Subclass 482について
この記事を読んでわかること
Subclass 482について、60%理解すること。
またその概要について。
Subclass 482 とはなにか。
Subclass 482の「Subclass」とは、そのvisaごとに設けられているカテゴリーの分類である。単なる番号の振り分けのために存在すると理解して良いと思う。
そして Subclass 482 は、「Temporary Skill Shortage visa」と呼ばれる。
(一時的に仕事において必要なスキルを持つ人材が不足したことを解消するためのvisa)
下記の情報は2024年5月8日現在のものである。
Subclass 482はオーストラリアでビジネスを行う雇用主が、オーストラリアに公的に居住できる(ie. Australian Citizen / PR etc..)者を雇用しようとした場合に適切な採用ができなかった場合に適用されるvisaで、「雇用主が」可能になると書いてあることを見ると、雇用主に対して適用されるものと思われる。
Subclass482は、「短期=2年を上限とする」「中期=4年を上限とする」ものがあり、これは雇用主が申請できるもの。
労働者に対しては、「Labour agreement stream」というスキームがあり、滞在は up to maximum 4 years と書かれている。ただし、maximum 4 yearsであり、実際の期間はlabour agreementに準じるとも記載がある。
ここでは割愛するが、他にもこのビザの所有者の家族が申請するスキームも存在する。
今回は、この「Labour agreement stream」について見ていきたい。
Privilege
Privilege = 恩恵(What you can do here?)
まずこのスキームで滞在できる期間は労使協定(Labour Agreement)で定められた期間である、最大年数は4年である。(ただし、香港のパスポート保有者は5年である)
それに加えて、Subclass 186につながり、Subclass 186はEmployer Nomination Scheme visa といい、雇用主が労働者に対して、支援できる制度。労働者がAUSに滞在できる永住権の1つ。条件は、雇用主が労働者に対して支援を行う必要がある。
この、「支援者」を得るための前段階として、このSubclass 482が存在するようだ。それも恩恵の一つだ。
我々が一般に言う「Work visa」の類だと理解するのが早いかもしれない。
つまり、いわゆるこのwork visaに相当するsubclass 482を取得することは、永住権を考えるなら、オプションとしては大いに有り得る。そこまでにどんな職場どんな風に働くか、が大事になることだろう。
Conditions
Conditions = 条件
このvisaを持って活動するにあたり、どんな条件が必要か読んでいく。
・現在、労使協定下で労働していること
・推薦に至るまで、その推薦を受ける職業で2年の職業経験があること
・推薦されていること
・推薦された職業のみで就労すること *1
・健康状態がオーストラリア政府の定めたものと合致していること
・オーストラリア政府の定めた人間性であること *2
・特定の英語力があること
・オーストラリアで生活するのにあたり、オーストラリア政府が定める法等に遵守するようサインしていること *3
・適切な健康保険を有していること
・オーストラリア政府からの借金を返していること
・visaの申請にあたり、過去に却下された歴史がないこと
・反社会的な勢力に加担したことがない・加担していないこと
などなど。じゃあどうやってnominatedされるのか? はよく「人間との関わり」なんていう表現をすることもある。
*1 … これについては下記のように表記がある。
また、この記載にはいくつか例外規定があるようで、まず、雇用主を変更する手続きは結構面倒くさく、一部リスト上に載っている職業に関しては、この限りではないことが明記されている。
多くは、医師免許を持っているか相当以上の資格者へ適用となるので、興味がある方は下記より。
https://www.legislation.gov.au/F2019L01399/latest/text
*2 … good character, "良い人格を持つ人間であること"
この要件は、日本から出国する/入国する時に見るような文言がたくさん並んでいる。good characterではない例は、
・性犯罪に関与したことがある
・性犯罪に関与し、その結果有罪となった・罰金刑となった
・人道的犯罪、戦争犯罪、虐殺、虐待等の犯罪に関与したことがある
・大量虐殺を企てたことがある
・オーストラリアの社会に悪く影響するような組織に関与している
・イミグレーションにおいてvisaの取得を却下されたことがある
・イミグレーションにおいて勾留を受けたことがある
など
きっと、普通に生活しているひとびとが該当しないような要件ばかりが並ぶ。気になることがあれば下記を確認。
https://immi.homeaffairs.gov.au/help-support/meeting-our-requirements/character
*3 … 「Australian Value」というもの。
これはオーストラリアっぽくて面白いのだろうけど、ざっと読むと「私は、オーストラリアの社会において幅広く人間や機会を遵守し、また尊重し、オーストラリア社会が目指す平等や公平の観念から逸脱しないことを宣誓する」といったようなスタンダードが設けられている。
ちょっと面白いのは、「オーストラリアは国語としての英語を重んじている。そのため、永住者や市民権を希望するものは、英語力の向上を欠かさないことを誓う」といったような文言がある。大切だ。
内容については下記より確認。
なお、ページ中真ん中の言語欄から日本語バージョンのPDFファイルも参照できる。
https://immi.homeaffairs.gov.au/help-support/meeting-our-requirements/australian-values
Subclass 482で求められる英語要件とは?
<免除に関する条件>
前提として、英語力を求められるかどうかは例外要件に該当しているか否かだ。要件に該当している場合、英語力は求められない。
例えば、パスポート要件だ。下記の国のパスポートを保有している場合、
英語力は求められない。
Canada
New Zealand
the Republic of Ireland
the United Kingdom
the United States of America
その他、最低5年のセカンダリー教育機関(かつそのほぼすべてが英語にて実施される)を終えている場合や、別の国の外交機関として、オーストラリア国内の当該機関の場所において活動する場合、ライセンスやメンバーシップを必要とする職業かつ、その職業に従事する場合で、その職業のライセンス等を取得するのに英語力が認められるため、免除とされる場合、国外企業の下で従事する場合、96,400 AUDの年間所得が最低でも見込まれる高所得者など
<必要な英語力>
下記情報は、2024年5月8日に確認し、Last updated: 2020年3月17日のものを確認。
Short Term Stream の場合:Overall Score が IELTSにして5.0、各技能が最低でも4.5あること
Medium Term Stream の場合:Overall Score が IELTSにして5.0、各技能が最低でも5.0あること
Labour Agreement Stream の場合:労働協定で記載されている英語力で、職種での仕事を従事するために十分な能力
また、各能力試験は、IELTS自体の2年の有効期間とは別に、
とある。
ICAO English Proficiency Test のように数年ごとに更新を求められることを考えれば、ここでこのスキルを満たすのもありかもしれない。そして、意外にも6.5とかではなく5.0でいいんだ…という驚き。
どんな仕事が該当するか?
かなりの数の仕事が該当している。
このリストも常に変化する、というので、参照されたい。
https://immi.homeaffairs.gov.au/visas/working-in-australia/skill-occupation-list
まとめ
調べてみると、結構な情報量がある。
が、狙うvisaがあれば熟読して、そのvisaを狙えるようにしたい。
ちょっと気になったので、次は491についてまとめていこうと思いました。
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