【architecture】Junko Fukutake Terrace|SANAA
岡山大学津島キャンパスは、全国の国立大学の中でも三番目にか広い敷地を有していると言われている
碁盤の目のように誰でも使用できる道路が大学敷地内を通っているつくりだ
東京の大学などでよくキャンパスが道を挟んで密集していることがよくあるが、建物を増やしていったがために出来た感が強い
一方岡山大学津島キャンパスは計画的につくられ区画のようになっており道路と大学が自然な形で融合している
Junko Fukutake Terraceは大学の顔ともなるような一番端の一部に違和感なく溶け込んでいる
道との境はなく、道の延長上にTerraceがあるイメージだ
無数のスチールパイプの柱と鉄板の屋根とガラスで囲われたカフェスペースからなるシンプルな建築だ
壁は3枚しかなく、カフェのコアスペースを除いてはガラスがあるだけでほぼスケスケの建築だ
カフェのガラスの向こうもガラスなので奥の景色がそのまま見えることになる
薄い鉄板の屋根が浮いているかのようなとても柔らかい建築だと感じた
土曜日の昼下がりに息子と訪れると、他にも子ども連れでテラスの周りで遊んでいる家族が何組かいた
テラスの脇には小山があり、子どもの遊び場にはうってつけだ
私の息子はテラスの柱の周りを楽しそうにぐるぐるしていたのが印象的だった
テラスでは学生さんなどがパソコンをしていたりする姿が見えたが、恐らく内部というよりは外にいるようなら感覚に近いのではないだろうか
出来た当初に初めて見たときは、ほとんど人がおらず建築の良さがあまり分からなかったが、そこを使う人々が楽しそうにしている姿を見るとこの建築でやりたかった事が分かった気がした
地域に開かれた大学にあるカフェ
街に対して建築を開くことが試みられているが、実際の使われ方を見るとそれが実現している事がよく分かった
小さな建築ではあるが、構造的にも部材が細く、非常に難しい設計であるし、施工も難易度の高いものだったと思われる
これぞ世界のSANAAと言う建築だった
是非一度ご覧あれ!