2021年末IPO予定のフィリピン株のAllDay・Medilines・Synergy Grid、HausTalk Inc.についてニュースまとめ
どうもShoheyです。
今年、フィリピンはIPO祭りです。
9月に入り、ロビンソンランドやメガワールドといったフィリピンを代表する不動産会社からREITのIPOが続いています。
先日BusinessWorldで、フィリピンの証券取引委員会(SEC)は2024年までに800社の上場を目標にしているという記事が報道されていました。
2021年9月現在、272社しかないのに途方もない数ですが、
どうなるんでしょうか?
今年ももう残すところ3ヶ月になりましたが、これから年末にかけて行われるAllday、MD、Synergy Grid、HausTalk IncのIPOについてのニュースも出始めています。
これらの企業のIPOは確定しているわけではなく、フィリピン証券取引所の承認待ちだったのですが、
本日、9月25日フィリピン証券取引委員会(SEC)がAlldayのIPOを承認したというニュースがでていました!
そこで、今回承認されたAlldayと現在、申請中の3社、MDとSynergy Grid、HausTalk Inc.について、フィリピンのネットニュースをもとにご紹介します。
AllDayMarts Inc
9月25日本日、フィリピン証券取引委員会からの承認が出た事で、IPOが決定しているAllDayMartsは億万長者Manuel Villarが所有しているフィリピン全土に33店舗あるスーパーマーケットチェーンです。
今回のIPO公募価格が1株あたり0.80ペソと超お手頃価格で提供予定で、公募期間は10月15日から25日、株式公開は11月3日予定となっています。
最大13.71億株、つまり20%が提供され、地元の小規模投資家には最大6億8,571万、つまり10%が提供されます。
ちなみにAlldayは、2022年までに45店舗、2026年末までに100店舗に到達することを目標としていて、
AllHome、AllDay RX、Coffee Project、Ruined Project、Bake My Day、Gastroville、Paluto、Finds、AllDay Convenience Stores、およびその他の多くの食品および小売コンセプトを所有および運営しているAllValue HoldingsCorpの子会社です。
2018年から2020年の間に、年平均成長率(CAGR)は61.4%、純利益CAGRは94.9%らしいです。
AllDayの2021年の売上高は、昨年同期から19.7%増加して44億9,300万ペソ、純利益が58.8%増加して1億7,960万ペソとなり、今年の上半期を終えています。
SECによると今回のIPOはプライマリーオファーで株式の売却による純収入は、52億9600万ペソに達する可能性があり、
オーバーアロットメントオプションが完全に行使されたと仮定すると、同社はさらに5億3,050万ペソを調達する可能性があるとのことです。
IPOからの収益は、会社の店舗ネットワーク拡張のための債務返済、設備投資、および初期運転資金に使用される模様です。
個人的には2020年6月にIPOを行った同じくスーパーマーケットチェーンのメリーマート(MM)が1ペソの公募価格に対して公開日初日の終値が50%上昇の1.5ペソで、
上場4日後には4.5ペソまで上昇したというのはまだ記憶が新しく、業種や規模、そして破格の公募価格0.8ペソという点のAlldayはメリーマートと似ているところがありますので、かなり期待しています。
Medilines Distributors Inc
Medilinesは、医療機器販売事業を行なっている会社で、フィリピンで最初の純粋なヘルスケアIPOになると言われています。
2002年に設立され、Siemens B、Braun Varianなどから医療機器を販売しています。
その製品ポートフォリオには、画像診断、透析、および癌治療のためのデバイスが含まれています。
IPOの募集期間は11月11日〜17日で、銘柄記号「MD」、1株あたり最大2.45ペソの価格で8億2500万株の普通株を売却する計画です。
一次株と二次株の両方の初株売却から19億ペソの純収入を上げることを目標にしており、
債務を返済し、サージカルマスク、鼻腔スワブ、テストキットなどの高成長医療消耗品市場で拡大するための資金を調達するとのことです。
Medilinesは2020年に54.6%増の1億306万ペソの純利益を記録しており、
総収入は8.4%増の15億ペソに達し、営業費用は16.7%減の8,175万ペソでした。
医療機器、消耗品、付属品で構成される医療機器市場は、2025年までに昨年の770億ペソから、10%以上の複合成長率で1,278億ペソに達すると予想されています。
ヘルスケア銘柄はパンデミックともマッチしていますので、承認されればかなり楽しみなIPOになると考えています。
Synergy Grid
Synergy GridはすでにPSEに上昇されている会社ですが、
今年の5月から取り引きを停止されており、今回はNGCPをバックドア上場させるためSynergy Gridの再IPOになります。
NGCPの所有者であるSynergy Gridが280億ペソの公募を調達して、NGCPに資本を注入します。
Synergy Grid&Development Philsは、NGCPの過半数の株式を間接的に所有しています。
今回、1株あたり最大25ペソのオファー価格で、
最大1億100万株のオーバーアロットメントオプションを備えた10億5300万株の普通株を提供との事です。
NGCPは、国有の電力網の運用、保守、開発を担当する2009年1月15日に設立された民間企業です。
同社は2021年から2033年までフィリピン全国で211の送電プロジェクトを行うため、4400億ペソの設備投資を行う予定です。
HausTalk Inc.
住宅不動産開発会社のHausTalk Inc.は、今年11月に7億5,000万ペソ相当の株式を公開する申請を提出しました。
2004年に設立された同社は、過去数年間に数千戸の住宅を納入し、そのほとんどはリサール、マニラ首都圏、ラグナ、カビテにあり、アンティポロとラグーナ地域の主要な開発者になることを目指しています。
オファリングからの純収入は、用地取得、プロジェクト開発、および一般的な企業目的に使用される予定です。
8月25日付けの予備目論見書によると、同社は1株あたり最大1.50ペソの価格で5億株をプライマリーオファーで株式を売却予定です。
まとめ
今後11月に上場が決定したスーパーマーケットチェーンのALLDAYは、0.8ペソという破格の公募価格が魅力的で上場が待ちきれません。
他にも承認待ちとなっているMDやSynergy Grid、HausTalk Inc.もその業種や規模を考えると大変楽しみな内容になっています。
2024年までに800社まで増やすことが目的のようですが、これからもこういった、面白いIPOが続々と出てくることを期待せずにはいられません。
引用:
https://www.bworldonline.com/sec-clears-allday-listing-petron-bond-offer/
https://www.bworldonline.com/sec-wants-over-800-companies-listed-at-the-stock-exchange-by-2024/
https://www.rappler.com/business/ngcp-owner-synergy-grid-public-offering
https://manilastandard.net/mobile/article/363372
https://www.bworldonline.com/medilines-sets-pure-play-healthcare-ipo-in-2021/
https://mb.com.ph/2021/09/02/medilines-plans-p2-b-ipo-this-year/?amp
https://www.philstar.com/business/2021/09/02/2124383/medilines-files-p2-b-ipo/amp/
https://business.inquirer.net/330567/housing-developer-applies-for-p750-m-ipo