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2つの葡語を区別しないと、レストランでメニューも持ってきて貰えない?!
(※ 下記内容は、断片的に過去記事に記したものです。)
初めてアンゴラを訪れた1997年、
この国はまだ内戦中で、しかも前年の市街戦の影響で
多くの店主がポルトガルなどに避難してしまい、
首都ルアンダの町が
ガラ~ンとゴーストタウン化する中、
美味しいイタ飯が食べられる
Rialto というレストランがありました。
内戦の「物のない時代」で物価が高く、
他だと昼から一食あたり30ドル以上かかるという
ひどい有様でしたが、
ここでパスタの単品と水か清涼飲料水だけ頼めば
20ドル以内で済むため、
ランチは概ね毎日 Rialtoばかりでした。>笑
そんなある日、
働き始めたばかりと思われるウェイターが
メニューを持って来ないので
ブラジルのポルトガル語で
「Cardápio 【カルダッピウ】を持ってきて」
というと、
「???」、
「menu【メヌー】よ!」
といっても、
「???」
仕方がないので、
「料理の名前が書いてあるもの」だと説明すると、
ようやく
「ああ、Ementa【エメンタ】!」
と言って、持ってきてくれたのでした。
そう、メニューのことは、
ブラジルでは「Cardápio 【カルダッピウ】」、
ブラジル以外のポルトガル語圏では「Ementa【エメンタ】」
というのです。 ↓
そして、
その店で働き始めたばかりのウェイター君は、
そもそも生まれた時から国は戦時中ですから、
その店で習った「Ementa【エメンタ】」
という単語しか知らなかったというわけです。
勿論イマドキはそんなことは起こりませんが、
私の場合は
当時からアンゴラやモザンビークに「通った」おかげで
こういった違いを学ぶことができたのだなと思うと、
ある意味感慨深くも思える次第です。
ちなみに以前もご紹介した
小さいエビは「camarão【カマラゥン】」、
大きなエビは「gamba【ガンバ】」
ということや、
小さいイカは「lula【ルーラ】」、
大きなイカは「choco【ショーク】」
というのだということも、
この Rialtoというイタ飯屋で覚えたのでした。
そして、その Rialto はというと、
2017年に残念ながら閉店してしまいました。
そして、その跡地にできたのが
「名もなき兵士のモニュメント」 ↓ です。
この年、
首都ルアンダに着いた時点では
Rialto はまだありました。
そのあとすぐ、南部ナミベ州に飛び、
一か月後にルアンダに戻ると
このモニュメントに早変わりしていました…。
数名の人に、どこか違うところに移ってはいないかと
訊ねましたが、知る人はいませんでした。
オーナーももう歳でしたから、
立ち退き料を貰って引退したか、
ポルトガルに戻ってしまったのかもしれません。
懐かしい店がなくなってしまうって、
本当に寂しいものですね…。
本日もお読み頂き、誠にありがとうございました。
※ 「僕はタコ。タコはどっちのポルトガル語でも「polvo【ポゥヴ】」って言うんだよ、否、「タコ 赤面」はこたつぶとんさんの作品です。