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わたしが48歳で自分用のお墓を買った話

何故わたしが生前にお墓を買ったのか

昨日、カフェでランチを食べていたところ、隣の席にいた高齢女性のふたり組が真剣に「墓じまい」について話をしているのが聞こえてきました。

女性たちの話を盗み聞きしたわけではありませんでしたが、それをきっかけに、以前わたしも自分用のお墓を買ったことを思い出しました。

はじめに誤解のないようにお伝えさせていただくと、当時わたしは特別心と体の健康を損なっていたわけでもなく、また近親者に不幸があったわけでもありませんでした。

そのようなわたしが何故、生前に自分用のお墓を買うにいたったのかについてお話させていただきたいと思います。

理由1 人は誰でもいつかは必ず死ぬから

当たり前だと思われるかもしれませんが、人は誰でもいつかは死にます。

大抵の人は、日々の生活に一生懸命で、ましてや死後のことなど考えている暇はありません。

もしかすると健康に不安を抱えている人や病気を患われている人であれば、一度は死を意識したことがあるかもしれません。

しかしながら、今まさしく病気と対峙している本人が自分のお墓の心配をするケースは少ないと思われます。なぜなら、本人に生きる意志があるからこそ、苦しい治療に耐えているからであり、そんな時に自分のお墓の心配をしている場合ではないからです。

また、たとえ血縁関係者同士であっても、お墓は非常にセンシティブな話題です。家族代々のお墓があれば、いつか自分も当然そこに収まるぐらいにしか考えないのも無理はありません。

このようにして、本人や家族は生きている間に真剣にお墓について考える機会を持つことは稀であり、いつかくる人生の終末を迎えるケースが多いのではないでしょうか。

理由2 生前にお墓をキープすれば自分が安心できるから

わたしは、現在1人暮らしであり、親戚は遠くはなれた他県で生活をしています。先祖代々のお墓にお参りするのは、法事と家族の不幸があった場合だけです。

うちのお墓は、大きくもなく小さくもなく、古い墓石には、●●家代々の墓と刻まれている普通のタイプのものです。父と母から聞いた話によると、もうすぐお墓の定員数(壺)が一杯になるそうです。

わたしの実家は仏壇と神棚がある古風な家でした。そのような家に生まれたわたしは、祖母や母が毎朝、神棚に手を合わせ、仏壇にも手を合わせるのを見ながら育ちました。もちろん、子供の頃のわたしには何の邪念もなく、祖母や母を真似して毎朝の儀式に参加していました。

そして、いつの間にか成人し、俗世の煩悩を抱える大人になりました。
そんなわたしは神社仏閣巡りが大好きな一方で、今でも神や仏様の前で恥ずかしげもなく自分の煩悩ばかり申し立てる未熟者です。

このように、いくつになっても煩悩がつきない私でも、できれば最後は安らかに永眠したいと願っています。

両親の話からすると、先祖代々のお墓が満席となりそうな見込みであり、加えてわたしには子供がいないため、わたしの死後に墓参りしてくれる人はどうやらいなさそうです。

そうなれば、早めに最終着地点であるお墓を先に決めておいた方がよいと考えるようになりました。つまり、わたしは自分の死後が心配になり、とりあえず自分が安心するために最終着地点であるお墓を買うことを決めたのです。

理由3 親族や他人に迷惑をかけたくないから

特別の場合を除いて、死ぬ時は一人です。家族や友人に愛された人は、最後は惜しまれつつ看取られて旅立つことでしょう。

しかし、私に限っては誰かに惜しまれつつ臨終することは、あまり期待できないと悲観しています。つまり、最悪の場合は孤独死の可能性もゼロではないと考えているのです。

そうなると、困るのは周囲の人たちです。もはや葬儀どころの話ではありません。誰かの手を煩わせたり、迷惑をかけることになります。

遠くの親戚の人も大変です。突然の知らせを受けて、わざわざ知らない土地の役所に行って手続きをしたり、荷物を片付けたりするのも面倒な話です。

人生最後の日が事前にわかっていれば、全部自分で準備して覚悟できるものの、それが最初からわかっていれば苦労しません。

そこで、できるだけ親戚や他人に迷惑をかけないためにも、時間のあるうちに少しづつ整理していくことにしました。

わたしが買ったお墓は樹木葬タイプ


宗教によって埋葬方法は異なりますが、墓なしと墓ありの2つのタイプがあります。

「土にかえる」という言葉のとおり、自然にかえりたい人向けには散骨などの墓なしタイプがおすすめです。注意点は、法律による規制があるため、散骨できる場所には制限があることです。この墓なしタイプは、生前から本人の強い希望があり、家族が故人の意思を尊重することで実現できます。

また、この墓なしタイプは、生前から本人が慣れ親しんだ所、思い出の所など場所にこだわりがあると思われます。そして、なにより本人が家族を説得できるほど強い意志を持っていることも特徴です。

しかし、このタイプは全体の中では少数派であり、その他大勢の人は、骨の一部をどこかに預ける形式の墓ありタイプを選択します。

孤独死覚悟の悲観的なわたしでさえも、墓ありタイプを希望しています。しかし、誰も墓参りに来てくれず、無縁仏になるのも寂しい。

そんなわたしにピッタリのお墓が樹木葬でした

樹木葬は、自然志向の新しいお墓の形で、別名樹林墓地とも呼ばれます。遺骨を埋葬した場所に墓石を建てず、代わりに樹木や花を墓標とするお墓を指します。

Copilot調べ

樹木層の特徴

樹木葬は、一人用、二人用(家族問わず)と種別があり、墓所によってはペットと一緒に埋葬できるところもあります。

価格も大変リーズナブルです。費用は、永代供養付きで、墓石タイプの3分の1程度です。仏教の宗派のしばりはありません。

庭園タイプや公園タイプなどは、四季折々の草花が咲く隣で安らかに眠ることができます。まさしく土にかえるという表現にふさわしい形です。

ここ最近では、確実に全国各地で樹木葬の墓所は広がっている印象です。

わたしが実際に契約する時、営業担当者の方から親切で丁寧な説明をいただき、最終的にはその信頼が購入の決め手になりました。

生前で樹木葬の権利を購入後は、区画には名前ではなく「Researved(予約済)」とプレートに記名されます。埋葬後は、そのプレートに名前が入ることになります。

ここがわたしの最終着地点という場所が決まれば、不思議と不安が消えました。そしていまでも時々、自分の予約済みの樹木葬の区画を訪れ(周りから見れば、かなり不思議かも)、四季折々の風景を眺めています。

そうすると、自分が埋葬された後は、このように四季折々に風景が変わっていくのかと感慨深い気持ちになるのです。
いつか自分もこのように自然にかえると思えば、現世の小さな悩みも大きな悩みも全部どうでもよいと思えてくるのです。

追記

最近、noteの更新が滞っておりました。というのも、誰でも簡単にホームページが作れる「ペライチ」サポーターとして、日々勉強に励んでいたからです。

自分でいうのもなんですが(💦)、初期の頃と比べると見違えるほど、WEBデザインのスキルが上がってきました。

WEB制作のコンペにも作品を提案できるようになりました!
残念ながら、採用はされなかったのですが、樹木葬のWEB制作に応募した作品がありますので、樹木葬つながりで掲載させていただきます。

生前でお墓を購入するのは、「寿陵」といって昔から縁起が良いとされています。ちょっと意外ですよね。

また、お墓は非課税相続財産となるため、生前に用意しておけば、残された家族に迷惑がかかりません。

人はいつか誰でも死ぬのであれば、生きているうちに死後のことを考えておくと、いまの自分の健康をありがたく思いますし、家族や友人などにも感謝することができるのではないでしょうか。

つまり、自分の死を考えるということは、その対極にある自分のいまの生を考え、逆算して人生を設計することです。

樹木葬の墓所は、庭園のように美しく静かです。
近々、桜の花咲くこの良い季節に、自分の墓所参りをしてこようと思います(笑)

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