実習先を探せ!
臨床実習についてオリエンテーションがあった。教務主任のOさんがコンコンと説明する。実習を受け入れてくれる施設は少ない。まだSTの黎明期で母校では私たちの代が確か7期、卒業生が働く施設も十分な数ではなかった。学校が準備できる実習施設は限りがあって、基本方針は「自分の田舎で探して下さい」であった!今の学生なら耳を疑うだろう、、そんな時代だった。
私はと云えば、新聞配達や家庭教師のバイトで田舎に帰る余裕はなく、よし自分で探すか!と。近いところでSTがいる病院を探してみると、、あった🤭!徒歩7分、名古屋城の目の前、目と鼻の先とはこの事だ。国立名古屋病院(現名古屋医療センター)である。よし、直談判だと病院へ歩いて行った。玄関で見上げるとズン!と大病院独特の、堅牢で大きな建物が聳え立っていて圧倒された。The 病院!🏥という感じ。地下のST室へ廊下をトコトコと歩いて行ったのを覚えている。多分電話くらいしたと思うが、、😅
迎えて下さったのはY先生、名古屋のもう一つの2年コースの出身の女性の先生だった。5年以上は臨床経験があったと思う。一人職場で、主に失語症やディサースリアの患者さんの訓練を行なっていた(なんと今はST13名らしい)。そう、喉頭摘出後の患者さんへの食道発声指導もあった。ゲップで声を作っている場面を初めて見た。
そして、なんと二つ返事で実習を受け入れて貰った。有難いことだった、と今改めて思う。母校の学生と重ならなかったからだろうが、大らかな時代だった。。
その実習から10年後、国家資格化後の初年度に母校の教員となって待ち受けていたのは実習先の確保に涙する日々だった、、😓 夜遅くまで電話を掛けまくり、あちらこちらと奔走した記憶がまざまざと今蘇る。
📙1990年の10月に読んだ本
「どもりの相談」ヴェンデル・ジョンソン 日本文化科学社
「偏差値の秘密」桑田昭三 徳間文庫
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