パーカーは子供っぽい?/S&S OPEN TALK #50
四国にあるセレクトショップ SLOW&STEADY ではオープン直後から、お客様からの相談窓口として、LINE@を利用しています。
その内容は、商品在庫の確認から始まり、商品ご購入後のアフターケアに至るまで多種多様です。しかしそんな中「これは多くの方も同じお悩みをお持ちのはず」と感じるご質問も少なくありません。さらにそういったものほど短文では返しづらいのが正直なところ。
そこでこのnoteにて「マガジン」という形で回答させていただくことで、そんな魅力的なご質問の数々をピックアップさせていただければと思います。
名付けて『OPEN TALK』今回はこんなメッセージです。
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パーカーは子供っぽい?
当店のラインナップがそうさせているのも多くありますが、スウェットパーカーやスニーカーなど、着ていて楽ちんなアイテムを総称して「子供っぽい」と感じる方が、多い印象です。
スポーティーな印象の強いアイテムは、組み合わせ次第でカジュアルすぎる印象にもなりかねませんが、結論から言うと、パーカーは決して子供っぽいアイテムではありません。
今回は、パーカーはどういう経緯で生まれたものなのかを簡単にまとめてみようと思います。
パーカーとフーディの違い?
そういえばパーカーの他に、最近聞き馴染みのある言葉で「フーディ」があります。もともとパーカーとは「動物の毛皮」を意味するイヌイット語、アザラシの毛皮で作ったフードのついた防寒着を「パーカー」と呼んでいたことが由来します。
※ちなみにアノラックも、エスキモー語で同意(動物の毛)の意味。
そしてパーカーと聞いてきっと多くの方が想像するスウェット生地のあの服は、元は1930年にアメリカの有名スポーツメーカー「チャンピオン」が、倉庫で働く作業員のために発表したもの。正式には「SWEAT HOODED SHIRTS」ですが、一般的に海外では「フーディ」と呼ばれます。
まとめると、フードのついたアウターを「パーカー」、スウェット生地のものを「フーディー」と呼び、全く別のものということです。
それを踏まえて、今回はご質問が上がったSWEAT HOODED SHIRTS、フーディについて、今週はご紹介いたします。
フーディがファッションアイテムになるまで
先述の通り、もともと作業着として誕生したフーディですが、世の中に広く認知されるのは誕生から50年経った1980年頃から。ごく最近の話なんです。
そのきっかけが面白く、1976年公開大人気アメリカ映画「ロッキー」をご存知の方も多いと思いますが、この映画でシルベスタースタローン演じるロッキーが、トレーニング中に愛用していたのがグレーの霜降りカラーのフーディでした。
映画の影響は大きく、これを見た人々は、フーディ=トレーニングウェアとして認知するようになり、そこから80年代のヒップホップアーティスト、グラフィティアーティスト、またスケーターらがこぞって普段着として取り入れたことから、フーディは一気に、ファッションアイテムとしての地位を獲得するに至ります。
まとめ
そういった経緯を経て生まれた フーディ 。
「子供っぽい」とは脳に刷り込まれた単なるイメージで、その誕生と経緯を知れば、きっと見え方も変わるはずです。
一方で冒頭にも書いた通り、スポーツウェアとして認知されアイテム化された側面もあるため、バランス次第ではカジュアルに傾倒しやすいアイテムでもあります。
着用する際はぜひ、革靴やコートを織り混ぜながらバランスを取ってみてください。
子供っぽいと侮るなかれ、作業着として生まれたフーディの魅力を操れてこそ、真の服好きの証です。
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今週は、以上です。
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