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スタイル・カウンシルの『カフェ・ブリュ』のA面が好きだったこと...

The Style Council


ザ・ジャムのリーダーだったポール・ウェラーが、ジャムの解散後、ミック・タルボットと結成したイギリスのポップス/ソウルユニット


 ス、スタイル・カウンシルッ!

 80年代の中期に現れた、このユニット(敢えてバンドとは呼ばない...)、 皆さんにとっては、どんな印象だったんでしょうね。

 当時、高校生の私にとっては、ちょっとお洒落なお兄さんやお姉さんたちが聴いてる音楽って印象でした。


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 ザ・ジャムのリーダーだったポール・ウェラーが、ザ・ジャムの解散後、すぐに結成した新ユニットってことで、ザ・ジャム解散を惜しむファンからは、その音楽性の変化にとまどう声があったってことです。
 まあ、正直に言うと、自分はザ・ジャムは知っていたものの、同じ人(ポール・ウェラー)がやってるってことは知らなかったので、特に抵抗は無かったんですよね。

 自分の中学時代はロック中心だった洋楽ですが、少しずつ、洗練されたアダルティな世界に憧れを持ち始めていた頃だったので、スタイル・カウンシルはピタっとハマる部分があったんですよね。


「My Ever Changing Moods」(1984)

 この声を張り上げずに歌うとこが、大人な感じだったのです。
 今、聴いてもかっこいいですよね!


『カフェ・ブリュ』(1984)


 そんなスタイル・カウンシルのアルバム『カフェ・ブリュ』もジャケットが洒落てるし、A面1曲目が、いきなりジャズっぽいインスト曲から始まったりするんです。
 他にも間に挟まるインスト曲があって洒落てたんですよね~ほんと!

 自分的にはA面の構成はほぼ完ぺきだったと思うんです。

 ところがですね、B面になると、いきなりラップ調の曲(リストの#8『A Gospel』)が始まったりして、ちょっと印象が違ってたんですよね~。

「A Gospel」


 無知な故、ザ・ジャムスタイル・カウンシルの変化には無頓着だったのですが、この『カフェ・ブリュ』のA面 → B面の変化には、うまく対応できない自分がいたのです。

 そういう事情から、(私にはよくあることなんですが)『カフェ・ブリュはA面ばっかし聴いてた感じでしたね。
 後になってみれば、B面も悪くはないんですけど、その当時はですね。


 まあ、The Style Councilって、ユニット名自体が「スタイル(様式)を審議する会」という意味なんで、バンドスタイルに一区切りつけたポール・ウェラーにとって、ジャズ、ソウル、レゲエ、ボサノヴァなど、様々な音楽様式に取り組む場所、それがスタイル・カウンシルってことなんだと思うんですよね。

 だから、いろんなスタイルの音楽があることこそが、スタイル・カウンシルの存在意義でもあったのです。


 その後、リリースされたアルバム『アワ・フェイバリット・ショップ 』も、その方向性を推し進めて、タイトル通り、フェイバリットな商品が並べられたお洒落なお店のようなアルバムでした。

アワ・フェイバリット・ショップ

 ジャズ、ソウル、ボサノヴァだけでなく、ギターポップ風味あり、シンセポップ風味あり、もちろんインスト曲もありで、それこそ多様な曲が収められていて、楽しいアルバムだったんですよ。


「Shout To The Top」

 有名なのは、イントロが印象的なこの曲なんでしょうが、様々な曲が収められてる分、聴いた人それぞれに推し曲があると思うんですよね。

 個人的には、女性ボーカルの映える『The Lodgers』なんかもお気に入りでした。

『The Lodgers』

 このイージーリスニング調な響きが大好きなんですよね~。

 その他にも


『Walls Come Tumbling Down!』

 この曲なんか、聴くと「イェァ、ブラザー!」とか、合いの手を入れたくなっちゃいますよね。
 あの『カフェ・ブリュ』のA面で感じさせてくれたクールさはどこ行ったんだwって感じなのです。


『Internationalists』at ライブ・エイド

 ザ・ジャムも知ってる今となっては、このライブシーンなんかを観ると、なんか、もうザ・ジャムでも良かったんじゃね?って感じですよねw。


 様々なスタイルを取り込むスタイル・カウンシルは、私の希望する洒落た雰囲気を持った『カフェ・ブリュ』のA面傾向ばかりではなく、もっと楽しい方向にシフトしていったのですが、この『アワ・フェイバリット・ショップ 』も大好きなアルバムでした。


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 ただ、答えの出ない審議会は迷走するもんで、以降のスタイル・カウンシルもちょっと迷走したな~って思ってます。
 この後のアルバムも持ってるんですが、『カフェ・ブリュ』や『アワ・フェイバリット・ショップ 』のようには聴いてないんですよね~。
 ちょっと楽しさを感じない...

 むしろ、本家よりも、アプローチに多大な影響を受けたと思われる佐野元春さんの『カフェ・ボヘミア』の方が、『アワ・フェイバリット・ショップ 』の楽しさを継承していて、よく聴いてたと思いますね。


 ポール・ウェラーにとって、スタイル・カウンシルは役目を終えたんだと思います。
 正式には1990年に解散するのですが、ウェラーにとっては、通過すべき場所だったような気がしますね。

 実際、輝いたのは、ほんの数年の短い期間だったと思うのですが、自分にとってスタイル・カウンシルは、大人のようでいて、子どもっぽい楽しさも感じさせてくれたユニットだったのです。


ザ・ジャムポール・ウェラーについては、いずれまた✋