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【architecture】岡山大学交流広場|SANAA
岡山大学にある3つのSANAA建築のひとつである交流広場
SANAA特有のスケッチをそのまま平面にしたような曲線でつくられたフワフワとした建築である
↑広場に展示されているイメージパース
屋外の広場に薄い鉄板がひらひらとただ浮いているかのようである
だから何をして何が変わったかというと大して変わっていない
元々日本人は大きな広場をみんなで利用するのが苦手な人種だ
欧州では広場が大衆の交流の場として使われてきた歴史があるが、日本人にとって実際に人が交流を交わしてきたのはどちらかと言うと道端や井戸端など、ちょっとしたプライベートな空間で小さなコミュニティをつくる癖があるように思う
岡山大学のこの広場も、建築が出来る前はどう使ったら良いか分かりにくい場だったのかもしれない
たったひらひらした屋根を架けただけの空間だが、そこに居場所が発生して、なんとなく人が集まってくるような場が生まれているような気がした
今はコロナの関係で椅子も撤去され、学生もほとんどおらず寂しい場所に思われたが仕方がない
コロナが終息したら、学生や市民に開かれた広場になればいいと思う
薄い鉄板が遠くの山の稜線と呼応するようにフワフワと波打ちながら極細の柱に支えられていて、建築として認識できるか否かのギリギリのゆるさが、場所に強制感を与えておらず、何もしなくてもいいし、何かしようと思えばイベントが出来そうだしみたいな曖昧な感じが狙いなのかと僕は感じた
それにしても薄い鉄板は3次元的に波打っておりどうやって図面化し製作したのか不思議である
一枚にみえる鉄板は溶接されているはずであるがどこで溶接されているのか
極細の柱でどうやって支えているのか
たったこれだけ?と思う建築かもしれないがつくるのは相当大変な建築だろう
改めて日本の施工技術の高さを感じた
ただ鉄部の塗装の色のベージュがイマイチだったのが気になるなぁ〜