運命は切り開くもの ⑨

信じてみよう

再会をはたしてからは自然と
彼女の事を考える時間が増えてきた

話してる時の雰囲気
目をじっと見ると照れて目が泳ぐところ
意外と大声で笑ったり
だけど澄ました顔したり
話が長い割に、オチがなかったり
若干強がったり
負けず嫌いだったり
あとは、絶対に否定しないところ
一緒にいて、穏やかになれるところ
優しさが溢れているところ
ぜんぶ、昔のままだった

それからは、時間を見つけては
彼女に会いに行くようになった
見つけると言うより
用事を作っての方が近いかもしれないが...

いつもあまり時間がなくて
ちょっと外を散歩したり
車の中で会話したり
その程度だったが
この歳になって恋愛気分で新鮮だった

ある日、近くまで行ったので
急に彼女を誘ってみた
彼女は図書館にいた
小説を借りたらしいが、ここでも
少し運命を感じる事をが起こった

今、自分が読んでいる最中の小説と
全く同じものを借りてきた事
特に話もしてないのに
どうしてその本を選んだのか
不思議で仕方なかった

ますます、彼女の事が気になって
これって好きなんやろなーって思いながらも
なんとなく、このままの関係でいいかなー
とも思っていた。

それは今まで、数人の人とも
付き合ってた来たが
心の底から好きになる事がでなきなかったり
相手を本当に信じる事ができないでいたから
おそらく、どんな人と付き合っても
結果は同じなんだと思っていた
その事も彼女には話した事もあった

でも今彼女と同じ時間を過ごしたり
色々な会話をしている中で
昔からずっとそばに居て
常に一途に思ってくれて
こんなに波長が合う人って
なかなか居ないよなーって思った

彼女は、私は他の女とは違うねんけどなーって
よく言ってはドヤ顔をしていた
なんか、自信があるらしい...

昔にいっぱい傷つけたのに
ずっと思い続けてくれた
そんな貴重な人
そんな彼女の気持ちを、信じてみようと思う

よし、決めた!
昔にいっぱい悲しませたこと
それは変えられないけど
その分、いやそれの何倍以上

彼女を幸せにしようと誓った

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