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さよならするための出逢い(There is a Song)

『BIRDS』:徳永英明(1987)


 昔はネガティブにとらえていたことも、年齢を重ねるとともに、そうでもないかも... と、捉え方が変化することもあります。

 徳永英明さんのブレイク前夜の名曲『BIRDS』も、そんな歌のひとつです。


 さよならするために出逢ってゆくのなら
 どうして誰も皆なあんなに愛し合うの

 歌の中では、あの徳永英明さんの声で切なく歌われていて、恋人とお別れした後に聴くと、すごく寂しくなってしまうのです。

 学生時代は、うんうん、と、涙しながら聴いていたのですが、この年齢になってみると、逆に別れのない出会いってないなぁと思ったりするんです。
 どんな愛し合っている二人であっても、死別という別れもあるものだし、必ず別れる時はやってくるものなのです。


 この歌に”BIRDS(鳥たち)”というタイトルが付けられているのは、”思い出の止まり木から、それぞれが飛び立つ” 姿をイメージしてなのですが、人生の中で、そんな止まり木になる思い出があること自体が素敵なことだと思うのです。

 そう考えると、別れがあっても出会えたことに感謝なのです。


作詞:大津あきら/作曲:德永英明/編曲:川村栄二