③発症確率10万分の1の胎児共存全奇胎／アカウント名について【胞状奇胎】

心身健康に呑気に生きてきたワーママです。夫は海外赴任のためもうすぐ3歳になる娘と2人で暮らしています。
2人目妊娠を期に、全胞状奇胎→侵入奇胎となり現在人生シフトチェンジ中。元々医療関係を齧っていたので、独学ですが少し詳しめに記録を綴っています。

胎児共存全奇胎とは

再手術から三週後の再診日。
再度病理検査をしてもらった結果、部分胞状奇胎から胎児共存全奇胎へと診断が変更になった。

胎児👶🏻× 全胞状奇胎🍇を同時に妊娠してしまったケースであり、原因は全くの不明。

部分胞状奇胎が500〜1000妊娠に一例と言われるのに対し、胎児共存全奇胎は2〜10万分の1の確率で発生する。

ごく稀に出産までたどり着くが、妊娠中の奇胎除去は出来ない為、母体の侵入奇胎や転移のリスクが高く危険を伴う。

大半は私のように途中で流産してしまうらしい。

【イラスト右が胎児合併全奇胎】
引用元→ 2020年オブギネ学校｜「イメージから覚える絨毛性疾患」より

主治医の先生曰く、

・全奇胎は術後少なくとも1年は要避妊
・部分胞状奇胎や通常の全胞状奇胎と比較して侵入奇胎への移行リスクがグンとあがる(うろ覚えだが35〜55%程度）
・侵入奇胎に移行した場合は抗がん剤治療となり、経過観察を含めてさらに避妊期間が伸びる（発症から2〜3年）
・侵入奇胎は血行性転移が早く、１／3の確率で肺などに転移する人もいる

主治医調べ。

胞状奇胎の中でも一番厄介なケースであるとの説明を受けた。

これからの進行は運次第ではあるが、想定よりかなり困難な道のりになりそうで、2人目を望んだだけなのに、、、とさらなるショックを受けしばらく放心。
（そして現に今、これらのリスクを突き進み全コンプリート中）

時差のある夫の起床を待って、内心シクシク泣きながらも娘の前なので明るめなテンションでひとまず報告。

点と線がつながった(？)

ただ、個人的にはこの診断によって、これまで色々疑問に思っていたことが全部繋がった。

❔序盤のエコーで胎嚢の影が２つあり双子疑惑があったが片方は途中で消失していた
→全奇胎だった

❔1度目の流産手術の後にも関わらず、まだかなりの組織が子宮内に残っていた
→初回は1人分想定でしか摘出していなかった為

❔心音確認後にも関わらず、病理検査で『胎児成分無し』との記載があった。赤ちゃんはどこ行った？
→健康な胎児もいたが、病理には全胞状奇胎側の組織をを提出していた。

（補足：全胞状奇胎＝胎児成分無し／部分胞状奇胎＝胎児成分あり）

思い当たる節たち

先生の見立てによると、先日の流産は正常な胎児側が稽留流産となり、それによって同時に全奇胎も見つかったケースらしい。

心境とアカウント名の由来

奇胎ではなく、正常な胎児も妊娠していたことを知りさらに落ち込んだが、同時にその子が早く気付けるように身を挺して教えてくれたんだとわかり胸がギュッと締め付けられた。

大好きなEd Sheeranの曲の中に、友人の中期流産を題材にしたsmall bumpという曲がある。

私のお腹の中の赤ちゃんはまだほんの2cmの生命ではあったが、大きな衝撃を以て早期に全胞状奇胎の存在を教えてくれた。

病院の帰り道にこの曲を聞きながら悲しみにふけりまくった後、曲名から拝借しアカウント名を@small_bump としnoteへの記録を始めた。
(急にしっとり経緯を語り出す。笑）

これからの経過観察について

先生が手書きの絵を交えながら一通り丁寧に説明をしてくださり、今後は1〜2週に1回血液検査と診察を続けることとなった。

最後に、

『つまり3人に1人は、侵入奇胎に移行せずに過ごせると言うことなので一緒に頑張りましょう！』

と、珍しいタイプの応援をして頂き、確率低いな(笑)と内心ちょっと笑ってしまいながらなんとなく勇気つけられて診察室を後にした。

（この女医さんをはじめ、他の先生も看護師さんも薬剤師さんもとっても素敵で、この病院に来て良かった〜と毎週しみじみ思っています🥹）

つづく👇

心情よりも病状の進行事例を知りたい！！という方向け記事

この記事では心情を交えなが長々と語ってしまいましたが、妊娠から侵入奇胎までの経緯についてはこちらにまとめています💁‍♀️
珍しく情報が少ない病気かつ、健康な男女であれ誰にでも起こりうる可能性がありますので、参考になれば幸いです。