【悲報】もうフィリピン株は儲からない?インフレと利上げでも、このまま株に投資する?
どうもshoheybeatzです。
4月に入り電気代の請求見てびっくりしました。
上がってるんです・・(泣)
でも、普段より使った記憶全然ないんですけど、、。そんなとき
3月のフィリピンのインフレ率が発表されましたんですが、
年始から2ヶ月間3%だったいのが先月は4%になってました。
しかも、食料品や輸送費、電気、ガスなどの物価が上がっているというのですが、これは世界的にインフレが起きているので、フィリピンも例外ではありません。
インフレになるとしたら、この先待っているのは利上げですし、金利があがると株は下がるのが常識です。このままフィリピン株は儲からなくなってしまうのでしょうか?
そこで今回は今起きているフィリピン国内の物価上昇と今後の利上げの可能性について、2018年の利上げ時の株価変動、現在の株式マーケット動向と経済見通し、
そしてそして、最後に私なりの今後の投資戦略についてご紹介します。
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3月のインフレと利上げ
ロシアのウクライナ侵攻により、世界的に石油価格が高騰していますが、それによりフィリピンでも食料品や輸送費、電気、ガスなどの物価が上昇しています。
フィリピン統計局(PSA)によると、3月の年間ヘッドラインインフレ率は1月~2月の3%から4%に加速したと発表しました。
PSAのデータによると、食品とノンアルコール飲料のインフレ率は、2月の1.2%から2.6%に上昇。住宅、水、電気、ガス、その他の燃料は4.8%から6.2%に、輸送は8.8%から10.3%に、
電気と液化石油ガス(LPG)の価格が2月の13.5%と17.6%から、3月にはそれぞれ18%と26.5%上昇したと報告でした。
フィリピンの元財務次官ロメオ・ベルナルド氏は「消費者物価指数は引き続き加速する可能性がある」と述べ、米国に拠点を置くシンクタンクGlobal Source Partnersはフィリピンのインフレ率が第2四半期に5%まで上昇し残りの期間も上昇し続けると予測しています。
また三菱UFJグループによると「フィリピンの中央銀行は2022年下半期に金利を75bps引き上げる可能性がある」とBusiness world紙が報じており、早ければ第2四半期に行われる可能性があるとのことです。
なお、次のフィリピン金融委員会の金利設定会議は5月19日に、第3四半期のレビューは8月18日に行われる予定です。
2018年の利上げ時
「金利が上がると株価は下がる」と言われていますが、今年のフィリピン株式マーケットはどのようになるのでしょうか?過去利上げが実施された2018年のマーケットを見てましょう。
まず2018年は米国を始めとする世界中のマーケットで株安となった年で、とくに米国のマーケットは長期的な下落を経験しており、NYCダウ(DJI)のチャートを見てみると、かなり難しい相場でした。
そういった背景のもと、2018年はフィリピン株式史上、最悪のパフォーマンスだった年として言われているほど、株価が下がりました。
(もうこの時点で、今年は大丈夫か?って感じですが・・)
2018年のPSEインデックスは1月末に過去最高値である9078.30まで到達したあと、米長期金利上昇や米中貿易摩擦、そしてフィリピン国内のインフレ率の上昇により、外国売りが殺到。
さらにインフレ抑制として行われた計5回の利上げにより、10月に6,790.58をマークし通期で25%も下落しました。
なお、2018年、もっとも上昇した銘柄、下落した銘柄は下記の通りです。
2018年もっとも上昇した銘柄TOP 5
Greenergy Holdings (Green) 445.9%
ISM Communications (ISM) 266.1%
Golden Haven Inc (HVN) 231.6%
Synergy Grid (SGP) 200.4%
IRC Properties (IRC) 192.2%
2018年もっとも下落した銘柄TOP 5
Nickel Aasia Corp (NIKL) -66.8%
Easycall communications (ECP) -66.5%
East west backing corp (EW) -60.2%
Starmalls Inc (STR) -59.1%
Cemex Holings (CHP) -57.6%
もっとも上がった銘柄にPSEiの構成銘柄が一つも入っていないということに驚きです。
上位は小型株・ペニー株が占めていましたが、トップ4のリターンが200%越えだったようです。
逆にもっとも下がった銘柄の1位が鉱業株、3位の銀行株という本来インフレや金利上昇に強いとされている業種が入っているというのが驚きです。
4月のマーケットと経済見通し
現在のフィリピン株式マーケットは米国のインフレ、金融政策見通しが懸念材料になっています。
また国内インフレ率の上昇は今年の景気回復に悪影響を及ぼすと予想され、フィリピン中央銀行の金融引き締めの懸念も広がり外国売りが起き、6900レベルをサポートになっていますが、ここを下抜けると6800まで下落する可能性があります。
4月5日世界銀行は、2022年の成長予測をフィリピン政府の目標である7〜9%を下回る5.7%に引き下げ、状況が悪化した場合、成長はさらに4.9%に減速する可能性があると警告しました。
さらにフィリピンの貧困発生率は2021年には18.3%と推定されており、経済が回復するにつれて、今年は16.2%に低下すると予想されていますが、フィリピンでは食料価格が10%上昇した場合、貧困者数が1%または100万人増加することを示すことから、インフレの急上昇が影響を与える可能性があるとのことです。
今年フィリピンは世界的な政策の引き締めと商品価格とエネルギー価格の上昇による重大な外部リスクとなっているが、国内リスクは5月の選挙でマーケットの信頼を損なう可能性のある政治的移行だと述べています。
今後の投資戦略
上記を踏まえ、今後の投資方針について考えてみたいと思います。
まず投資全体としてみれば、現在の世界的なインフレと米国FEDの金融緩和と利上げ・・こういった状況を考えると、短期的な儲けを狙うのであれば、株以外の資産、例えば仮想通貨や為替取引に冥利があるのではないかと思っています。
しかしタイトルに書いた「このままフィリピン株に投資する?」という質問にはもちろんYes!ですが、
金利が上がれば株は下がるという定義に基づくと、米国や日本株同様にフィリピン株も今年はかなり厳しい年になるのではないかと予測しています。
ただしセクター別で言えば、Mining&Oil(鉱業&原油)とBank and Financials(銀行と金融)セクターの銘柄に引き続き注目していて私自身、ポートフォリオにGlobal Ferronickel(FNI)やMetropolitan Bank and Trust Company(MBT)を持っています。
(理由について過去のブログで書いていますので、そちらを参照ください)
なお、インフレ・利上げ局面においてはここ数年間フィリピンで盛り上がっていたグロース株は積極的に売られバリュー株が買われる可能性がありますが、
2018年のマーケットではPSEインデックスを構成しているブルーチップ株はアンダーパフォームしていましたので、今年はフィリピン株で儲けるというより徹底してリスク管理して資産を守るという方針でいく必要かありそうです。
しかし超長期投資として考えれば、今後の経済成長と安定した株価上昇によりフィリピン株式マーケットは上昇すると予想していますので、今後マーケットが大きく下落したところを狙ってPSEインデックスやブルーチップ株を安値で拾っていきたいと思います。
まとめ
世界的な燃料価格の高騰によりフィリピン国内では物価が上がってきていて、インフレ抑制のためフィリピン中央銀行は早くても第2四半期に75bpsの利上げを検討しているようです。
金利が上がれば株価は下がると言われていますが、過去利上げが行われた2018年はフィリピン株式史上最悪のパフォーマンスを記録しています。
現在のフィリピンのマーケットは米国のインフレ率上昇と金融政策の見通し、フィリピン国内の物価上昇と利上げへの懸念などにより外国売りがおきています。
世界銀行はフィリピンのGDP成長率予測を政府が目標としている7〜9%を下回る5.7%に引き下げました。
こういった背景により2022年のフィリピンマーケットは大変厳しい年になると予想していますが。引き続きMining&Oil(鉱業&原油)とBank and Financials(銀行と金融)セクターの銘柄に注目しています。
しかしインフレによりグロース株が売られ、バリュー株が買われる可能性があるため、フィリピン株で儲けるということより、資産を守る戦略を立てています。
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引用
https://www.philstar.com/business/2022/04/11/2173644/inflation-seen-breach-5-q2
https://www.esquiremag.ph/money/wealth/the-biggest-gainers-and-losers-in-the-stock-market-in-2018-a1736-20190102
https://www.bworldonline.com/march-inflation-climbs-to-6-month-high/
https://business.inquirer.net/345228/what-the-high-interest-rate-environment-means-for-stocks