#39 バルト三国、リトアニアへの旅(3)
~ゆっくり行く者が遠くまで行く~スロージョギングで世界6大マラソン
ベルリンマラソンに参加する前に、バルト三国を旅行する。
リトアニアで滞在2日目。
首都ビュリニュスからツアーでカウナスにやって来た。
旧日本領事館の杉原千畝記念館を堪能した後、次の目的地「カウナス城」に到着。
ガイドのアンドレーさんから「きれいな散歩をしましょう」と言われ、素晴らしい晴天の中、のんびりペースで歩き始める。
カウナス城は、14世紀に十字軍による攻撃からの防衛施設として建設されたという。
現在は、塔の1つと城壁の一部が残されているのみ。
周りのグリーンもキレイで、今はコンサートなどのイベントにも使われているそう。
次は「カウナス市庁舎」へ。
白鳥と称される美しいバロック様式の建物。
開放的な市庁舎広場には、あまり人もいなくて静か。
その後「聖ペテロ&パウロ大聖堂」の中にも入る。
外観は赤レンガだけれど、中に足を踏み入れると白い教会。
フレスコ画や彫刻が素晴らしいものだった。
「川まで、きれいな散歩をしましょう」と言われ、ネムナス川まで、さらにゆっくり歩く。
何だか、孫とおじいちゃんと一緒に3人で、近所のお散歩をしているかのよう。
この川は、ベラルーシからバルト海まで937キロに渡って流れている。
雄大な川を見ながら、「今日は私の誕生日なんです」と言われる。
「え?これからランチだけれど、一緒に食べて、ごちそうした方がいいのかな?!」という考えがよぎる。
でも、そんな考えとは裏腹に「ランチは1時間で大丈夫ですか?待ち合わせは1時間後に噴水のところにしましょう」と言われる。
娘がサッと調べてくれたところに行く事にするが、そこからあまり近くなく、走って向かう。
なかなか素敵なレストランで、1時間で出るのはもったいない気もした。
食事を終えて、何とかギリギリの時間に噴水に向かってダッシュしていると、反対側からアンドレーさんがゆったりと近づいて来た。
開口一番「丘まで、きれいな散歩をしますか?」と提案される。
ご自分の好きなお散歩ルートに誘導されているのか?!という疑惑が・・・
「え?丘ですか?時間はありますか?」と疑問を呈すると、
「そうですね。それでは、トラをカイに行きましょう」と、おやじギャグを飛ばす。
念願の「トラカイ」へ向かう事となった!良かった!
カウナスからは、車で1時間ほど。
揺られているうちに眠ってしまう。
目を覚ますと湖に浮かぶ美しいトラカイ城が見えてきた°˖✧°˖
トラカイに連れてきてもらった事にお礼を言い、ほどなく車に戻ると、
「ビュリニュスに杉原千畝の公園がありますが、行きたいですか?」と聞いてくれる。
もちろん行きたい。
「アンドレーさんのお誕生日会は何時からですか?」と聞くと、8:30PMくらいからだそう。
遠慮なく連れて行ってもらうことにする。
「杉原千畝さくら公園」へ到着。
春に桜が咲いたら、さらに見事な公園になるだろう。
これにて、アンドレーさんとはお別れ。
“Enjoy your Birthday!!!”
一日たっぷり充実の観光だった。
その後は、カフェでお茶をしてエネルギー補給。
そこから、頑張って観光の続き。
「聖アンナ教会」を見て、「未承認国家ウジュピス」もまわる。
リトアニアの首都ビュリニュスの中でウジュピス地区の住人たちが独立を宣言した未承認国家。
正式に認められた国ではないが、ユニークな憲法も存在する。
所々アートが横たわり、不思議な空間。
そして、最後は丘を登って「夜明けの門」まで、ひたすら歩く。
ピザを食べながら、この旅行全体のことを振り返る。
今まで、バルト三国の事を「おとぎの国」としてとらえていた。
勿論、城壁の中の旧市街は、中世の趣を残していて可愛らしい。
その一方で、新市街はビルが立ち並び、近代的な街並みが広がる。
そして、三国とも、ウクライナの国旗を掲げていた事が印象に残っている。さらに、リトアニアのすぐ西側には、ロシアの飛び地である「カリーニングラード州」がバルト海に面して存在している。
バルト三国が過去の歴史上、ロシアの支配下に置かれたことを考えてみれば、脅威を感じるのは当然だと思う。
今回のように数日間の旅行ではなく、長期滞在したりすれば、また見えてくる景色も変わってくるだろう。
2024年11月27日、スウェーデンで「北欧バルトサミット」が開催された。
北欧の5か国(デンマーク,フィンランド,アイスランド,ノルウェー,スウェーデン)とバルト三国(エストニア,ラトビア,リトアニア)そしてポーランドが参加国だった。
安全保障について話し合い、ウクライナへの支援を強化するとしている。
これ以上犠牲を出さずに、早急にロシア侵攻が終結することを願うばかりだ。
(続く)
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