永続できる!豊かな暮らしのはじめ方。TERRA上映会活動報告
こんにちは。ここさんぽの中川です。
寒くなってきましたね。夜ストールを首に巻いて寝ています。
映画
先週金曜は「くらしのね」さんがつくったパーマカルチャーの豊かな世界への招待状である映画、「TERRA ぼくらと地球のくらし方」を上映しました。
パーマカルチャーは人によって色んな定義があるけれど、映画の案内人のソーヤー海さんによると、
私たち一人一人が暮らしの中で実践する市民活動だそうです。
やり方に決まりはなく、小さなことでも、持続可能であればなんでもOK!
映画では各地の実践者たちの考え方、暮らし方を見ることができます。
1970年代にオーストラリアで生まれた言葉「パーマカルチャー」のルーツはアジアにあり、日本にもあるということ。
ですが、パーマカルチャーの提唱者、ビル・モリソンは何回か日本を訪れていたところ、どんどん大事なものを失っていく日本に愛想を尽かし、
「もう二度と来ない。」といったそうです。
とても重く、悲しい言葉です。
私たちの目を開かせる、噛みしめるべき言葉でもあると思います。
よりよい社会を目指してがんばってきたはずなのに、大事なものがどんどん失われていく不思議。
住人がそのことに気づかないまま、目をつぶったままでいる不思議。
テクノロジーが進歩し、外国人旅行客が増えていることもあり、日本の魅力が増えている、受け入れられているように感じがちですが、実際には失われているものも多いことに気づかされます。
次回11月に上映する「今、ここにある未来」では、サティシュさんは銀座を訪問しています。
サティシュさんは、銀座のことを
「速さに呪われたプレッシャーとストレスの繁華街」
だと言っています。
憧れの上質な街、人気の観光スポットである銀座について、本質をズバッと言い切っていますね。
そのうえで銀座を、自然と文化が、地球と文明が、木々と建物が手を取り合って踊り合うような美しい街に作り変える必要があると提言しています。
そうすれば自然と人が幸せになれる街になるということです。
TERRAでは、都会で自然と調和した暮らしを実践している人たちも多く紹介されています。
自然と調和した暮らしというと、田舎での暮らしを思い浮かべますが、都会で実践することこそが重要ということです。
都会で実践する利点は下のような感じです。
・田舎に移動するコストや、田舎に住む場所を作る(=森を切り拓く)必要がないこと、熊が住む森を残すことができること
・都会に人が多いので、都会の人が暮らしを変えるほうがインパクトが大きいこと
・都会には色んなスキルを持つ人が近い距離に住んでいて、暮らしに必要なものを協力して作ることができること
・田舎では移動に車が必要になり、用事がないところに止まることが少ない。都会では歩く人が多いので、予想外のことに出会い、興味を持つことがある。駅近くで農ある暮らしを実践すれば、通りかかる色んな人に伝え、多くの人の生活を変えることができること
また、「いかに生活に余裕を作るかが大切」というソーヤー海さんの言葉も、非常に大切な考え方だと思います。
現代人は自分や家族の生活をより良くするためにいろいろ詰め込みがちですが、そうすると疲れて余裕が減り、せっかく手に入れた良いものを味わえないことになります。
いくら技術が発展して余白が生まれても、できた余白に、生活をさらによくするための新しい雑事を詰め込み続けるだけなので、どこまで行っても余裕ができることはないそうです。
一方、ハンモックでゆらゆらする時間をつくることができば、勝手に暮らしがエコになっていき、家族や周りの人との時間が増え、幸せになっていくということです。
コミュニティの始め方も参考になります。
サンフランシスコのゲリラガーデンから始まって、年間10万トン以上の野菜と果物を市民に無料で提供している「アルメニーファーム」で活躍している人の言葉です。
「莫大なお金や経験、つながりは重要じゃない。
友人1人、2人を誘って、手もとにあるもので始めればいい。
やる気があれば何でもできるよ。」
自分も気軽に何かやってみよう!と思える、心強い、勇気をもらえる考え方です。
希望あふれる暮らしの実践風景、始め方を教えてくれる映画なので、農に関わったことがない人でも、ぜひ見てほしい!
今の自分の環境の中で、色んなことができることがわかります。
色んな動物や植物に囲まれた美しい映像でした。
子どもたちは遊びながら、自由に歩きながらの上映会です。
ずっと見ている子ども、ところどころ見ている子どももいて、「こういう暮らし方がある」ということが伝わっているみたいで嬉しかったです。
子どもは
ピザを焼く場面で「ピザ食べたい!」、
鶏の鳴き声に合わせて「コケコッコー」、
豚が出たら「ぶたさん!」、
黒豚が出たら「これもぶたさん?」
赤ちゃんの泣き声で「誰か泣いてるよー」
心のままの自然なリアクションをみせてくれました。
最後のエンドロールでは、映画の主人公、1歳のテラくんの取材ツアーオフショットが流れます。
ずっとお母さんと一緒に上映会場にいてくれた1歳の女の子が、これまでは席の周りを歩いていましたが、エンディングの歌に合わせて初めてスクリーンの前を歩くようになりました。
歩く女の子の影が、テラ君の写真の下で動くようになり、テラくんが旅した世界とつながっているように感じられました。
越谷にも希望の世界がつながっているように思えて、とても嬉しいコラボレーションでした。
来てくれた子どもたち、子どもたちを連れてきてくれたお母さんたち、本当にありがとう。
子どもと遊んでくれた子育てサポーターのチャオさん、温かく見守ってくれた参加者の方に、心から感謝しています。
↓TERRAの素敵な予告編。
↓TERRA本編に収まりきらなかった取材映像シリーズ
パーマカルチャーに興味をもった人におすすめしたいのが、
小学生から大人まで楽しめるパーマカルチャー入門本、
「みんなのちきゅうカタログ」です。
TERRAの映画の案内人のソーヤー海さんが監修していて、
TERRAで出演している川村若菜さんが描いた彩りゆたかで優しく力強いイラストが素敵です。
子どもでも始められる、わくわくする暮らしのアイディアがたくさん詰まっています。
この記事の見出しに最終章のイラストを載せています。
木に花、虫にカエルに、カタツムリに、ちょうちょに、たこに魚に、鳥に、ゾウにいのししに、ねずみにうさぎに、人に、微生物に、いろんな生き物が地球の上で調和しながら、光とエネルギーにあふれて躍動している絵です。
いきいきしていて元気がでますね。
下のURLで版元さんから本文公開があるので、興味がある方はぜひ読んでみてください。
ここさんぽのゆたかな文庫でも貸出しています。
感想シェア会
越谷や近郊で、農を事業として、個人として実践している方が多く、とても盛り上がりました!
田舎でなく都会で実践することに目から鱗だったという声、
現代の生活では循環が見えなくなっているので、意識せずに環境負荷が高くなる行動を取ってしまっているという指摘に納得したという声、
駐車場のアスファルトをはがして農園にするなんてすごい!日本でもやっている?という声、
パーマカルチャーの言葉は知っていたが、詳しくは知らなかったので、今回実践者を観ることができて、豊かな世界観に共感したという声、
色々ありました。
農家さんから、
農業従事者の平均年齢が68歳なので、数十年後ではなく数年後には日本の農業を担う人が大きく減る、
でも今若い世代が自分のところに農業を学びにきていて、とても筋がよく、希望を持っているというお話を伺いました。
若い世代が農に関わりたいという熱意をもっていること、
若い世代に自分の技術を手渡したいと思うベテラン世代がいること、
地域で農を続けてつなげていく取り組みがあって、
とても嬉しく、ありがたいことです。
私も、自分にできることが何か考えて、実践していきたいです。
いただいた感想を紹介します。
「非常に面白かったし考えさせられました。
この映画を見てGIFTという言葉が強く心に残っています。
自然界を私たちのGIFTとして受け取る喜びこそ私たちに必要な事であると実感しました。」
自然がGIFTということ、本当にそうですね。
空気も、水も、太陽の光も、野菜も、お米も、人が生きていくのに欠かせないものは自然からのGIFTです。
足りないものを数えて不満になったり奪い合うのではなくて、自然から与えられたものに感謝して、喜んで受け取ることを大切にしていきたいですね。
「とても刺激になりました。
自分では見えなかった、考えもしなかった都会から自然を親しもうというサンフランシスコでの取り組みは、とても愛に溢れていました。
もう、地球環境は待ったなし、一度更にして出直すしか出来ないのかと思っています。
しかし、その後を繋いでいく、繋ぐ役目として、このような考え方がとても必要だと思いました。」
サンフランシスコでの取り組みに愛を感じたとのこと、パッションを受け取られたようで素敵です!
繋いでいくことはとても大切ですね。
パーマカルチャーの世界観を通して、都会でもできることはたくさんあると気づきを得られました。
「最後まで見られなかったので、とても残念でしたが、考えていることの確認ができました。
バッグ式の堆肥作りやってみようと思いました。」
コンポストに興味持たれたということでよかったです!
私は土を入れたプランターに生ごみを入れて微生物に分解してもらっています。生ごみを入れたら蓋と重しをしています。
早く堆肥として使うことを目標にしなければ、調理くずや食べ残し、何を入れてもOK(プラゴミは入れません。)、大きいものでもそのまま入れて大丈夫で、かき混ぜなくてもいいので、気軽に続けられますよ!
ゴミ箱から生ごみの匂いがすることがなくなるので、おすすめです!
ご用事のため、最後まで見られなくて残念です。
鑑賞希望者が数人いて、日程が調整できればぜひまた上映会開催したいと思いますので、お気軽にお声がけください!
「パーマカルチャー!エコビレッジ!
まさに私が行きたいと思っていた世界が見れて感動しました。
なんて平和で落ち着くコミュニティなんだろう、、」
平和で落ち着くコミュニティを感じてもらえてよかったです!
エコビレッジにも興味があるとはすごいですね!
貨幣やテクノロジーに頼らない、コミュニティで作る暮らしはこれから必要性が高まっていきそうですね。
いただいた野菜
今回も秋を感じるおいしい野菜をありがとうございました!
スタッフと分けて、中川が持ち帰らせていただいた野菜はこちらです。
里いも:秋ですね!丸ごと茹でて皮をむいて塩で和えました。子どもは普段食べないからか最初食べようとしませんでしたが、粘り強く勧めたところ(最終的にはデザートのドーナッツとの交換条件)、一口食べ、そしたら続けざまに何口も食べていました。
一口食べるとおいしさがわかるんですね。
ふわふわねっとりのおいしい里芋、たくさん食べられて満足です。
キウイ:甘酸っぱくて、瑞々しいですね。21時30分撤収後に自宅で打ち上げということで、いただいたキウイをむいて食べたら、上映会準備の疲れが吹き飛びました!
さつまいも:甘いさつまいもは子どもが大好きで、蒸しておくとどんどん食べます。
なす:こめ油と塩で炒めるだけでとろっとしておいしい!ごはんが進みます。
柿:スーパーに買いに行く時間がなかったので、幼稚園の畑になっている柿をもいで持ってきてくれたとのこと!素敵すぎます!
スーパーに買いに行ったものより、身の回りにあるものを分けてもらえる方が私は嬉しいです!
まさに自然からのギフト、とっても甘くておいしい柿でした!
こちらも自宅打ち上げでいただきました。
次回上映会
次回映画上映は11月4日サティシュさんの「今、ここにある未来」です!
まだ申し込みが全然来ていないので、興味がある方はぜひ気軽に遊びにきてください!
上映終了後は、上映会場の中央市民会館の裏の河原でピクニックをしたいと思います!
私のお気に入りの赤ワイン、リンゴジュースの飲み物や、パン、ビスケット、ジャムなどのおつまみをギフトとして無料でふるまいますので、ピクニックだけでも遊びにきてくださいね!
できればマイカップ持参でお願いします。
Green drinks miniということで、グリーンやエコに関するアイディアを、飲み物片手に気楽に語り合える場にしたいなと思います!
初めての方も大歓迎です!
日頃思っていることを色々教えてください!
お会いできるのを楽しみにしています!
遊んで学んで休みたい!ここさんぽ
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?