バオバブの実を根性で割った話
トップ画像の「ヘンテコなモノ」こそ
「星の王子様」で一躍有名になり、
ディズニーの「おばけの木」のモデルになったとも言われる
バオバブの木… の「実」です。
ポルトガル語でバオバブのことは、
「Baobá【バオバー】」と言っても通じますが、
アンゴラでは大抵
「Imbondeiro【インボンデイル】」といいます。
(※ 時に "embondeiro" と表記されますが、発音は同じです。)
アンゴラでは
首都ルアンダから南に40~50分も車を走らせれば、
わんさとバオバブの木が生えています。
バオバブの木にも種類があるのですが、
ルアンダ界隈で多く見掛けるのは、こういうの ↓ ではなく、
どちらかというと、こういう ↓ タイプで、
実がなっていると、こういった ↓ ビジュアルになります。
バオバブは、花も咲かせます。
花の向かって左 ↑ にあるのが若い実ですね。
この実が育つと、このように ↓ 収穫し、マーケットや道端で売られます。
で、
私はというと、
この実はアンゴラへ行くようになった当初から見たことがあったのですが、
何年間も食べたこともなければ、
中身を見たことすらないまま過ごしてしまい、
「アフリカ通いをしているというのにこれではマズイ。
なんとか手に入れて、中身をこの目で見て食べてみなくては」
と思っていたところ、
そのチャンスは2005年にようやく到来しました。
ちなみにバオバブの実は「múcua【ムクア】」といいます。
あるとき、ちょっと遠出をした帰りに
道端でムクアを売っているのを見掛けたので、
車を止めてもらい、購入しました。
ホテルの部屋に戻り、
さて、これを開けてやろうと思ったところで、
これの殻が信じられない程硬くて頑丈なものだと気付きました。
ホテル暮らしなので、
工具っぽいものも持ち合わせていません。
普通の人間であれば、
ホテルの厨房などで道具を貸してもらうのでしょうが、
その辺が私のひねくれたところで、
なんとしても自分で開けたいという思いに駆られ、
手持ちのありとあらゆる道具を使ってみましたが、
全く歯が立たず、
とうとうバスルームの大理石の洗面台の角に軽めにぶつけたところ、
すぐに
「あ、これは大理石の方が壊れる」
と悟ったため、
ようやく一旦作業を止め、よくよく考えた末、
なんとかいいアイデアが浮かびました。
部屋のドアストッパーに
叩きつけようと考えたのです!✨✨
全人生の怒りや鬱憤を込めて、
ドッカ~ン!! ドッカ~ン!!
と、2~3度ぶつけたところ(笑)、
見事殻にひびが入りました♪
こうして、
中身を見たり、手で中身を取り出したりできるまで穴を開け、
ようやく目にすることができたのがこれ ↓。
黒い種を白い実が覆っており、
茶色っぽい繊維質が全てを繋ぎ合わせているといった様相です。
殻の中の白い実を引っぱり出そうとすると、
繊維質がプツプツと切れる音と、
それに伴って白い実がサクサクと割れる音もして、
ペリペリ、プツプツ、カサカサ、サクサク!
といった音を立てて中身が出てきます。
水の少ない地域で育つ植物とはいえ、
その実、つまりその果実までもが
カサカサだとは思ってもみなかったので、
かなりびっくりしたのを覚えています。>笑
次は食べてみます。
絡まり付いている藁のような繊維質を可能な限り取り除き、
種の周りの白い実を食べるわけですが、
これがまたびっくり!
ほとんど甘味はなく、すっぱいだけで、
口の中ですぐ溶けてしまいます!
簡単に表現するなれば、
甘みもフレーバーもシュワシュワ感もないラムネ
といったところでしょうか…。>笑
そんなこんなで、
決して美味しいものともいえない「ムクア」ですが、
若干のトロピカル系のフレーバーも感じられるので、
お菓子やアイス作りにも使われます。
今ではルアンダ市内にも数多くの美味しい
アイス屋さん「geladaria【ジェラダリーア】」↓ がありますので、
アンゴラへ行ったならば、
一度はムクア味のアイス ↓ などもお試し下さいね♪
本日もお読み頂き、誠にありがとうございました!
※ 「僕は水がないとダメなんだ...。」否、
「カッパ」はこたつぶとんさんの作品です。
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