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#34 バルト三国、エストニアへの旅(1)
~ゆっくり行く者が遠くまで行く~スロージョギングで世界6大マラソン
今回、ベルリンマラソンに参加するにあたって、まずフィンエアでヘルシンキへ入った。
ヘルシンキのヴァンター国際空港に来たのは、2回目。娘は3回目。
でも、空港が以前より素敵にキラキラして見える。
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魅力的に見えるのは、2023年2月にリニューアルしたからだと分かる。
北欧らしい木をふんだんに使ってある空間が、大きなガラス窓から差し込む日差しで眩しく写る。
椅子、電灯、サウナを模した休憩室など、どれも北欧の世界そのもの。
そして、広々としていて、閑散としている。
"marimekko"(マリメッコ)、“ittala”(イッタラ)、"Moomin Shop"(ムーミンショップ)などのお店に吸い寄せられつつ、ずいぶんとゆっくり過ごす。
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‥と、入国審査をしていない事に気がつき、慌てて向かう。
並んでいる人も、ほとんどいないので、スムーズに入国出来た。
ここから、さらに小さな機材のフィンエアに乗り換えて、エストニアへ。
飛行時間は、30分。
あっという間に首都のタリンに到着!
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空港からのタクシーおじさんは、なかなか親切。
選んだホテルは、清潔でモダン。
フロントのお兄さんも優し気。
チェックイン後、部屋に荷物を置くなり、早速外に出る。
夕方という事もあり、9月にしては寒い。
ヒートテックの下着やウルトラライトダウンコートなどを取りに戻る。
タリンの旧市街は、ユネスコの世界遺産に登録されている。
赤い三角の屋根を持つ石造りの円柱状の塔や、城壁に囲まれていて、中世のような風景に満ち溢れている。
思った通り「おとぎの国」の雰囲気。
まずは、「ヴィル門」から入って行く。
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(右)石造りの鳩を見かける
夕食は、“Vaike-Rataskaevu”というレストランに行く。
最初は、“Rataskaevu16”というレストランに行くも、満席。
こちらの姉妹店を紹介された。
こちらのレストランもほどなく満席となり、次々に来るお客さんに、また別のレストランを紹介しているようだった。
席がないと断るだけではなく、代案を示してくれるところも気が利いている。
テーブルでサービスしてくれるお姉さんは、明るくて笑顔が素敵で、お話し好き。
店内は満席で、お料理はすぐに出来ないらしく、すぐに黒パンとバターを持ってきてくれる。
「みんなお腹がすくと怒りっぽくなるから、まずパンを出しているの。
戦略的にね。」というようなことを言いながらウインクしている。
酸味のある硬いパンかと思いきや、やわらかくて美味しい。
「何度でもお代わりしてね。」と言ってくれる。
マッシュルームスープ、3種のチーズパイ、牛肉のミディアムテンダーロインなど、ちょうどいいペースで運ばれてきた。
エストニア初の食事は、なかなか美味しい。
お姉さんは、私たちが旅行で来たのか、どこから来たのか、他の国も周るのか、etc・・・と聞いてくれる。
娘が「バルト三国をまわって、最後はベルリンに行く。それは、母がマラソンに出るから。」と伝えると、お姉さんは結構驚いてくれて、さらに質問攻め。
フルマラソンという事は何キロ走るのか、普段はどれくらいの頻度で、どれくらいの距離を走って練習しているのか、6大マラソンというのは、どこの都市を走るのか、etc・・・
社交辞令ではないような雰囲気で、前のめりで聞いてくれるのも、彼女の素晴らしいコミュニケーション力の高さ!
知り合い以外の方から、これほど細かく聞かれたことがなかったので、人の趣味にこんなに興味を持って話せるというのは「すごいなぁ~」と、こちらが関心してしまう。
でも、走っているだけで、ちょっとした話題が出来るというのも悪くないと思った。
お会計を頼むと、お姉さんが何やら真剣に書いていて、なかなかお勘定を持ってきてくれない。
ようやく戻ってくると、レシートに日本語で「来てくれてありがとう!」と頑張って書いてくれていた。
エストニアではチップの習慣がないらしい。
お会計に組み込むことが出来ないと言われた。
「でも、チップを断る理由がないわ~」とも言うので、別のレシートを作ってもらった。
チップの習慣が無いのは知らなかった。
そういえばタクシーのおじさんが嬉しそうだったのも納得。
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久しぶりのヨーロッパ旅行は、可愛い街並みにトキメキながら、人の優しさに触れて、幕を開けた。
歩いてホテルに戻り、明日からの街歩きに備える。
(続く)
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@エストニア国立歌劇場
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