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【フェアトレード月間】 フェアトレードとコーヒー

毎年5月第2土曜日は「世界フェアトレード・デー」。
世界中でフェアトレードをアピールする日です。そして、今月はフェアトレード月間ということで今月はフェアトレードに関する内容を中心に更新していきます。

フェアトレードとコーヒーについて


コーヒー生産国のほとんどは、いわゆる開発途上国といわれる国々です。コーヒー豆はその発展途上国で生産され、中間業者を通して、アメリカ、ヨーロッパ、日本などの先進国に輸入されています。


コーヒーと生産者の生活水準や地位

豆の買取価格は、生産現場とは遠く離れたニューヨークとロンドンの国際市場で決められます。
国際市場は投機マネーなども流入し、時に高騰したり暴落したりと価格が激しく変動します。

マーケット動向の情報入手や市場への販売手段を持たない個々の小規模農家たちの多くは、中間業者に頼らざるを得ない状況にあり、時に生産や生活に十分な利益を得られず、不安定な生活を余儀なくされ、子どもを学校に行かせるだけの十分な利益を得られないということが起こってしまいます。


コーヒー生産の歴史

コーヒーは1700年~1800年頃、華やかなヨーロッパ上流社会の社交の飲み物として愛飲され一般にも広がっていきました。大もうけするコーヒー商人の影にはアフリカから連れてこられた黒人奴隷、それから移民労働者がいました。現代、奴隷制度はなくなりましたが、コーヒー生産者の状況はさほど変わっていなはいません。
2002年にコーヒーの各区の世界的な大暴動が起こり、ここ 10年ほどコーヒーの生産価格は安値に歯止めがきかなくなっている状況です。2002年当時、生産価格が1kgあたりわずか数十円にもかかわらず、日本で私たちが買うコーヒーの価格はほぼ変わらない状態です。

これは、中間にいる、コーヒー流通の業者、生豆を買う企業側に儲けが渡っている状況が原因で起こっています。


フェアトレードにより公正な取引を

フェアトレードでは、個々の小規模農家がまとまり協働で生産者組合を作ることで、メンバー全員で生産能力を高める取組みをしたり、市場と直接つながり交渉力を身につけ組織を発展させていったり、フェアトレードの利益によって地域社会を発展させていくことができるようになります。

国際フェアトレード基準では、生産者の持続可能な生産と生活を支えるために必要な「フェアトレード最低価格」が定められており、国際市場価格がどんなに下落しても、輸入業者は「フェアトレード最低価格」以上を生産者組合に保証しなければいけません。

(例えば、アラビカコーヒーのフェアトレード最低価格は1ポンド(約454g)140USセント、有機認証のコーヒーだとさらに30USセント上乗せ保証)

さらに、1ポンドあたり20USセントのプレミアム(奨励金)が輸入業者から生産者組合に保証され、それによって生産者組合は、自ら民主的に使途を決定して、生産技術の向上や機材の購入、または地域の小学校や病院の建設といった社会発展を実現させることが可能になります。

レギュラーコーヒー200g製品の場合:
プレミアム金額は約11USセント(約12円)

コーヒー1杯に換算すると0.6円程度。「たったのそれだけ?」と思われるかもしれません。
しかし、コーヒー1袋、コーヒー1杯に換算すると小さな金額でも、通常コーヒー生豆は10トン、100トンといった大きな単位で取引されますので、生産者組合が手にするプレミアムは40万円、400万円、というまとまった金額になり、生産地域の社会発展に大きな成果が表れているところも数多くあります。



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