現金は最も安全な資産の一つ

YouTubeの発信

YouTubeを見ていると、それ自体は真っ当なことを言っているのに解釈によっては勘違いしがちなことがあるなぁ、と思っています。
一般的に「現金を持っているだけでは価値が下がっていくので良くない。早く投資をしよう。複利効果もすごいぞ」的な内容が散見されます。これ自体は正しいですが、これを真に受けて現金の大半を投資に突っ込むのは良くないと思っています。
「S＆P500の91年以降の平均年利が9.3％だから買うのは早ければ早い程良い」
「S＆P500を持っておけば1年後には100万円が手取りで107万円になるぞ」
「だからサラリーマンなら生活費3か月分だけは残して、残りはすべて全額突っ込もう」
スロットで散々思ってた期待値通りにはならなくてひどい目に遭ってきた私からすれば、「そんなに上手く行くわけねぇだろ。生活費3か月分だけ残して残り全額突っ込むなんてあり得ねぇ」と思っています。
もちろん、買うタイミングが上手であれば年利9.3％以上は可能だと思いますが「全額突っ込んで全額に対して年利9.3％を達成しようとするのは虫が良すぎる」としか思えないです。
そもそも、全額突っ込んで「日々の株価の変動に精神が耐えられるのか」という問題があります。私は耐えられないですね。まあ私は以前に資産が1/3になって、1～2年働いても取り返せない額の損失を出して、会社を辞めたくなった経験をしていますから、そういう経験をしていない人よりは敏感になっているのかもしれませんが。

「全額突っ込む」は「どっちもOKが最強」に反する

別記事「投資もスロットも「どっちもOK」が最強」で書いたように、「価格が下がっても、上がっても、どっちもOK」の状態が「最強」なんです。
しかし、全額投資してしまったら「価格が下がったらNG」という脆弱な状態になってしまいます。

正しい情報でも受け取り方次第では誤った行動を取ってしまうことに注意

スロットも投資もいい加減な情報が多いと思っていますが、数少ない正しい情報があっても受け取り方次第では誤った行動を取ってしまうことがあると思います。
結局、玄人が行動に移す時って、総合的に判断して「勝てる確率が高いと判断した方向に行動を移している」と思うのです。玄人である発信者はそのコアの部分だけ発信せざるを得ませんから、その発信した内容を鵜呑みにして行動するのは危険だと思っています。
例①：ある人が「今がボトムの傾向がある」と言ったので買う
例②：別の人が「まだ下落局面なので買わずに様子を見るべき」と言ったので持っている商品を売る
例①も例②も発言内容は間違っていなんですよね。どういうことかというと「下落局面だけどボトムの傾向がある」ということです。でも鵜呑みにしてしまうと、「買う」「売る」の真逆の行動となってしまいます。

結局、誰も将来上がるか下がるかなんて分かりませんから、どんな情報でも鵜呑みにせずに、参考にしつつ、自分で判断して行動していくしかないと思っています。
私なら「下落局面だけどボトムの傾向がある」が正しいと判断すれば「少しずつ指値で段階的に買う」という行動を取ります。こうすれば「上がっても、下がっても、どっちもOK」ですからね。

現金を持っていても投資をしているのと同じ

これは私の持論ですが現金は常に半分以上持っておきたいし、
その現金も、
・指値で注文中
・値下がりした場合の買い足しのために待機
であれば、投資をしているのと同じだと考えています。
玄人の方は現金保有率が通常は5％で下落局面の今は特別に30％に増やしている、などを聞くのですが、「30％現金保有率の今が異例で非常に多い」ということで、玄人の方は、私のような素人とは違うんだな、と思っています。
私は素人として素人らしく、「待機している現金も投資の一種」と考えて、これからも戦っていこうと思っています。

ヘッジの意味が分からない

これは素人なので詳しい人がいたら教えてほしいのですが、「ある商品の価格と反対の動きをする商品も買っておけばリスクがヘッジ（回避）できる」ということだと思うのですが、そもそも「反対の動きをするのだったら、両方買わなければ良いんじゃないの？？売買手数料もかかるし手数料負けするのでは？？」と思っていて、ヘッジ商品を買うくらいなら「両方買わずに現金を多めに持っておけばリスクがヘッジ（回避）できる」としか思えないのですが・・・何か間違っていますかね。
あと、スロットの現金投資が大嫌いなように、投資の手数料が大嫌いなので、余分な売買は無ければ無い程良いと思っています。

為替リスクがあるので日本円だけ持つのは安全ではない

「現金は最も安全な資産の一つ」と思っていることには変わりはないのですが、「日本円だけ持っておくのは安全ではない」と考えています。
もうほぼ手遅れですが、最近の急激な円安により、円の相対価値は下がっています。
私は一部を米ドルに移しましたので日本円換算では若干プラスとなっていますが、大半が日本円のままなので、トータルでは実質マイナスだと思っています。

今、外貨商品を円で即買いするのは微妙

おそらく、円安によって円建ての金融商品の価格が上がっていて、手数料ハンターである証券会社が円建て商品の宣伝をしているかもしれません。
しかし、もうかなり円安が進んでしまっていますので、今から円建ての外貨商品を購入するのは「割高」感があるので注意した方がよいと思います（私なら基本的に買いません）。

まとめ

現金を現金のまま持っておくなんて、何の変化も無いので、発信内容としてはマイナーな部類に入ると思いますが、「現金は最も安全な資産の一つ」であることには変わりはないと思っています。
投資の発信を見ていると、投資を煽るような内容が散見されますが、それが仮に正しい情報だったとしても、「待機している現金も投資の一種」と考えて行動した方が勝率は高くなるんじゃないかな、と思っています。