#33 ベルリンの街をまわる
~ゆっくり行く者が遠くまで行く~スロージョギングで世界6大マラソン
ベルリンマラソン2日前の金曜日は、1日フリーの日。
ベルリンの風を充分に感じたい。
まずは腹ごしらえ。
朝食のレストランに行くと、かなりの混雑。
多くのランナーらしき人たちで賑わっている。
お料理は、なかなか充実していて、チーズやハムの種類が多い。
ワインのボトルが数本、ワインクーラーにあったので、朝から飲むことにする。
サラダコーナーには、スプラウトをハサミで切ってお皿にのせられるようになっていたり、自分でリンゴやなしを丸ごとプレスしてジュースにするツールがあったりして、珍しい。
家にも買いたいくらい。
ライ麦パンが美味しいし、ワッフルを作れるコーナーもある。
食後、ほどなくホテルを出発して、「ホロコースト慰霊碑」へ歩いて向かう。
19,073㎡の敷地内に、コンクリート製の石碑が2711基並ぶ。
石碑の高さが不規則に異なっている、巨大なパブリック・アートの公園。
ドイツでは、歴史の想起を促進するような社会的役割を担うアートが求められているそう。
観光客も多いのに、静かな空間。
そこからUnter den Linden(ウンター・デン・リンデン)という大通りを進み、"NIVEA"のショップへ向かう。
ニベアは日本でもお馴染みだけれど、ドイツのものだと知る。
お店の前には、ニベア仕様の “Buddy Bear” (バディーベア)がお出迎え。
市の紋章がクマなので、バディーベアというクマちゃんがマスコットになっている。
企業やお店がデザインを描いたものを看板のように利用していて、ベルリンの色々な所で見られる。
店内に積んであるニベアの青缶には、ブランデンブルク門のデザインのものがあったり、星座がプリントされていたりして珍しい。
他にも気になるものをいくつか購入したら、大きなキャンドルを私たち2人分もくれた。
ダメもとで、お土産の小分けにするための小さいバックを頼むと、快く10枚もくれた。
(ヨーロッパではめずらしく)お店の方が、太っ腹!
そして、私たちの手首についているマラソン参加者のリストバンドに気が付くと、「私も何年か走っていたわ~」と声をかけてくれた。
さらに進んで、“Ampelman” (アンペルマン)ショップへ。
アンペルマンとは、旧東ドイツの歩行者信号機の、人の形のピクトグラム。
東西ドイツが統一された時に、信号機も変更されるはずだった。
でも、みんなに愛されていたアンペルマンは、復活運動で守られて、様々なキャラクター商品となっている。
店内は、カラフルで、何だか愛らしいアンペルマングッズで溢れていて、家に置いておきたくなる。
さらに少し歩いて、“Ritter Sports”(リッタースポーツ) のチョコレートショップへ。
こちらの店内もカラフルで、様々な味のチョコレートで壁が埋め尽くされている。
名前の由来は、スポーツジャケットのポケットにもピッタリ収まるような、正方形で割れにくいチョコレート。
その場で口コミを見ながら、気になるものを選んでいく。
ここのお店では、ランナー用のサービスがあった。
リストバンドを見せると、スポーツドリンクをくれる。
お買い物をしていたら、あっという間にランチタイム。
Unter den Lindenに戻り、“Café Einstein”(アインシュタインカフェ)に入ってみる。
ヴィーナーシュニッツェル(ウィーン風カツレツ)が絶品!
布でくるまれたレモンが添えられ、別のお皿でディルとあえたキュウリも運ばれてくる。
かなり大きいお肉なのに、さっぱりと食べられる。
お店の方も愛想がよくて親切。
お買い物の荷物が重すぎて、これ以上歩けない。
一度、ホテルに戻ることにする。
“Bolt” (ボルト)というタクシーアプリを活用。
ウサイン・ボルトのように素早い!
数分で来てくれて、あっという間にホテルへ到着。
荷物を置いたら再度、出発!
地下鉄に乗ることにする。
ちなみに、ランナーは、9/26(木)~9/29(日)までの4日間の地下鉄・バスにフリーで乗れる4day ticketがもらえる。
娘は応援だけなので、正規の方法でチケットを買わなければならない。
駅は、ほぼ無人で自動券売機があるだけ。
購入後は、すぐに日時を刻印をしておかなければならない。
時々車内でチェックされて、罰金となることもあるらしい。
そうなったら残念過ぎる・・・きちんと購入して刻印。
“Koch Str.”(コッホシュトラーセ)駅で下車して、「チェックポイント・チャーリー」へ。
ベルリンが東西に分断されていた時代に、東ベルリンと西ベルリンの境界線上に置かれていた国境検問所。
東側から見るとアメリカ、西側から見るとソ連の国境警備兵の写真が掲げられている。
市内に14か所あった国境検問所のうち、西側同盟諸国の外国人、関係者の通行のために使われていた検問所のレプリカ。
「チェックポイント “C”」のアルファベットのCを「チャーリー」と呼んで使用したのが由来だそう。
かつてベルリンの壁があった場所が、道路に示されている。
そこから"bolt"を頼んで、イーストサイドギャラリーへ向かう。
シュプレー川のすぐ隣にあるミューレ通りに、壁のアートが連なっている。
オープンギャラリーとして開放された1.3kmにも及ぶ東側の壁に、21カ国ものアーティストの作品が描かれ、平和をアピールしている。
帰りはバスに乗り、また中心地まで戻る。
大きなショッピングモール “Mall of Berlin”へ向かう。
スーパーマーケットの“EDEKA“も入っていて、3階にはフードコートもある。
1階のコーナーで、ランナー向けにパスタナイトが開催されていた。
例のリストバンドを見せて中に入る。
飲み物、2種類のパスタが用意されていて、マッサージのサービスもあった。
本日の歩数は、18066歩。
地下鉄やボルトで移動した割には、歩いている。
アクティヴレスト(=積極的休養)の日としては、まずまずのウォーキングだった。
それにしても、ベルリンは広くて見どころがたくさんあり過ぎて、とても数日では足りない。
また、ぜひ再訪したい。
そして、他のドイツの都市もゆっくりまわりたいと、思いを強くした。
(続く)
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