ミック・ジャガーによろしく!(私的名盤『シーズ・ザ・ボス』)
She's The Boss
前クールのドラマ『うちの弁護士は手がかかる』で、主題歌にローリング・ストーンズの新曲「アングリー」が使われたことに驚いた人は多いんじゃないでしょうか。
「アングリー」
久しぶりに現在の(三人体制となった)ストーンズを聴いたんですよね。
また、18年ぶりのアルバムが10月に発売されて、さらに驚いたりもしました。
音を聴いてみると、ローリング・ストーンズはやっぱりローリング・ストーンズだし、80歳を越えたミック・ジャガーのボーカルも衰えないなぁと、素直に感動しちゃいました。
ということで、久しぶりにミック・ジャガーの歌声を聴いて思い出したアルバムについて "note" していこうと思います。
ただ、私が洋楽を聴き始めた80年代は、ローリング・ストーンズにとってはいい時代じゃなくて、むしろミック・ジャガーのソロ活動の方が印象に残ってたりするんですよね。
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まず、自分にとっての(80年代の)ローリング・ストーンズは、もう一人のギターがロン・ウッドになっていた5人時代です。
当時の男子にとって、ローリング・ストーンズは、他のバンドとは格が違う感じの、すでに伝説的なバンドでした。
クラスにいたストーンズ信者くんが熱心に布教してくれたおかげで、私なんかでも「サティスファクション」や「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」など、60年代の代表曲は知ってたんです。
「ジャンピン・ジャック・フラッシュ」
まあ、男子のたしなみの一つとして、ストーンズのアルバムを聴いてみようと思ってたんですが、その頃にリリースされたのが『アンダーカヴァー』だったんですよね。
いやいや、こんなジャケットだと、手に取れんし!
当時、中学生だった自分では、レンタルでカウンターに持って行くのさえ恥ずかしい感じでした。(なので、実際、このアルバムを聴いたのはずっと後のことなんです。)
そういう理由もあって、何となくローリング・ストーンズを聴く機会を逃していた自分なんですが、ようやく聴いたのは、実はストーンズではなく、ミック・ジャガーが1985年にリリースしたソロアルバムでした。(結局、ストーンズじゃないんだ..)
『シーズ・ザ・ボス』1985.2
ちょっとだけエロいのが高校生にはちょうどいいジャケットでしたw
このアルバムはよく聴いたんですよね。
あんま、大ヒットって感じではなかったんですが、シングルの「ジャスト・アナザー・ナイト」のビデオクリップなんかはよく流れてましたね。
「ジャスト・アナザー・ナイト」
まあ、シングルカットされたこの曲も良いのですが、個人的には1曲目の「ロンリー・アット・ザ・トップ」や、後半の「シークレット」とかの方がヒットしたんじゃないかって当時は思ってました。(生意気にも…)
「ロンリー・アット・ザ・トップ」
「シークレット」
この曲好きだったんです。
ホネ、ホネ、ホ~ネェッ♪ って連呼するやつです!(Honeyやろ)
「ハード・レイン」
このビデオクリップも懐かしいのですが、ミック・ジャガーの声が意外と甘く、こんな歌も歌うんだって思いながら聴いてました。
多分、真正ストーンズファンの方には物足りない感じだったろうと思われるこのソロアルバムは、逆に、ストーンズ初心者の自分にとっては、適度にポップで丁度良かったんですよね。
けっこう気に入った曲が多かったです。
そして、このアルバムの後、デヴィッド・ボウイとのチャリティ・カバーシングル「ダンシング・イン・ザ・ストリート」がリリースされます。
「ダンシング・イン・ザ・ストリート」1985
これまた、ご機嫌で、ほんと大好きでしたね~
踊りまくってる二人が楽しいしカッコ良かったです!
この後、ストーンズのアルバムもリリースされたんですが、ミックも2枚目のソロアルバムを出したりしてたんですよね。
ということで、80年代の私には、ローリング・ストーンズより、ミック・ジャガーのソロの方が印象的に感じてたのです。
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高校時代の自分はまったく意識してなかったのですが、80年代のローリング・ストーンズは、ミック・ジャガーとキース・リチャーズの関係が険悪で、バンドとしての活動が少なかった時代なんですよね。
解散危機の暗黒時代… いわば、そんな時代だったわけなのですが、この時代を乗り越えたからこその現在って感じもするのです。
ベーシストのビル・ワイマンが1993年に脱退し、ドラムのチャーリー・ワッツが2021年に死去し、残された3人だけのストーンズなんですが、生涯現役で頑張ってもらいたいと、心から思っているのです。
80年代のストーンズの様子を考えると、私が能天気に楽しんでいたミック・ジャガーの『シーズ・ザ・ボス』は、けっこう微妙な位置にあるアルバムだったんですよね~。
でも、このソロがあったからこそ、ミックもストーンズの価値を再認識したわけなんで、今もバンドが続いてるのはこのアルバムのおかげかもしれません。
今回はミック・ジャガーのソロアルバムでしたが、実はこの時代、キース・リチャーズの方もソロアルバムを出してるんです。
そのアルバムについては、いずれまた記事にしていきたいと思います。(結局、ストーンズのアルバムには触れないの?w)
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