お金じゃない真実の愛を見つけるその前に。 Vol.94
西麻布の交差点を通り過ぎたときに
中年のおじさんがベントレー(高級車外車)に
二十歳そこそこの女性を車内にエスコートしていた。
よそよそしく、でも笑顔で乗り込むその女性を見て
パパ活なんか?って思ってしまったついでに
ふと、こんな話を思い出した。
昔とある社長から「真実の愛が見つからない」って言われた話。
今回はこの話を書こうと思う。
お金じゃない真実の愛
それなりの会社の社長で独身の彼には寄ってくる女性が多くいたそうだ。
でも当の本人は
その女性たち、皆がお金目当てで寄ってきていると思っちゃうらしく
なかなか心を預けられないために彼女ができないという。
「真実の愛」を探しているという
鬼のように難し過ぎるお悩みだった。
俺にも何が真実で何が偽物なのかなんて分からない。
そもそも俺に相談したのがまず間違いなんだと思ったけど
でも本人はいたって真剣に悩んでるもんだから
何とか答えを見つけてあげたい。
ん~・・・・
んっ!ちょっと待てよ。
思い返すと、悩んでるこの社長の飲み会には何度か顔を出したことあるけど
来る女子に向かって
自分が〇〇タワーマンションに住んでいる とか
高級外車に乗っている とか、
自分の会社規模がどうのこうの って言ってたわな~
あれ!?
自ら金持ちブランディングしといて
寄ってくる子が「金目当て」だって嘆くってなんかおかしくね?
マッチングアプリで自分のプロフィール写真をゴリゴリ加工しといて、
みな、自分の見た目にしか興味がない!!って言って嘆くみたいな・・・・💦
なに!?どんな新しい遊び??苦笑
別にお金持ちを自慢するのが悪いとか言いたいわけじゃない。
持ってる人は持ってるし、
持ってない人は持ってないだけの話だからどっちでもいいんだけどね。
そもそも
お金が稼げるというのは生活力がある証拠だし
女性からしたら
今後の家族生活を守ってもらうために稼げる力は
大いなる安心感につながる。
このポイントを魅力的に思う女子が多いのは当然なんだろう。
どう感じるのかはそれぞれの価値観だから
良し悪しは当人たちが決めればいいんだけど
でもこの場合は
お金じゃない真実の愛って定義だろうから
ずっげーむずい訳よ。
ターゲティングとブランディング
何がむずいかってさ~
真実の愛って何かっていう以前に
ターゲティングとブランディングの恐ろしいほどのずれがまずムズイ。
なかなか腕のある経営者なんだけど、
いざ自分のことになると
見えないもんだな~って思った瞬間だった。
他人を見てる分には
一歩引いた冷静な心もち、その客観性もあいまって
よく見えるもんだろうけど、
自分事になると思ってる以上に見えないものだ。
でもなぜか見えていないはずなのに
自分では見えていると思い込んでしまう現象がある。
この自分の理解が正しいという思い込みを
重ねて行ってしまった結果
この悩んでいるやり手社長のように
ターゲットとブランディングを間違っちゃうんだろうね。
この問題は自分のことを自分自身では評価できないことを知ってるのかどうかだ。
見せたい自分 と それを受け取る他人。
評価はいつだって他人からされるもんだからね。
可愛い、ブス
高い、低い
太ってる、痩せてる
優しい、冷たい
仕事できる、できない
あなたにとっての可愛いは
俺にとっての可愛いではない、こんなことは当たり前だ。
他人に興味を持つ
認識がずれちゃう人の一番の特徴は
持論ばかり並べてて
他人の話を聞かないところにある。
要するに、他人に興味がないんだ。
他人に興味がない人は
他人がどう感じているのか、
どういう風にモノゴトが見えているのか
どんなモノゴトの捉え方をするのかを理解できないわけよ。
他人を理解できないから、客観的に見られてる自分の評価も分からない。
「周りの人はいわば 自分の写し鏡」のようなものだからね。
朝起きて出かけるまでに鏡を見ない奴っていないだろ?
必ず、身支度してから鏡を見て問題ないと思ってから外出するじゃんか。
え?
見ない奴いる??
いねえよなあ!!
乱暴な言い方をすると
周りの人に興味がない = 自分にも興味がない ともいえる。
そのことを知ったうえで、更に周りの鏡にも解像度があることも
合わせて知っておきたいところだ。
解像度の低い(視座が低い)周りの人とばかりとつるむと
それはそれでぼやけた自分の評価しか見えないもんだ。
これではせっかくの鏡を見た意味がなくなる。
ここは大事だからもう一回言うね。
自分を知りたければ、周りの写し鏡を活用することだ。
それが認識のずれを知る唯一の方法だからだ。
つまりは「周りの人に興味を持つ」ことだ。
この真実の愛を探してる社長は
目的と手段の整合性はないものの
それでも うまく行かないと思ってるから
誰か(俺に)に答えを求めたんだろうね。
俺が解像度が高い鏡なのかどうかは
さて置き、少なくともこの社長は
周りにある鏡を見始めて、何かを変えようとしているのは確かだ。