憧れのサンコウチョウ
某鳥写真集の表紙がサンコウチョウという鳥だった。それまでそんな鳥は知らなかったのだが、あまりにも美しくて名前を調べるとサンコウチョウという夏鳥らしい。
さっそく野鳥好きな知人に聞くと、今の時期奈良でも見られると言うじゃないか。これは行くしかない!
その知人から「野鳥の声をしっかり覚えて行くといい」とアドバイスをもらったので、行く前にネットで予習してきた。
見やすくて気に入ったのが、鳥の名前+生態+鳴き声が分かるシンプルなページ。SUNTORYの愛鳥活動のサイトらしい。こんな活動しているなんて今まで知らなかったなぁ…。
これでサンコウチョウと検索すると―― 鳴き声が「ツキ(月)ヒ(日)ホシ(星)ホイホイホイ」。聴いたらわかるけどホイホイホイはともかく、月日星とは言ってない。どんな鳴き方やねん。野鳥愛好家と呼ばれる人達の中にもそう思う人は7割くらいはいるでしょー?。でも昔の人はロマンある な。
ともかくこの鳴き声をインプットして行きました。もう着いた途端。さっそくのホイホイホイ。これが噂のホイホイホイかぁ・・・(感激)。ホイホイホイは特徴的だし、遠くで鳴いていても聴きとれる。しかし探すも姿はどうしても見えない。全っ然どこにいるかわからない。結果、初回は見れずじまい。
悔しい。帰ってお風呂に入ってても、シャワーの音が様々な鳥の鳴き声に聴こえる。今日一日鳥たちの鳴き声にものすっごい集中したもん。
で、サンコウチョウ2度目のアタック。
その日はいいお天気で、暗い森にも日が差しこんで木々の中も見やすかった。ホイホイホイ。聴こえる!近い!と思った瞬間、茶色い鳥が頭上をスィ――ッと飛んで行った。もしかしてあれ!?でも思ったより茶色くない!?もっと黒いんじゃ・・・?
双眼鏡で見てみるとアイリングとやらがブルー!間違いない!サンコウチョウだ!
初めて見たサンコウチョウはあの写真集で見た尻尾の長いやつではなかった。ちょっとしょぼん。でもクチバシも目の周りもきれいなブルー!それは感動!顔は体のわりにデカめ!
鳴き声聴く限り、他に数羽いるっぽいから尻尾長いの探そっと!
その後、サンコウチョウフィーバーがやってきて、2時間ほど4羽のサンコウチョウを見ることができた。と言っても枝から枝へ飛びまくり、虫を追いかけるので目で追うのが精いっぱい。鳴いている時は少し枝に止まってくれているので観察時!しかし、どれも尻尾が短い。なんで?それぞれ背中が黒かったり茶色かったりするけど尻尾はどう見ても長い方ではない。ネットで調べてみたけど、結局いろんなパターンがあってオスなのかメスなのか素人にはわからなかった。
ぴゅんぴゅん飛び回るサンコウチョウだけど、1羽だけ尻尾を広げて枝で10分近くジッとしてくれたものがいた。
頭ボサボサで首をかしげる姿はとってもひょうきんで可愛かった。日光浴をしていたのかな?威嚇してるのかな?ともかく長く観察できたのはとても嬉しかった。サンコウチョウさんありがとう。
尻尾の長いサンコウチョウはまだ見れていないけど、まだもう少しこの地にいることを期待して観察を続けようと思う。