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欲しい人材、いらない人材、消えゆくであろう私の仕事
ここ最近いろいろと思うところがあったので、つらつら書いていきます。
デジタルツールの導入によって事務の仕事が変化する
それぞれの会社のデジタルツールへの理解や資金力によって異なると思いますが、幹部層が40代以下であれば、基本的にDX推進派になってくるかと思うので、事務の仕事はなくなっていくなぁと思いました。
自分の部署でもいろいろデジタルツールを導入して、ペーパーレスを推進したり、デジタルツールの導入により手作業で行っていた業務が標準化され、難しい仕事から簡単な仕事に変化したと思っています。この調子でいくと、あ、うちの部署(経理)、なくなるなって思いました。
経理部門の業務がDX化によって変化する
経理業務がシステム化できて、標準化進んだということは、業務の難易度が下がったということなんですよね。実際、私の部署の経理の仕事は承認ボタンをポチポチ押すだけです。しかも毎月バラエティに富んだ内容の費用や売上が発生するわけではなく、いわゆるルーティン業務になります。覚えてしまえば、ポチポチするだけでいいわけです。
売上、原価については重要な項目になるので、それなりのスキルの人に任せたいけど、一般管理費ならアルバイトや業務委託でいいなぁ…って感じです。
求められる経理人材のスキルと能力
そんなわけで、今、正社員で欲しい人材って、最低限として日商簿記2級の知識があって、実務で発生する税務の知識があって(不課税、非課税、共通課税仕入、課税仕入、課税売上、非課税売上が自分で判断できる人)、マネジメントをすることができる見込みのある人(能動的に動ける人)、なんですよねぇ。
使い道に困る人材
どこの部署でもそうだと思うんですが、全員が全員、精鋭なわけではなく、部署の土台になる地道な仕事をしている人って、上手い言い方が見つからないので乱暴な言い方になりますが、ザコなわけです。そのザコの中でも、マネジメントのセンスがあったり、わからないことも自分で調べて自分の知識として身につけて成長していける人は、課長とかに上がってザコから脱していくわけです。
人員配置の問題で役職がつかなかったとしても(1つの部署に課長は2人いらないから)、この人にはもっと仕事を任せられるね、ってことで、幅広い仕事をお任せするし、給与も上がるわけですし、経理部での需要はあり続けます。
でも、以下のような人が4人で、もう2人いらなくなったね、というパターンがほとんどです。
経理の知識が中途半端
解決能力の低さ
言われたことしかできない(言われないとできない)
ミスが目立つ(発達障害気味)
コミュニケーション能力の低さ
他責思考
でね、これが20代2人、40代2人だったときを考えてください。当然、会社の将来のことを考えたら育てていかないといけないのは20代だし、ポテンシャルがあるのも20代です。そうなると、20代の2人に今やっている基礎的な業務を引き続きやってもらい、経験を蓄えてもらい、成長につなげてほしいと思います。
でもさ、40代2人に関しては、この会社に入って何年経つの? 社会人になって何年経つの? ってなるわけです。
経理の知識なんかさ、フツーに仕事してれば、身につくわけです。でも、他責思考で言われたことを言われたとおりにやるのが仕事だと思ってるから、自分で判断できるようになろうと思って勉強することもないし、調べることもない。派遣やアルバイトだったらいいんですが、これが正社員なわけです。
これよりももっと難しい仕事のポジションなら空いています。でも、できるとは思えません。先駆者がいない仕事になるから、自分で切り開いていかないといけない業務になるからです。でも経理の基礎の仕事もできないのに、それができるとも思えません。
正直、配置転換しかないじゃんってなります。
意外と多い経理の求人
最近の中途市場だと、経理の求人に対して供給が少ないと業界の方から伺いました。実際に求人を出してみて思ったのですが、応募がくるのが30代後半から40代の方で、書類を見ただけでも、
経理の知識が中途半端
解決能力の低さ
言われたことしかできない(言われないとできない)
ミスが目立つ(発達障害気味)
コミュニケーション能力の低さ
他責思考
こういう項目にひっかかる人だ! ってのがわかる人ばかりだったのが多かったです。使い道がなくなった人材が、新たな居場所を求めて彷徨っている感じがしました。
仕事ができる人は、もう少し上の年収レンジで探しているんだろうなって感じです。今回の募集レンジは年収350~400くらいだったと思います。
企業が求める人材と実際の応募者の実務的なスキルと能力にギャップがある人が多いので、見込みのある人材の取り合いになってるんだろうなーって思いました。
一人経理のニーズと求められるスキル
そんなわけで、マンパワーがどんどんいらなくなってきて、ぶら下がることができなくなっている今日この頃です。
ここから先、生き残っていくには、中小企業の一人経理(一人で何でもやりますよの部署)の需要はあり続けるんじゃないかなと思いますが、一人経理って中途半端なスキルだとできないと思うんですよね。
総務、人事、労務を兼任させられることになるので、幅広い知識と毎年改正される法律とかも自分で情報を取りにいかないといけないし。
税理士との打ち合わせや税務調査の対応も自分でやらないといけないし、社労士がいればいいけど、中小企業って管理部門の費用をケチりがちて、社労士と契約してなくて自分で調べて解決しないといけなかったり、、とかになるわけですよ。
でもここまで一人でできるんだったら、こういう人がうちに欲しいし、こういう人はマネジメントもそれなりにできるしな、ってなるな。
いつまでもぶら下がりの兵隊でいたいと思うなら、やっぱり派遣か業務委託になるんじゃないかなって思います。あとはマンパワー不足の全然違う業界に転職するとか。
まとめ
そんなわけで私もいい年なので、求められることに応えられるよう、勉強し続けないといけないんだなぁ、プレッシャーがきついなぁ、早く引退したいなぁ、と思う毎日なのでした。