアクションが派手だし、爆破、爆破、爆破~!みたいな映画っぽい作りだったのです。
渡哲也さんなんて、ショットガンをぶっ放してましたからね~。あり得ないけど、ガンアクション好きな少年だった自分にとってはワクワクの刑事ドラマだったのです。
また、あの「ルビーの指環」の寺尾聰さんも第1シリーズで出演していて、すっごい大きな銃を使ってたりしてたのも、今、考えると面白かったりするのです。
この羽田健太郎さんのメインテーマも忘れられませんね。
劇中で使われるスーパーマシンの日産の「ガゼール」や「スカイライン」、「フェアレディZ」などにも憧れました。
『特捜最前線』
放映期間:1977年4月-1987年3月(水曜夜10時枠)
※1985年10月からは木曜夜9時枠
警視庁特命捜査課(通称「特命課」)に所属する刑事たちの捜査活動と人間ドラマを描いた刑事ドラマ。
神代警視正(二谷英明)を中心にして捜査を行うのですが、それよりも超ベテランの船村警部補(大滝秀治)の存在感が大きかった印象です。
「西部警察」なんかと比べると、全然、アクションはないので、中学生には物足りなかったのですが、だんだんと良さがわかっていくドラマでした。
このドラマは、なんといってもエンディング曲の「私だけの十字架」が渋すぎたのです。
『Gメン'75』
放映期間:1975年5月-1982年4月(土曜夜9時枠)
警視庁から独立した特別潜入捜査班「Gメン」が、国内犯罪から国際犯罪まで様々な事件を解決していくハードボイルドドラマ。
そう、ハードボイルドなんです。
このドラマ。
何と言っても、司令役の黒木警視を演じていたのが丹波哲郎さんですからね~、渋いのです。
途中から立花警部補(若林豪)が中心となっていくのですが、日本人ぽく無くてカッコよかったのです。
このドラマでは、国際犯罪も扱うので、香港マフィアとの闘いでは、必ずカンフーシーンがあることにも心が躍ったのです。
車の通らないアスファルトの道路があると、友だち皆で横一列で歩くという「Gメン」ごっこをしていたのは先生には秘密でした。
実は、このドラマは、シーズンごとにエンディングテーマが変わっていって、たくさんの名曲が使われたのですが、子どもながらに一番好きだったのは、しまざき由理さんの「面影」って曲で、今でも『Gメン'75』というと、この曲を思い出すのです。
『太陽にほえろ!』
放映期間:1972年7月-1986年11月(金曜夜8時枠)
最後はやっぱりこの刑事ドラマですね~。
ボスこと藤堂係長(石原裕次郎)を中心とした七曲警察署捜査第一係の面々の活躍を描く刑事ドラマです。
同僚をニックネームで呼ぶのが警察署っぽかったんですよね~。
名字に”山”がついてる友達は必ず”山さん”と呼ばれてました。
とにかく、様々な刑事たちが殉職していくことが有名なドラマなんですが、そのメンバーがすごい!
マカロニ( 萩原健一)
ジーパン(松田優作)
スコッチ(沖雅也)
ゴリさん(竜雷太)
そして最後は、山さん(露口茂)まで...
逆に、最後まで生き残ってる初期メンバーが少数という、ある意味すごいドラマなんです。そんな「太陽にほえろ!」なんですが、この大野克夫さんのメインテーマを聴くと、なんか熱くなるものがあるのは私だけではないと思うのです。
は、走りたくなりませんか?
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その後も刑事ドラマは制作され続けていて、90年代には『踊る大捜査線』や『古畑任三郎』、00年代には『相棒』や『アンフェア』などなど、様々なヒット作があります。
でも、水曜は『特捜最前線』、金曜は『太陽にほえろ!』、土曜は『Gメン'75』、そして日曜に『西部警察』みたいに...週の中にたくさんの長期間放映ドラマがあるみたいな時代は、もう来ないかもしれません。
そう考えると、あの時代は、間違いなく刑事ドラマの黄金時代だったのです。
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