【ルパパト】50話感想 いろいろありすぎて書ききれない。

快盗戦隊ルパンレンジャー vs 警察戦隊パトレンジャーの第50話「永遠にアデュー」についての感想。最終回1話前にしてフルコース回。ポイントが絞れないので流れごとダラダラと書いていきたいと思います。

ルパパト史上、最もどうでもいいロボ戦

まず冒頭に巨大化したボーダマンとの戦いがあるのですが、前回の終わりから待っている視聴者にとってこれほどどうでもいいロボ戦はないでしょう。完全なる「じらし」として機能しているわけで構成上うまいといえばうまいのですが、早く見たい!というところでOPに入る見てる方はたまらない。もし最終回にロボ戦がなければこれが最後になるわけで、最後にしてもっともどうでもいいロボ戦になってしまわないか心配しております。

なぜ窓ガラスを割ってはいるのか問題

VSチェンジャーを探しに国際警察に乗り込んだ透真と初美花。この際、ガラスを割って入ったのがなかなかの演出上のうまいテクニックでした。ある種の暴力をいとわない必死さ、室内でありながら風を吹かすことで生まれた緊迫感。そして最後に割った窓から飛び去っていく初美花、気持ちの整理がつかぬ間にそれを見送るしかない咲也。これらをうまく表現につなげたのが窓ガラスなのでした…。

濱正悟あってこその50話ではないか説

…などと書きましたが、窓ガラスは本当はどうでもよくて、ここはレッド以外の4人組の見せ場。咲也と初美花の想いを語り合う場面はもちろん見どころなのですが、わたしとしては今回50話通じて透真役の 濱正悟の演技は特に秀逸だったと思います。私見ですが演技力に関しては7人の中でも 濱さんは一歩抜きん出ている印象でおり、セリフの無いシーンでの芝居に特にうまさを見せてシリーズ全体の演出を引き上げていたと思います。ただし!今回は感情が全面にでてきており、だからこそ心に響くわけです。ここのシーンでは「だからいくんだ!俺たちよりもっと無茶をするやつが戦っている」というセリフにはしびれるじゃないですか。というわけでこのあとも濱さんに注目していた50話でした。

「どいつもこいつも俺のこと好きすぎかよ」問題

はい、好きすぎです。ファイナルアンサー。

「うっかり取られました」問題

「いいわけは、しないっ。」のつかさ先輩が美しい!まつげが長い!咲也の棒人形ステップ、圭一郎の微笑み、そしてダンボールで塞がれた窓ガラスが良い!

ルパンレンジャーの変身シーンが最高にかっこいい!

ドラムから入る変身シーン。ここをたっぷりみせるのが嬉しい!そして「ルパンブルゥゥ!」ですよ、奥さん。何回聞いても「ルパンブルゥゥ!」です。これが最高なんですねー。ここからのスーツアクション、カメラワークは前回のスーツアクション不足を補ってあまりある展開でした。

ザミーゴのやられゼリフに注目をしていた

ザミーゴ自体の倒し方として、氷の銃をうばって液化対策という予想の更に上を行くルパンXとのトリックプレイはかっこいい、そして金庫を閉じて銃の再生をなくして倒すというアイディアも素晴らしいと思いました。ただ私が一番良いと思ったのはザミーゴのやられゼリフ「楽しかったぜ、アディオス」のシーン。わざわざ人間状態の映像が写り込んでいってくれるのが本当にいいですね。やられセリフの内容自体も個人的に思うところがありまして、実はだいぶ前から、やられゼリフをなんていうのかによってこのキャラの意味合いが変わってくるな~と思っていたんです。そもそも東映チャンバラ劇の末裔であるスーパー戦隊にとって敵のやられシーンはまさに華。ある意味ラスボスであるザミーゴなら特に良いものであることが求められます。ただし今回はザミーゴというキャラの性格的にやられセリフは難しい。例えば「お前ら熱いやつだったぜ」みたいなのもあるけど熱血展開になってしまいルパンレンジャーらしくもないことになりそうです。またザミーゴにとってはルパンレッド以外はある種「寒いやつ」なわけでイエロー、ブルーという邪魔なやつが混ざった中で納得してやられることができるのかどうかが私としては心配でもあり、ここでもスッキリと納得のいくやられセリフを生み出すのが難しいと思っていたんです。なので結果として最後に「楽しかったぜ、ルパンレッド」といわずに単に「楽しかったぜ、アディオス」といったところが私としてはブルー、イエローも認めた上で己の信念を全うした男のセリフになったわけで、アデューに対してはアディオスをきっかり返してくれるのは様式美としても大変満足でした。

ジャンピング抱きつきからのゴロンゴロンは至宝

いうまでもなく永遠にコレクション入り決定なシーンなわけですが、細かくいいますと、まずルパンレッドのスーツアクターさんによるトランポリン含みのジャンピング抱きつきは特撮じゃないとできない大技で素晴らしい。そこからの魁利がちょっと少年に戻ったような泣き顔で喜びを爆発。こちらの涙腺も爆発ですね。さらにいいますと、透真が最初抱きつかれて嫌そうにしてたわりに、最後は逆に二人まとめて押し倒してゴロンゴロンに持っていった主犯わけで、ここでも濱さんが光っていたのですが、とにかくみんな助かって良かった感が素晴らしく置き去りにされた武器越しの映像も合わせて美しいシーンでした。あと全員救われるっていうことは本当に信じていましたが、その点キッチリ子供番組としての正義を外してないのは嬉しかったです。

パトレンジャーにすべてを託す

ルパンレンジャーの物語はいったんフィナーレを迎えてパトレンジャーにバトンタッチ。VSシリーズとして妥協のないシナリオで想像を超えてお見事としか言いようがない。特に大人にとっては虐げられても強化面で不遇であってもパトレンをやっぱり応援してましたからこれは胸アツの展開です。がんばえ~!ぱとれんじゃー!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?