「Dekasseguês【デカセゲース】」って知ってる?w
「Dekasseguês【デカセゲース】」
とは、
日系ブラジル人のあいだで定着しつつある単語で、
これは
「出稼ぎ」+「ポルトガル語(português)」
つまり、
ポルトガル語と日本語がちゃんぽんになった
「出稼ぎ日系ブラジル人がしゃべる特殊なポルトガル語」
を意味するものです。w
ちなみに
ブラジルに移住した日本人やその子孫、
つまりブラジル在住日系人のしゃべる、
ポルトガル語とちゃんぽんになった日本語のことは
「コロニア語」と呼んだりしますし、
ブラジル人がスペイン語圏の人との会話でしゃべる
スペイン語の単語やスペイン語っぽい言い回しを混ぜ込んだ
「なんちゃってスペイン語」のことは
「portunhol【ポルトゥニョーウ】」
(português + espanhol)
と呼ぶのですが、
それと同様に、
35年程前から始まった
日系人の日本への「出稼ぎブーム」の中で生まれた
「ポルトガル語の特殊なバリエーション」
としての地位を得ているのが
この「Dekasseguês【デカセゲース】」
だというわけです。
そして、これが何故「特殊」かというと、
この「Dekasseguês【デカセゲース】」について
綴られたサイトに載っている例文 ⇓ を
見ても分かるとおり、
日系人出稼ぎ人口の多くが日本の工場で働いている
という「特殊」な背景から、
混ぜ込まれる日本語が
圧倒的に工場での仕事に関連した単語だからです!👀
要は、
「ポルトガル語の『出稼ぎ弁』」
といったところですかね!w
❇❇❇
ちなみに
この「Dekasseguês【デカセゲース】」をしゃべることに
慣れてしまうと、
例えば「送迎」という単語は
ちゃんと「送迎」という意味に聞こえるようになりますから、
一般ブラジル人には
「Sou gay【ソウ・ゲイ】」(=私はゲイです)
に聞こえるなどということは
とんと忘れてしまいます。
結果、
ブラジルの政府関係者などが
自国民の日本での就労状況の視察などに訪れると、
待遇などについて訊ねられた日系労働者は、
「社食もあるし、送迎バスもあるし…」と伝えようとして、
「Tem refeitório, tem "ソウゲイ"…」
などと答えてしまい勝ちなので、
視察に来た人は「Tem o quê ?!?! 😲」
(=「えっ、何があるって?!」)
と聞き直すw
な~んてシチュエーションもザラにあったりするのです。
www
ちなみに
以前ハローワーク主催の日系人の就職支援講座
(主に派遣切りに遭った人達向けの講座)の
通訳をしたことがあるのですが、
講義後の雑談で
「来日したばかりの頃は、
周りが『9時半』とかいうのを聞いて、
目が点になったものだワ!👀」
だとか、
「最初の頃は
『ありがとう』だけなら問題ないけれど、
『ありがとうございます』って言うのが恥ずかしくてね!」
といった話を聞いたことを思い出します。
というのも、
日本語の『9時半(くじはん)』は、
ブラジル人にはこう聞こえるのです。
⇓
そして「ございます」に至っては、
更に「下」系な意味に聞こえてしまうのです...。⤵
😅 🥲 😂
そんなこんなで、
遠路はるばる来日したブラジル人は、
そのような「恥じらい」も失せ、
自然に「ちゃんぽん語」が話せるようになって初めて
「デカセゲース・フルーエント」w な
在邦出稼ぎ日系ブラジル人になったと
言えるのかもしれません。w
いやぁ~、
「言語の壁」って複雑だけれど
必ず「笑えるポイント」があったりして
面白いものですネ!