「イーウーホテル」に「イカホテル」?
2018年にアンゴラへ行くと、
ちょっとびっくりすることが起きていた。
行くところ行くところに
「IU【イーウー】」と「IKA【イカ】」という
ヘンテコな名前のホテルが
出来たばかりだったり、出来かけだったりで、
テレビでも連日のように
「今度は○○州の IU ホテルがオープン」、
「観光大臣が○○州の IKA ホテルの完工式典に出席」
といったニュースが相次ぐ。
アンゴラの前政権は
社会主義的な考えが残っていたこともあるからか、
かつても
国中の大き目の都市に一斉に
スーパーがオープンしたことがあったりもしたので、
何事も全ての州に均等に
といった政策の一環なのだろうと思った。
(後に実は民間イニシアティブだったと知るのだが…。)
それにしてもこれらのホテルは
見た目が悪目立ちするので、
こんなものがあちこちに一気に出来ると
流石に面食らってしまう...。
IUホテルは3つ星クラスで、
ピンク色のこのデザインに統一されており、
大抵このように2~3棟がセットになっている。
一方、
4つ星クラスの IKA ホテルはトップ画像のもので、
これまたデザインが概ね単一で
色もこの真っ黄色に統一されている...。
しかも多くの場合、
両者の立地もお互いの近くに位置している。
これ ↓ はルアンダの IKA ホテルのプールサイドから
IUホテルを見たところ。
大きな会議やイベントの際、
参加者と関係者が一斉に泊まれる場所をと
考えたに違いない。
いずれにせよ、
「この安っぽい色使いってどうよ?」
と思いつつ、
ひょっとしたら、かつて記事にした
↓ 米国大使館同様、経年劣化に期待を寄せたのかもしれない
などとも思いながら、漠然と見ていた。
2019年中には
北部ソヨ州とカビンダ州を除いた各州に
合計30数施設が出来上がっていた。
そしてまもなく世界はコロナ禍に...。
いわずもがな経営は行き詰まり、
患者の隔離施設としての利用可能性が持ち上がったが、
オーナーがそれを拒否したことが発端となり、
政府側が捜査に乗り出した結果、
同オーナーによる横領やら
マネーロンダリングが次々と発覚して、
大半の建物が急遽差し押さえに…!
結局一部は実際隔離施設に使われ、
一部は差し押さえ側の政府組織の事務所に転用され、
大半は閉鎖という結果に...。
わずか数棟のみが今でもホテルとして
運用されているとの情報だったので、
調べてみると、なるほど!
首都界隈のこれら3棟が
取り敢えず生き延びているようだ...。
なんにせよ、
産油国で元社会主義国家の
アンゴラ共和国というこの国のこと...、
なにかとお騒がせな事件があるものだ…。
はたして、
今後世界の往来も自由にできるようになり、
世界経済も勢いを取り戻せた暁には
今回差し押さえられて
閉鎖した建物達はどうなるのだろう?
新たな経営陣なり
オペレーターなりが決まり
再びホテルとして機能することがあるならば、
その頃には
せめてシックで趣ある色合いに
なっていたらいいけどナ、
な~んて呑気な想像をしてみた...。w
本日もお読み頂き、誠にありがとうございました!
※ 「事業、つまづいちゃったね…」、否、
「注意 猫」はこたつぶとんさんの作品です。
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