網膜剥離日記3/手術当日・日中

 いよいよ手術当日ですが、午前は予定がないので最後の準備に取り掛かります。

わし「限度額適用認定証間に合わなかったから現金用意して……あと家賃を今日のうちに振り込んで……ゴミ袋も大きいの買って、あと髪も切んねど」

 そしてまず千円カットでバッサリいっていただく。しかしこの年でオカッパされると老けて見えるよォ……いやもう十二分にオバサンなんだけどさ。現金も確保したぞい!と思いつつ帰宅。

わし「……家賃!! あとゴミ袋!!」(←フラグを再び回収する奴)

 結局定期受診の病院に行く前に両方済ませました。ココをミスってたら痛恨の大ダメージであった。
 受診のあとは、しばらく外食もできないのでかねてから気になっていた魚料理のお店でランチ。10月いっぱいで閉店と聞いていたがすくなくともランチの方は続くそうで一安心。

 さて、予定時間が近づいてきたので散瞳剤を点眼しつつ病院へ向かいます。
 とはいえかなり早く着いてしまったので、同じ喫茶店でプリンなどいただいていたところ隣から「霊気って何段階もあって……」なる話が聞こえてきた。この店に来るとどうもなんか、あの、怪しいものを見聞きしてしまうような気がする。

 いよいよ手術予定時間。緊張しすぎてウッカリ手術室フロアへ直行してしまいくつろいでいたスタッフさんたちを驚かせてしまいました。ホントすみません。
 散瞳剤でボケた視界(片目)でスマホをいじる。なにせ他にできることなくて……。
 今更ながらタクシー配車アプリをインストールして、翌日のA病院受診のために配車予約。ホントにコレ便利でした。うつむき期間はずっとこのアプリにお世話になってました。
 手術を待つ間に術後の目薬の説明を受ける。

Ns「抗生剤入れて、滅菌剤入れて」
わし「ふんふん」
Ns「最後に軟膏を目に塗ります
わし「目に」
Ns「チューブを目に近づけるのは抵抗あると思うので、個包装綿棒の先にちょっと取って、下瞼の内側に塗るといいですよ!」
わし(それもまあまあ怖いぞ)
Ns「まだ時間あるので、今のうちに下の階の薬局で目薬をもらってきてください」

 薬局にて早速個包装綿棒を探します。

わし(それらしいのが見当たらねえな……)
薬剤師「お薬準備できましたよ。飲み薬が1種類と、目薬が新しいの1種類……で、眼軟膏なんですけど」
わし(来た……)
薬剤師「軟膏はチューブから塗るのが怖かったら個包装綿棒に取って塗ってください。ウチでは置いてないんですが……」

 オススメするなら置いてくれや。
 眼軟膏とはまあまあ長い付き合いになるので、網膜剥離とわかった時点で個包装綿棒を入手しても全然早すぎるってことないですホント。チューブを目につけちゃったんじゃないかと不安にならなくていい。

 さていよいよいよ手術フロアへ。キャップと耳栓をつけ、手術着を羽織り、使い捨てスリッパに履き替えて麻酔点眼を2回したらいよいよいよいよ手術室へ。もう緊張してガッチガチ。

Dr「一番明るいところ見ててね」「ダメだよ動いちゃ」「左見て……いや左すぎ、も少し中央寄り」「動かないで一番明るいところ見るよ」「左上見て……それ左。左上、そう」「ダメだよ急に動いちゃ! 2年ぶりくらいにビックリした」

 ビビリかつ麻酔イマイチ効いてない患者で真に申し訳なかった。2回くらい麻酔追加されました。
 しかしねェ「ハサミ」とかあんまり言われっと怖いからさァハンドサインとか番号とかでわからんよう言ってもらえませんかお願いいたします……もうずっと目星・聞き耳→アイデアロール→SANチェック→失敗して目が動く、の繰り返しだった。

Dr「術後うつぶせって話はもうした?」
わし「うつぶせと右を下にした横? ですよね?」
Dr「今日一晩はうつぶせね」
わし「今日一晩は右向き不可で?」
Dr「今日一晩はうつぶせだけ。明日からは右向きも大丈夫」
わし(それは、初耳、だなあ……!?

 兎にも角にもお会計のために診察フロアへ戻ります。限度額適用認定証が間に合わなかったので窓口で全額を現金で支払いましたが、後で申請すればもどってくる、はず。
 窓口のスタッフさんにタクシーを呼んでもらい、先導してもらって乗車。ハロウィン2週間前にして「眼帯をつけ、常に頭をうつむけてゆっくりよたよた歩いてくる怪しい女」と化してる自分がちょっとおかしくて笑ってしまった。わろとる場合か。

 次回は手術当日の夜。実は手術から療養が終わるまでで一番キツい時間だったので、この夜のことは別エントリにて。

サポートをいただけると、私が貯金通帳の残高を気にする回数がとっても減ります。あと夕飯のおかずがたぶん増えます。