国立美術館グランドスラムへの道
The Road to Grand Slam(National Museum of Art)
自分は「館」のつく施設が大好きなんです。
中でも「美術館」は、建築自体もアート作品みたいで、公私立を問わず、機会があれば訪れるようにしていて、全国の美術館探訪がひとつの緩やかな趣味だったりするんです。
その美術館の中でも、国立美術館はやっぱり基本だと思っていて、とりあえず、2013年に全館制覇を達成してたんです。
個人的に、この偉業のことを
「国立美術館グランドスラム」
と呼んで、一人、悦に浸っていたのですが...
(笑ってやってください..)
今回、そのことを記事にしようと思っていたら... こんな記事が目に留まりました...
国立近代美術館の ”工芸館” が、2020年10月「国立工芸館」として再オープン
え、そんなことになってるなんて...
わ、私のグランドスラムが...
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国立美術館を ”独立行政法人国立美術館” が管理運営する施設とすれば、現在、7つの施設があります。
東京国立近代美術館:MoMAT
The National Museum of Modern Art, Tokyo
東京都千代田区北の丸公園
1952年に開館
1969年に現在地に移転(2002年に改修・再開館)
なんといっても、日本で最初の国立美術館ですから、やっぱ出発点なのです。
国立西洋美術館:NMWA
The National Museum of Western Art
東京都台東区上野公園
1959年開館
戦後、返還されることとなった西洋絵画・彫刻を中心とする松方コレクションを基に設立された美術館です。
松方コレクションというワードも重要ですが、建築家ル・コルビュジエの設計した開館当時からの建物が、そのまま作品のような美術館なのです。
この建物自体、20世紀建築の巨匠ル・コルビュジエの建築作品として世界文化遺産の一部を形成しています。
私の中では ”The 美術館” な存在なのですが、現在は改装のため長期休館中です。
京都国立近代美術館:MoMAK
The National Museum of Modern Art, Kyoto
京都府京都市左京区岡崎円勝寺町
1963年に国立近代美術館京都分館として開館
1967年に独立
1986年に現在の建物となる
実は、初めて行った国立美術館です。
まだ若い頃だったので、建物も真新しくて、古都に似つかわしくないな~なんて生意気なことを思ってましたね。
今ならどう感じるのか再訪してみたい美術館です。
国立国際美術館:NMAO
The National Museum of Art, Osaka
大阪市北区中之島
1977年に万博記念公園にて開館
2004年に現在の位置に移転
聞いてはいたのですが、すごい建物でした。
建築家シーザー・ペリの設計なのですが、アミューズメントパークかって感じなんですよね~。
アプローチもあまりなくて、街中に突如出現って印象でした。
インパクトの強い建物なんですが、実は美術館施設自体は地下にあるんですよね。
長いエスカレーターで下っていくのが、すでに非現実な空間へ誘うみたいで、やっぱアミューズメントなんですよ。
なかなか行く機会がなかったんですが、2013年、6面の連作タピストリーの「貴婦人と一角獣展」の際に、ようやく訪問することができました。
国立新美術館:NACT
The National Art Center, Tokyo
東京都港区六本木
2007年に開館
2007年、久しぶりに新設される国立美術館ということで、建築家:黒川紀章さんの設計段階から話題になった美術館です。
まあ、開館当初、行きたくて行きたくて、ようやく中に入った時は、あまりの開放感に感動してしまいました。
でも、気後れして、吹き抜けの中に円形で設置されたカフェには行けてないままなのです...
森美術館やサントリー美術館と美術館ハシゴをするのも楽しかった...
国立映画アーカイブ:NFAJ
National Film Archive of Japan
東京都中央区京橋
1970年に近代美術館フィルムセンターとして開館
2018年に独立
実は、フィルムセンター時代に訪問してるのですが、「国立映画アーカイブ」として独立してからは訪れてないんです... が、建物が変わってるわけではないので、まあ、多目に見てやってください。
国立工芸館:NCM
National Crafts Museum
石川県金沢市出羽町
2020年に東京国立近代美術館工芸館として移転
2021年、正式に「国立工芸館」として名称変更
今回、私の達成していた「国立美術館グランドスラム」が、未達成に戻ってしまった要因の美術館です。
ちなみに名誉館長があの中田英寿さんらしいです。(そういえば、昨年、そんなニュースがあったかも...)
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以上の7館です。
新たに加わった「国立工芸館」さえ制覇すれば、再びグランドスラム達成となるのですが、石川県金沢とは...
いや、移転前の工芸館には行ったことがあるんですよ、だけど、この建物見たら、やっぱ素直に行ってみたいんですよね。
ということで、少し期間がかかるかもしれませんが、「国立美術館グランドスラム」への道が、また、始まったのです。
幸いなことに、金沢には、もうひとつの目標、”金沢21世紀美術館” もありますから、そのうち、ぜひ、訪れたいと思っているのです。(定年までに行けるかな...)
(関係note)
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