見出し画像

日本のファッションは他国の環境負荷の上に成り立つ

日本の衣類のほとんどは海外から輸入されるため、わが国のファッション産業は他国の環境負荷の上に成り立っています。


ファッションとCO2排出ゼロへ

私たちが毎日身に着けるさまざまな衣服は、原料調達から製造、輸送、廃棄に至るまで多量の二酸化炭素(CO2)を排出し、水を消費しています。

このためファッション産業は石油産業に次ぎ、世界で2番目の環境汚染要因と指摘されています。

こうした課題に対応しようと、日本の業界が企業連合を設立。環境省も協力し、循環利用による衣服の廃棄ゼロや、2050年までのCO2排出ゼロを目指した取り組みを進めています。


ファッションが与える影響とは

環境省の調査によると、20年に国内に供給された衣類は81.9万トン。一方、家庭や企業が手放す衣服や制服は78.8万トンで、うち51.2万トンは廃棄され、再使用されたのは15.4万トン、リサイクルされたのは12.3万トンにとどまったとのことです。

国内に供給される衣類の製造から廃棄までに排出されるCO2は9500万トンに上り、世界のファッション産業の排出量の4.5%に当たるとのこと。綿花栽培や染色などに使う水も83.8億立方メートルと、世界のファッション産業が消費する水の9.0%を占めています。


「海外の多くの資源と環境負荷によって私たちのファッションが支えられているます。

大量生産・大量消費・大量廃棄』から『適量生産・適量購入・循環利用』への転換が重要だ」

小泉進次郎環境相は4月、アシックスやアダストリア、伊藤忠商事など国内アパレル、繊維企業11社の代表と開いたオンライン意見交換会で強調しました。

株式会社アダストリア
グローバルワーク、ニコアンド、ローリーズファームなどを展開する企業。2013年に株式会社ポイントより商号変更。


これらの企業などは夏頃にも「ファッションと環境に関する企業コンソーシアム(仮称)」を設立する予定です。

再使用やリサイクルを進めるため共同で古着を回収する仕組みをつくるほか、衣服の生産、販売の過程で出されるCO2を「見える化」する統一的な手法を検討。国への政策提言も行うとのことです。環境省も他省庁と協力して、企業連合の取り組みを支援していく方針。

古着の回収やリサイクル、衣服の生産販売に伴うCO2排出量の算出などに関するモデル事業を検討する。担当者は「服に関する取り組みを通じて、環境や地球温暖化問題について考えるきっかけとしてほしい」と呼び掛けています。


-----------------
「サステナブル LIFE マガジン by If will」では、国内外のサステナブル、エシカル、環境・社会問題の気になるNewsをピックアップ。関連する情報を発信していきます。[知る・考える・取り組む]If willが提案するサステナブルライフ。

サステナブルなアイテムのセレクトストアIf willが運営するマガジンです。


いいなと思ったら応援しよう!

サステナブル LIFE マガジン by sunlit
よろしければサポートお願いします!いただいたサポートは、If willが拠点とする フィリピンへ、孤児院や社会活動のための寄付とさせていただいております。