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KLX230Rサスペンション交換
去年の終わり頃に注文していたYSSのリアサスペンションとフロントフォークアップグレードキットがようやく届きました!
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KLX230Rを買ってから1年経ってないですが、ファンライドバイクなのでガチのレーサーと違って色々な部分が気になってしまうんですよね~まあ、そうした所を手を入れて乗り易くしていくのもカスタムの楽しみ。
買って早々にECUは交換しましたが、やはり走る上でパワー以上に足回りが重要で、純正サスペンションはコストが掛かっていない為、減衰調整が無い、プリロードもリアが5段階しか調整出来ない(最弱でも沈まない)と、ちょっとガレ場を走ると振られまくってキビシイんですよね…。
で、以前SL230でもYSSのサスペンションに交換してその時はもう、それはそれは感動しました!柔らかく良く動くのに、飛ばした時にしっかりと衝撃を吸収する。ギャップがあってもタイヤが路面を追従してくれるので、ちゃんと前に進んでくれる。と、トレールバイクのしかもXR250とかCRM250みたいなフルサイズバイクの足と違って、ストロークも少ない減衰調整も出来ないプアなSL230が一気にオフロードを走れる車体に変わったからです。
なので、KLX230RもYSSやTechinixからサスペンションが出ていた為、絶対に交換しようと決めていました。YSSとTechinix、どちらにしようか悩みましたが、最終的には金額的に安く上がるのでYSSにしました。
Techinixはフロントフォークがカートリッジ式、リアサスペンションの圧減衰がハイとロー2系統で調整出来る(あと、調整し易い位置にリザーバータンクあるのが良い)と、性能は上な感じ。ただ、フロントフォークは加工が必要だし、リアサスペンションの伸び減衰が手で回すタイプ(泥噛みし易そう)、金額がYSSの倍かかる事がネック。
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YSSはフロントフォークがPDバルブ(https://www.win-pmc.com/yss/archives/424)とバルブの高さ分長さが短いスプリング、イニシャルアジャスター、フォークオイルがセットになったアップグレードキット。
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リアサスペンションは、圧側と伸び側1つづつの別体リザーバータンク(伸び側の調整が手で回す式ではなく、ドライバーで調整式)、前後で安いところで買えば12万ちょっと。説明書も日本語版が入っていたり、検品者の印がしてあったりと、以前SL230で買った時よりもしっかりとしてきている印象です。
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リザーバータンクの固定用のステーです。YSSのレーザー刻印も入っています。長いボルトとアルミカラーは使用しなかったです。
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30段階圧側減衰になります。
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30段階伸び側減衰です。一般的なレーサーと同じドライバー調整式なのも決め手でした。SL230は手で回す式だったので泥噛みし易く、泥が詰まった状態で調整するとシールが終わります…。
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とりあえずリアサスペンションの交換ですが、純正サスを外すだけであれば、下側のボルトはリンケージ外して、上側はサイドカバーの隙間からソケットレンチで外せますが、取り付けするのにタンクを外す必要があります。
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自分は横着してしまいましたが、出来ればスイングアーム、バッテリーボックスまで外した方が圧倒的に作業性上がりますし、新品のサスペンションも傷つけずに取り付けやすいです。
リザーバータンクは一応養生テープを貼りましたが、スプリングも取り付け時に擦り傷が付きやすいので、外せるパーツは外した方が良いでしょう。
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電装系パーツを固定しているこのステーもサスペンションのホースを配置するのに邪魔になるので除去。
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固定位置は、リザーバータンクのホースの長さ的にここになります。左シュラウドの固定するボルトの1本を使います。ちなみに、説明書には取付位置については書いてありません。
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メインハーネスもずらして、ホースもねじりつつ何とか固定します。
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圧側減衰の調整ネジは工具のアクセスがキビシイです。タンクを外すか、超ミニのスタビードライバー(自分はアネックスのマグドラ22を買いました)で何とか隙間から手を突っ込んで回す感じです。
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取り付けたらついでにリンケージも掃除しましょう。1カ所はベアリングでは無くブッシュなのですぐカラカラになりますね。外すのは簡単なので、タイヤ交換と同時にやっても良い位かも。
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で、取り付けてサグを取ろうかとプリロードを回そうとしたら、工具(付属の丸い棒)を挿して回すスペースが無いぞと…で、回す為にはバッテリーのボックスを外す必要があります。一度サグ決めたらそうそう触らないとはいえ面倒くさい。
ならば!と、KLX230Rには無用なスペース(泥除けの左側のボルトを留めるとかありますが、無くても大丈夫だろうと)があるボックス下の部分を切除しました。
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これで楽々とアクセス可能に。というか、このスペースにリザーバータンクを設置できそうな感じすらある。まあ、チェーン上なので、泥を物凄く浴びると思うので微妙かもしれないけど。
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その勢いで、次はフロントフォークを変えようとしたのですが、元々ついてあったZETAのイニシャルアジャスターが固過ぎて取れない!仕方なくインパクトレンチ用の30mmソケットを注文してお預けに。後日、インパクトでやったら一瞬でした。ホント、インパクトは必需品。つか、前オーナーどんだけオーバートルクで締めたんだよ。
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で、スプリングを抜いてYSSと比べてみた。たぶん右側の元々入っていたのはZETAのハードスプリングだと思う。等間隔スプリングで長さも長く、イニシャルアジャスター外した際も飛び出す位にプリロード掛かる程長い。対して、左側のYSSは不等間隔スプリング。線径は測っていないけど同じ位かな。
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イニシャルアジャスターを比較すると、YSSの方がZETAよりネジ部分は長く、調整幅も広い。スプリングとの組み合わせもあるからどちらが良いとかではないし、減衰が調整しない(出来ない)ままプリロードだけ締め込んでも初期が動かないだけのネガティブな印象になります。
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肝と言えるPDバルブ(下の黒いパーツ)によって圧側の減衰調整が可能になります。パーツ中央のボルトを締め込む事でスプリングの反発力でバルブの開放する力を調整する仕組みで減衰をコントロールする形です。リバウンドはオイルの粘度に依存したままです。
オフィシャルだと、圧減衰をバルブに完全に依存させる為に、オリフィスの圧側の穴を追加すると書いてありますが、SL230もKLX230Rも加工せずにいます。あと、オフィシャルだとフォークオイルは15Wを推奨していますが、穴の加工と戻りを遅くしたくないので10Wのオイルを使っています。
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前オーナーが入れていたオイルもかなり粘度が高そうだったので、抜いてから手持ちの10Wのオイルを入れました。
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小回りと足付き重視で突き出し多めで走っていたので、交換後も同じ突き出しでとりあえずセット。跨って前後に揺さぶったり、スタンドを使ってステップを踏みこんだりしただけでも、以前の全然動かない足回りとは別物です!
初期は柔らかく良く動くけど、減衰もしっかりと効いている。特にノーマルのリアサスペンションはダメダメでしたが、跨ってちゃんと沈み込んでサグが取れる!まだ走れていないですけど、十分に期待させるものになりました。次回参戦予定の日野ハードの前に乗ってセッティングを詰めたい所です!
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