bill evans / blue in green
bill evans/blue in green(potrait in jazz)
静かにゆっくりと奏でるピアノの1音1音が心に染みます。
中盤、音の数を増やしながらクライマックスを迎え、また静かに終えていきます。
天才ジャズピアニストが奏でる名演に感動します。
この曲はmiles davisの1959年に録音された名作kind of blueにも採用され、当時最高の6人のミュージシャンによって演奏されます。こちらの録音も聴かなければいけません。
当時最高の6人のミュージシャンと言いましたが個人的には少し疑問点があります。
kind of blueはジャズファンなら誰もが認める
ジャズ史上最高の名演で
カットしたいと思う部分がない完璧な演奏です。
完璧な演奏だというのは間違いないのです。
Tommy Flanaganのデビューアルバムoverseasが
録音されたのは1957年で、この時にドラマーとして参加したのがelvin jonesです。
この時のelvin jonesの演奏はただリズムを刻んでるだけではなく変幻自在で躍動感溢れる唯一無二の素晴らしものでした。
ただ一般的には今までに聴いたことがなく主張が強すぎてあまり受け入れられなかったのかもしれません。
elvin jonesが所属していたjohn coltraneの1961年から1962年に録音された名演balladsがリリースされた時の評価で、「ドラムがうるさい」というのがあったそうです。
coltraneがmiles davisのグループを離れて自己のグループのためのミュージシャンを探している時に、milesはelvinを呼びつけて、「お前を必要としてるのは俺じゃない、coltraneだろ」と言ったそうです。
当時milesはelvin jonesの演奏の革新性に気づいてなかったのでしょうか、
もしくはcoltraneの成功の為に最高のドラマーを譲ったのでしょうか?
その後elvinはcoltraneのグループに参加して大躍進しました。
推測ですがmilesはこの時のcoltraneの成功に嫉妬したのではないでしょうか。
なぜならその後milesは1963年自己のグループに天才ドラマーtony williamsを加入させます。
その時のテスト録音のtony williamsの演奏を自慢げに周りの人に聴かせたそうです。
また1969年には当時bill evansがモントルーのジャスフェスティバルで共演したjack dejohnetteを気に入って、
モントルーの後ヨーロッパの数カ所でスタジオ録音して、イギリスのジャスクラブで演奏しているのを知っていたようです。
言うまでもありませんがその後jack dejohnetteはmilesのグループに参加することになります。
独立した頃、ライブのツアーで多くのミュージシャンを連れて行くことが出来ない場合でもphilly joe jonesだけは連れて行ったと聞いたことがあります。
ドラムにこだわりがないわけではないと思います。
1959年にkind of blueを録音した時
milesはelvin jonesを起用するべきだったのだと私個人的には思っています。
elvin jonesはtony williamsのように暴走することはないと思いますし、
kind of blueの比較的に静かな演奏に合わせることが出来たのではないかなと思います。