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2回目の抗がん剤の日になる ~とあるOLの乳がん日記【92】

92.

そういえば、神社から戻ってきて、午後の仕事を再開していたら、会社で仲良くしてもらっている子から、仕事のことで相談をしたいというメッセージが来たので、トイレの鏡でウィッグを確認してから、フロアの隅っこの小机で合流した。

しばらく話して、いつも通りに終わったので、よかったよかったともう一度トイレに行って、鏡で自分を確認したら、よく見ると肩に髪の毛がびっしり落ちていて、ぎょっとした。

脱毛が始まっていても、ウィッグで押さえられているから、髪の毛は落ちてこないだろうと油断していて、よりによって、洋服は白系だったので、一度落ちた髪の毛に気づいてしまうと逆に、なんで気づかなかった??というくらいの、髪の毛の量だった。
なので、さっき話していたとき、どうかこの落ちた髪の毛に気づかれてませんようにと、心の中で無駄なお願いをした。

それから、その日は、家に帰ると私宛に郵便物が届いていた。
少し大きめのパックだったので、なんだろう、と思って見てみたら、中身は可愛いマスク入れとハンカチだった。

送り主は従姉妹で、母は、このころのお彼岸の際に、お正月前には伝えていなかった親戚にも、私のガンのことを伝えていて、前日にも、その親戚から抗がん剤中の私でも食べやすいように、ゼリーが送られてきていた。

マスクとハンカチの他には、励ましの手紙も入っていて、その心遣いがひたすら有難く感じて、明日の2度目の抗がん剤を前に、とても力をもらえたと思った。

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次の日になって、3週間ぶり2度目の抗がん剤の日になった。
ちなみに前回と同じ轍を踏まないよう、会社は休むことにした。

まず採血をしたあと、内科の受診をして、それから通院センターで抗がん剤をする流れだった。
そして、この日は、タイミングよく、この病院に通院する乳がん患者さんの集まりがある日でもあったので、その集まりに少しでも顔を出したいと思っていた。

なので、抗がん剤をする前に行こうかな、と思いながら、待合室で呼ばれるのを待っていたけれど、予定の時間になっても、過ぎても、なかなか内科の診察に呼ばれなかった。

これはあとでわかったことだけれど、内科の受診は、採血の結果を見てから、今日の抗がん剤をするかしないかの判断をする受診でもあったので、もし内科の受診が10時なら、約1時間半前には採血が終わってなくてはいけなかった。

でも、全然そんなことを知らずに、10時少し前に採血をしたものだから、なんで呼ばれないんだろうというストレスを抱えながら、12時前くらいまでじりじり待合室にいて、やっと呼ばれた頃には、もうくたびれきっていた。

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