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【2つのポルトガル語】こんなんでは、食べたいものも食べられないって…!w
ブラジルのポルトガル語を習ってポルトガルに行くと
一番困るのが「食べること」です。
勿論その逆も然り!
…なのですが、
これはどうしてかというと、
食材や料理の名前が違い過ぎるのです!💦
料理名については、
とりわけポルトガル料理には
「〇〇風~」というものが多く、
ブラジルでポルトガル料理を食べる習慣がなかったブラジル人は
ポルトガルのレストランのメニューを見て、
「『誰々風』だの『どこそこ風』だとか言われてもなぁ…」
と首をかしげることになります…。w
なお、
この ⇑ ポルトガル料理の名称についても
いずれ記事にしようと思ってはおりますが、
今日は別の話を...。
…って、
トップ画像を見れば一目瞭然なんですけれどね!(∀`*ゞ)テヘッ
❇❇❇
いつぞや、
「肉屋」のことを、
ブラジルでは「açougue【アソウギ】」と、
ブラジル以外の葡語圏では「talho【ターリョ】」という、
👆ほぼ「リュ」の発音
という話をしました。
また、つい先日は、
「肉のことを調べていたら、釘が~…!」
なぁ~んて記事も書いております。w
が、
そんなことには留まらず、
これをご覧下さい!
⇓
ブラジルの牛肉の部位名:

ポルトガル(欧州葡語圏)の牛肉の部位名:

ご覧のとおり、
てんで一致しない…!👀
それどころか、
そもそもカットの仕方が違うので、
対照表すら作れません...。👀💦⤵
しかもこれら ⇑ のイラストは
「基礎編」とでもいうか、
かなり大雑把なもので、
実際に生活して
肉屋さんにも通うような場合は
もっと細かな部位の区分や切り方の名称があり、
それらがいちいち違うので、
近年大勢ポルトガルへ移住しているブラジル人なども、
最初は随分戸惑うようです。
ちなみに
あちこちのサイトを巡って
情報収集しても、
まともなリストすら作ることができませんでした…。
なにせ
こういったものの場合は、
地方ごとに相違があったりすることも少なくなく、
通称と辞書の定義が異なっていたりで
なかなか「裏を取る」ことができないのです。
ま、これは逆を言うと、
「上に貼った画像だって、どこまで正解かは分からないですよ!」
ということになってしまうのですけどね…。💦 苦笑
また、日本の場合は
基本トップ画像のようなアメリカンカットをされたものを
「細切れ」だの「カレー用」だのと、
部位名は無視した売り方をしている傾向がありますので、
「訳しようもない」という問題もあります。
そんなわけで…、
ほんのわずかで申し訳ないのですが…、
私が実際アフリカ葡語圏で困惑した挙句に覚えた単語を
いくつかご紹介しますね ♪
1. サーロイン ⇒ 伯葡語:contrafilé、欧州葡語: bife da vazia
イヤ~、これには参りました…! 笑💦
ステーキといえば、やっぱりサーロインでしょ♪
ということで、
アフリカ葡語圏に通い始めて
「contrafilé【コントゥラフィレー】
などという単語はメニューにも載っていなければ、
ウェイターに言ってもハテナ顔 (・・? なのには
参りましたし、
「bife da vazia【ビッフェ・ダ・ヴァズィーア】」
なんて言われても、
今度はこちらがハテナ顔 (。´・ω・)? になってしまうわけで…。www
しかも
「vazia」という単語は
ブラジル人に言わせれば、
「vazio【ヴァズィウ】」(=「空っぽ」)の女性形でしか
あり得ないわけでして…。💦😅
「こんなヒントにも何にもならないネーミングだなんて…!」
…と、未だに頭をかしげてしまうのです...。苦笑 ⤵
2. ひき肉 ⇒ 伯葡語:carne moída 、 欧州葡語: carne picada
伯葡語の「carne moída【カルニ・モイーダ】」の
「moída」は、まさしく「挽く」(「穀類を挽いて粉にする」等)
という意味の
「moer【モエール】」動詞の過去分詞です。
一方、
「carne picada【カルヌ・ピカーダ】」の
「picada」とは、
こんな意味のある
「picar【ピカール】」動詞の過去分詞なのです!👀
⇓

「ええ~っ、「carne picada」では
せいぜい『散切り肉』だとしか思えないでしょう?!」
って感じですよね?!😲
3.スペアリブ ⇒ 伯葡語:costela 、 欧州葡語:entrecosto
これまた現地(アフリカ葡語圏)で
「ねぇ、『entrecosto【エントゥレコストゥ】』って何?」
とウェイターに訊いて、
説明をしてもらって覚えた単語です…。w
なお、
バラ肉については伯葡語では
「entremeada【エントゥレメアーダ】」
というのですが、
これら(スペアリブとバラ肉)については
以前記事にしておりました。
でも、そのこと自体、完全に忘れておりました…。苦笑
折角なので貼り付けておきますね♪ w
⇓
4.ハチノス: 伯葡語:bucho 、 欧州葡語:tripa de boi
言わずと知れた
牛の第2胃袋であるハチノスです。
これに関しては、
欧州葡語の方がイタリア料理のトリッパのまんまなので
日本人には馴染みやすいですよね♪
ちなみにポルトガル語圏のトリッパの煮込みは
白いんげんが入るのが特徴で、
どこで食べても絶品です♪
料理名は「dobrada【ドブラーダ】」というのですが、
ブラジルでは
語尾に大好きな「-inha」を付けて、
「dobradinha【ドブラジーニャ】」
といいます。✌
欧州葡語では「dobrada【ドブラーダ】」
⇓
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伯葡語では「dobradinha【ドブラジーニャ】」
⇓

5.豚ロース: 伯葡語:lombo 、 欧州葡語: cachaço
これは今回知って驚いた単語です。
いや、欧州葡語でも
「lombo【ロンボ】」
👆この「ボ」は「ブ」に近い
と言わなくもないそうなのですが、
「cachaço【カシャッソ】」
👆この「ソ」は「ス」に近い
だなんて、
「cachaça【カシャッサ】」みたい!👀
と思い、裏を取るために画像検索すると、このとおり。
⇓

豚ロースのオーブン焼きは、
ブラジルのサイトでは
「Lombo de Porco Assado」
【ロンボ・ジ・ポルコ・アサードゥ】
⇓

ポルトガルのサイトでは
「Cachaço de Porco Assado」
【カシャッス・ドゥ・ポルクアサードゥ】
⇓

といった塩梅です!😲
6.シンタマ: 伯葡語:patinho 、 欧州葡語: rabadilha
こちらも今回「裏取り」に成功したものなのですが、
そもそも日本人でも殆どの人が知らないであろう名称ですから、
どうしようかな…とも思ったのですが、
折角なので…。w
シンタマとはこのサイト ⇓ に紹介されている牛肉の部位です。
私自身、名称としては
伯葡語の 「patinho【パッチ―ニョ】」
👆ほぼ「ニュ」と発音
しか知りませんでしたが、
日本語での別名を「マル」というだけあって、
目で見て分かり易い丸い形をした部位なので、
ブラジル時代からよく知っています…。
知っている…からといって、
そうしょっちゅう買ったりはしていなかったのですけれどね…。w
というのも、
上に貼った日本のサイトでは
さも美味しい肉のように書かれていますが、
少し叩いて、
ブラジル風の味付け
(ニンニク、玉ねぎ、塩・胡椒、レモン汁、イタリアンパセリ、油等)
をして寝かせてから焼くようにせず、
日本人がするように、
いきなりフライパンに放り込むと、
ジクジクした茶色い泡が立ち、
焼き上がりもちょっとだけ臭みがあったりするので、
「金欠のときに買うお肉だけれど、
安めのお肉の中ではぎりステーキに出来る…」
というイメージです。www
それにしても欧州葡語では
これを
「rabadilha【らバディーリャ】」
👆「ら」は軽い巻き舌
というのだそうな!😲
これまた似ていな過ぎてw
びっくりしてしまったのでした。
ブラジルのサイトでは「patinho【パッチ―ニョ】」。
⇓
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ポルトガルのサイトでは「rabadilha【らバディーリャ】」! 👀
⇓
「rabadilha【らバディーリャ】」
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とくにブラジルではオックステールの煮込みのことを
「rabada【ハバーダ】」というということもあり、
「rabadilha」などという単語を聞いても
よもやそれが
ブラジルでいうところの
「patinho」だとは、連想すらできません...。www
❇❇❇
そんなこんなで、
ご紹介できたのは、ほんの一部ですが、
ブラジルのポルトガル語(伯葡語)と
ブラジル以外のポルトガル語(欧州葡語)とは
食事がまともに出来ないほど
相違ある言語である~!
というお話でした!w
本日もお読み頂き、まことにありがとうございました!
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