007シリーズのオープニング全部観る①
Ian Fleming's James Bond / 007
ついに、というか、ようやくこの記事も陽の目を見る日がやってきました。
と、いうのも、いよいよ、007シリーズの第25作、ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンド役を演じる最後の作品「ノー・タイム・トゥ・ダイ」の公開が迫ってきてるのです。
実は、今回の記事は1年ぐらい前に準備していたんですが、新作映画が公開延期になっちゃったんで、下書きとして眠らせていたものなんです。
まあ、いつもの、単なる "まとめ" 記事なんですが、それでも、下の方で眠ってた記事が公開できると、ちょっとスッキリした気持ちになるんですよね。
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自分の場合、007シリーズといえば、初代ジェームズ・ボンドのショーン・コネリー版を "月曜ロードショー" で観てたのが最初です…
私が小学生の頃、すでにボンド役は3代目ロジャー・ムーアに変わっていて、子どもの雑誌なんかでも「私を愛したスパイ」に出てきたロータス・エスプリ(ボンドカー)が話題になってたりしたのです。
それで、007のことも知っていて、 "月曜ロードショー" で放映されると聞いて、楽しみにしながら観たんですよね。
多分、第4作の「サンダーボール作戦」だったんじゃないかな..(若干あやふやw)
その後も、007シリーズが放映される時は、必ず観てました。
まあ、007って、ちょっとセクシーなシーンも出てくるんで、そういうのも少年的には楽しみだったのです。(007で観るなら許されると…w)
その中でも、意外とドキドキさせられたのが、映画のオープニングタイトルで、あの女性のシルエットで構成された映像が印象的だったのです。
新作映画の公開を記念して、歴代のオープニングタイトルを3回に分けて "まとめ" ていこうと思います。
今回は、初代ボンドのショーン・コネリー版、及び二代目のジョージ・レーゼンビー版のオープニングタイトルをまとめてみました。
※ イーオン・プロダクションズ作品のみを扱っています。
■ □ ■ ショーン・コネリー ■ □ ■
イーオン・プロ作品では6作に出演しています。
自分が最初に観たジェームズ・ボンドなんで、やっぱり007といえば、基本はショーン・コネリーです。
ただ、自分の場合、TV放映をくり返し観てるので、どうしても若山弦蔵さんの声とセットなんですよね。
第1作「007 ドクター・ノオ」1962
(旧題:007は殺しの番号)
監督:テレンス・ヤング
記念すべき第1作目で、お馴染みのガンバレル・シークエンスや、ジェームズ・ボンドのテーマが登場しています。
「主題歌」はありませんが、オープニングの途中、曲が変わってからは、シルエットも登場していますね。
第2作「007 ロシアより愛をこめて」1963
(旧題:007 危機一発)
監督:テレンス・ヤング
この作品から主題歌が作られていますがエンドロールで使われていて、オープニングタイトルはインストです。
オープニングは、合成でなく、直接、投影機で女性の体に映し出す手法が取られてますね。すごいアナログなんですが、それでも、この雰囲気を出しているのが素晴らしい!
その後の007シリーズが形作られていってる感じがしますよね~
ボンドガールだったダニエラ・ビアンキも、ほんと綺麗だったし、敵役のロバート・ショウもかっこよかったし、個人的にはコネリー版で一番好きな作品です。
マット・モンローによる主題歌『ロシアより愛をこめて』も壮大なバラードで、とっても印象的なのです。
第3作「007 ゴールドフィンガー」1964
監督:ガイ・ハミルトン
主題歌:シャーリー・バッシー
オープニングで主題歌が流れる形がこの作品で確立されています。
映像としては前作と同様、投影機を生かした手法なんですが、金色に塗られた女性に場面映像を投影するなど、おお~って感じで、迫力ある主題歌とマッチしていました。
この「ゴールドフィンガー」と前作「ロシアより愛をこめて」のタイトルを担当したのはロバート・ブラウンジョンって方なんですが、女性の身体を使う定型の基になっています。
映画の方でも、全身に金粉を塗られて暗殺される女性など、けっこうインパクトの強い作品でした。
第4作「007 サンダーボール作戦」1965
監督:テレンス・ヤング
主題歌:トム・ジョーンズ
映画のテーマに合わせて、水中の映像と、泳ぐ女性たちのシルエットを合成したオープニング映像です。
自分がイメージする007シリーズのオープニングの姿です。
映画の方はワクワクの海洋冒険アクションになっているのですが、版権でいろいろ揉めた作品で、1983年にイーオン・プロ作品ではない「ネバーセイ・ネバーアゲイン」としてリメイクされています。
第5作「007は二度死ぬ」1967
監督:ルイス・ギルバート
主題歌:ナンシー・シナトラ
日本が舞台となった007シリーズで、オープニング映像も和的要素を意識して和傘と女性のシルエットを組み合わせたものになっています。主題歌はナンシー・シナトラが歌っているのですが、オリエンタルな雰囲気がいい感じなのです。
一貫して火山のイメージが背景になっているのは、戦いの舞台となるのが火山島基地だったからなのだと... 思います。
丹波哲郎さんや浜美枝さんなど、日本人俳優さんも活躍するのですが、何よりも、ボンドカーとしてトヨタ2000GTが使われていたことが少年の心を熱くした作品でした。
第7作「007 ダイヤモンドは永遠に」1971
監督:ガイ・ハミルトン
主題歌:シャーリー・バッシー
第6作「女王陛下の007」を挟んで、ショーン・コネリーの最終作となった本作のオープニングは、テーマに合わせて輝くダイアモンドと女性の姿が重ね合わせられた映像です。(途中、猫が出てくるのはタイトル前のオープニングシーンからの続きなのです。)
主題歌は「ゴールドフィンガー」に続いて2度目となるシャーリー・バッシー、この方の歌声は、ほんと迫力満点です。
■ □ ■ ジョージ・レーゼンビー ■ □ ■
第6作と第7作の順序を入れ替えてますが、ジョージ・レーゼンビー版のボンドは、この第6作ひとつなんで、ちょっと影が薄いんですよね。
第6作「女王陛下の007」1969
監督:ピーター・ハント
オープニングシーンから、ジェームズ・ボンドがシルエットになって画面の中を走り抜けていくのがかっこいいオープニングタイトルなのです。
女王陛下が付くタイトルなんで、同タイトルの歌が作りづらいってことで、主題歌は作られず、インストによるオープニングなのですが、意外とかっこいいんです。
この映画、レーゼンビーの若さ溢れるボンドだったんですが、ラストはけっこう悲劇的なんです。
当時は、ユーモアたっぷりなコネリー・ボンドが支持されていた分、この作風が敬遠された感じなんです。
スタッフを含め、いろいろ一新したことで、ファンからの拒否反応が強かったのですが、後のダニエル・クレイグ版に通じるシリアスさが、この作品にはあったんですよね。
主題歌はなかったんですが、代わりにルイ・アームストロングの挿入歌があります。
「愛はすべてを越えて(We have all the time in the world)」
(シリーズ記事)
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