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curry【クヒー】と caril【カリーゥ】
トップ画像:Sharon AngによるPixabayからの画像
今日は日本人が大好きなカレーの話です。
ブラジル人は、ほとんどカレーに馴染みがありません。
なので、
「インドだかどこだかの、なにやら辛い料理でしょ?」
程度の認識の人が大勢います。
そして、「カレー」を表す独自の単語すらなく、
英語の「curry」が
そのままブラジル読みした外来語として使われています。
結果、
「curry【クヒー】」
といいます。
なんだか、「クッヒッヒッ!」と
笑ってしまいそうな発音ですね…。>笑
*****
一方の
欧州葡語圏はというと、
「カレー」には、
「caril【カりーゥ】」
という、れっきとした
ポルトガル語の名称があり、
美味しいカレー屋さんがあったり、
専門でないレストランのメニューにも
カレーを使ったものがあったりすらします。
さすが
スパイスを求めて
インドを目指した大航海の流れが!
と思わせてくれるというものです。
*****
アフリカのポルトガル語圏で
カレーが最もポピュラーなのは
インド洋に面したモザンビークです。
モザンビークでは
「商人といえばインド人」
といわれるほどインド人が多いですし、
いわゆるインド料理屋さんも沢山あります。
でも、それ以上に日本人にとって嬉しいのは、
ポルトガル人のやっている
「カレー屋さん」です。
なんたって、日本じゃあるまいし!
と思わせるような
「カレーライス」が食べられるんです!
また、
モザンビークの首都マプトには
古くからやっているカレーライス屋さんで、
その名前までが日本人にとても馴染みやすい
「Piri-Piri (ピリピリ)」
という店があります。
まだ戦後まもなく、レストランなども少なかった1990年代後半、
この店があったのは非常に助かったものです。
ちなみに、
「Piri-Piri 」は、
アクセントが付いた「Piri-Píri 」や、
「Peri-peri」と表記されている場合もありますが、
マラゲータペッパーとも呼ばれる唐辛子の一種を指す
ポルトガル語として辞書にも載っていますし、
それどころか
ポルトガル語圏でなくても、
アフリカの多くの国で
「唐辛子」を表す言葉として使われている単語です。
「ピリピリする『Piri-Piri』」
なんと親近感溢れる言葉でしょう!
*****
そんなこんなで、
食文化までもが、ブラジルだけが「仲間外れ」
なのだということがよく分かるお話でした!
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※ 「にゃんでだよ ねこ」はこたつぶとんさんの作品です。
お読み頂き、誠にありがとうございました!