砂漠の果て
暑い…
一体どこまで砂漠化しているんだ
もう数十時間バイクを走らせているが、一向に砂漠から抜ける気配もなければ、この辺りには何もないようだ
ワールドブルーの奴らが愛殺文とやらを発動した時
私、 橙井美星がいた場所は運良く砂漠化しなかった
今となっては運が良かったのか悪かったのか…
それにしてもこの砂漠の広さは一体…
地球上の3/4をも破壊すると言った噂は本当だったのか…
すっかり砂で汚れてしまった顔はそのままに、残りわずかな水を口に含む
「美星さーん。水も僅かだし、一旦アジトに引き返す?
このまま進むのは危険だ」
バギーに乗って一緒に調査にきていたその男は、持ってきたペットボトルがあと数本しかない事を私に伝えた。
他の連中もこの暑さで苦しそうな表情を浮かべている
「確かに引き返した方が良さそうだね。思った以上に深刻な状況かもしれない。
一旦ここで今までの状況を整理した方が良さそうだ」
炎天下での休憩も長く取ると逆に辛い
水分補給だけ済ませると、アジトへと引き返す
「あれさえ手にしていれば…」
あれ…とは『南野是式』
私の敬愛する南野教授が開発した愛殺文に対抗する神器
完成させたために教授は命を狙われる事になってしまった。今どこにいらっしゃるのかわからないが、それを私が見つけるよりも先に愛殺文は投下されてしまった…
「教授…ご無事でいてください…」
状況を把握するために探索に来ているが、実のところ私の目的は教授を探す事だ
そしてバラバラになってしまった仲間を早く集めて、これから先の事を考えなくては…
教授
南野是式
ワールドブルー株式会社
そして世界
とにかく早急に現状を把握する必要がある
砂丘を超えながらアジトへと向かう
途中砂山を飛び越えた時に、その足元に何やら人影が…
まさかこんなとこにと思いながら振り返ると、明らかに誰かがのけぞっているのが砂埃の向こうに見えたのだ
「…ん?」
その大柄なムキムキマッチョなシルエットからは教授ではない事は明らかだった
そのまま放置しても問題ないだろうが…
「みんなごめん、先に帰ってゆっくり体を休めてて!私はアイツを確認してくる」
私は1人方向転換すると、さっきの人影に向かう
少し離れた距離にバイクを停めると
ちょうどこちらに向かって歩く男性を睨みつける
その男は必死で口に入った砂をぺっと吐き出していたが、私の姿を見るなり慌てた様子で手を振りだした
「助けてくれ!ここはどこなんだ!?」
すがりつく男を警戒して私は銃口を向ける
よく見ればその男も銃を持っていたからだ
「お前は誰だ?ワールドブルーの者か?答え次第ではお前の命はないぞ」
「俺は蒼里運天だ!!ワールドブルーとは…無関係だ!」
どちらが正解なのかわからないせいで躊躇ったようだが、手に持っていた銃を捨てたあたり敵意はないのだろう
私は銃を構えたまま、最後の水を蒼里と名乗る男に差し出した
「無関係か…まだ信じはしないがとりあえず助けてやる。ただしその銃は預からせてもらうよ」
蒼里は素直に頷くと銃を差し出した
バイクの後ろに乗せるには、体格が大きくて嫌だが仕方ない…
燃料がアジトまで持つことをそっと祈る
ガガガッ…ピー…
「樹?今みんなアジトに向かってるよ。
私は少し遅れて到着するけど、1人蒼里運天という男を確保した。コイツの正体調べておいて。とりあえず連れて帰るから」
ガガッ…
「りょーかい…」
「さぁ、振り落とされないようにしっかり捕まっててよおじさん。変なとこ掴まないでね」
蒼社長からのキラーパスが飛んできましたのでキャッチしま…させられましたw
お願いされたら断れない🫣
こんな感じの世界観は初めて書くので新鮮で面白かったです✨
とりあえず、ワールドブルーに対抗してる組織の人間の立場で書いたので名前は蒼の反対色の橙🟠にしてみましたw
蒼里をサバイバルさせるためにひとまず救いの手を出しましたが、今後どうなるのか?
さらに蒼樹がそこにいいる理由は?
南野教授は今?
気になるタネを撒くだけ撒いて
今回はここまでとさせて頂きます
誰かバトンを受け取ってw
【今回のお話の関連記事】
✅このお話はアルロンさん→蒼広樹さんの作品に続くお話になります。
✅南野教授とは…?
✅樹は実はこんな人です
ワールドブルー物語って何??って方はぜひ
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こちらには今までにみんなで作り上げた世界観や登場実物がわかりやすくまとめられてます!ワールドブルーを見たことがなく時系列で読みたい方にぴったり♪
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