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「トラフィック」はポルトガル語では「Tráfico」ではないのでご注意下さい!

ラテン語由来の単語であれば、
同じ意味&同じニュアンスで使える単語が少なくない
英語とポルトガル語ですが、

共通点があるからこそ
安易な思い込みにより赤っ恥をかくなんてことも…!👀

そんな一つに
英語では下記のような意味がある
"TRAFFIC" という単語があります。

                                                                                                 https://ejje.weblio.jp/content/traffic

これは
日本でもトラフィックというカタカナ単語が浸透していることもあり、

当然のように、
ポルトガル語では「Tráfico」だろうと
思ってしまうポルトガル語学習者が少なくないのです。

しかしながら、
そうは問屋が卸さないのが現実と言うもの。

😞 😔 😟


まずは、こちらをご覧ください。

https://www.bemparana.com.br/noticias/parana/trafego-na-br-376-entre-parana-e-santa-catarina-esta-bloqueado-nos-dois-sentidos-por-riscos-de-novos-deslizamentos/

「国道BR-376号、新たな地崩れの危険でパラナ~サンタカタリーナ間の全区間通行止めに」


てなニュースの見出しです。

ここで「通行」を表す単語は
「TRÁFEGO(トゥッフェグ)」です。


今度はこちらの見出しをご覧下さい。

https://www.cnnbrasil.com.br/tudo-sobre/trafico-de-drogas/

「連邦警察と検察局が密輸とマネーロンダリングで1億レアル売り上げた犯行グループに対する
特捜で11名を逮捕」


というニュースの見出しです。

ここに「密輸」という意味で出てくる単語こそが
「TRÁFICO【トゥッフィク】」なのです。

※ PF = Policia Federal = 連邦警察
MP = Ministério Público = 検察局

😲😲😲


つまり、

何かを「輸送・取引」するという意味なので、
明らかに英語の "traffic"と語源は共通であるものの、

いかにも英語をポルトガル語化したように見える
「tráfico」の場合は、
違法な「輸送」や「取引」という意味になってしまい、
純粋に「交通・通行」という場合は
「tráfego」と言わなければなりません。

ちなみに
「人身売買」のことは
「Trafico Humano【トゥッフィク・ウーヌ】」

「麻薬取引」のことは
「Tráfico de Drogas」
伯:【トゥッフィク・ジ・ドゥーガス
欧:【トゥッフィク・ドゥ・ドゥーガシ
といいます。

┐(´-`)┌     ┐(´-`)┌     ┐(´-`)┌


ところで
私の場合はプラスアルファの悩みがあります…。

多くの皆さんもご存じのとおり、
私はアフリカのポルトガル語圏で
国際協力絡みの通訳・翻訳をしてきたのですが、

アフリカのポルトガル語圏には
ポルトガル語スピーカーであるにも拘わらず、
「Tráfico」= "Traffic"
だと信じて疑わない人が多いのです…。orz…

政府間の協議の場で
相手国のおエライさんが
「○○-△△間の tráfico が云々…」
と言うのでは、

「違うよ、それ!」

とツッコむわけにもいきませんし、

その場にいる人達も、
国際協力業界の欧米人が多く、
その人達自身「tráfico こそ正しい」
と思っているケースが多々ありますから
どうにもなりません…。

また、そういったおエライさんが
テレビで「tráfico が…」「tráfico が…」
と言っているようでは
益々この間違った形が普及してしまいます…。

orz…    orz…    orz…


ちなみに
ポルトガル語が相当できる日本人が
「交通・通行」の意味で
「tráfico」という単語を用いているのも
目撃していますから、

ここで最も気になるのは
仕事の都合で
ポルトガル語の「入口」がアフリカ葡語圏で、
後にブラジルへ赴任するようなことがあった人の場合です。

大人が仕事の場で
おかしてしまうこういった間違いは
誰も直してくれませんから、

ほぼ必然的に長期間に渡って
恥をかき続けることになるというわけです…。

ヤレヤレ ┐(´(エ)`)┌クマッタネ


というわけで、

先日マカピーさんが
お知り合いの方が長年恥ずかしい思い違いをしていらっしゃる
という話を記事にしていらしたので、

私もその手の話を一つしてみました。w


…って、
「交通・通行」「密輸・闇取引」と間違えるのは
マカピーさんが挙げていらっしゃるケースほどの
恥ずかしさはないかもしれませんが、

「『交通・通行』は『tráfego』だ」
知っている人口が多いブラジルやポルトガルで、
怪しい黄色人種(笑)が
道が混んでいるからと「密輸、密輸」と言っていたら、
それなりの白い眼で見られるだろうなぁ~…

などと想像してしまったのでした!w

本日もお読み頂き、誠にありがとうございました!

※「覚えておいてネ!」、否、「学者風 電球」は
こたつぶとんさんの作品です。


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