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第48期新人王戦決勝 中編
最高位戦東海支部の諌山隆平です。実は好きな飲み物(ノンアル)は豆乳です。
前編をせっかく褒めてもらっていたのに日にちが空いてしまいました。無念。そして前後編の2つに分けて書こうと思っていたのですが書きたいことが多すぎたため急遽前中後編の3部作に変更します。
長いですがどうぞよろしくおねがいします。
(前編はこちら↓)
5回戦(自身4戦目)
東2局2本場 立直手順→役牌先切り→混一色
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役牌暗刻含む2メンツあり、現状鳴きたい牌もない。2sぐらいならホンイツを優先しますが、4mと7sは孤立牌として優秀なのでホンイツよりも立直を目指します。
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ライバルの小川が發を仕掛けてホンイツもありそうな切り出し。元々立直で十分と考えていたこともあり生牌の中を先切り。
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ホンイツより立直で十分とは思っていましたが、5pが鳴けるなら頂いておきましょう。これで69pとくっつきの二向聴にして、筒子を連続で引いた時の自然なホンイツと2900の天秤です。
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一番嬉しい牌を引き、これで12000の一向聴です。
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立直1件だけに対してこんな8mでオリを考えることはありませんが、小川も立直に1s6m7pと押しており聴牌していそうです。3m1mも通っているため両面なら25m47m58mの3筋で、字牌に生牌はありません。中暗刻のケース以外は3900だしギリギリ打てるかなということでここも押します。
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東3局1本場 鳴けばいいというものではない
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ターツが足りていないし1000点で手を短くするのはなるべく避けたい。周りからの見え方もドラ以外は安く見える、ということでスルー。
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2mをポンした後も14pの亜両面ではなく高め三色の聴牌にとりました。4万点もリードがあるなら基本的には守る必要はなく、逆に東1局寄りで打っていいと考えています。
東4局 がんばれ尾崎3
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全局参加したい私はおやすみするのが苦手なのですが、流石に点況も相まってここから流局時聴牌狙いです。1切れの發でも両面固定の4pでも雀頭固定の2mでもなく8p9pブロックを払います。トータル的にも尾崎にあがってもらって小川と2着順つけたいところです。
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祈りが通じたのか、尾崎から親立直が来ました。4ブロックにし、更に4pも逃せており、想定通り安全な牌だけを切ったケイテンも見えています。とはいえここから2pをチーすると終局までに手詰まるケースが十分あるためスルー。
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なんとあがれてしまいました。尾崎に小川を捲ってほしいので少しあがるか迷いましたが、供託も回収できるし、まだ東4局なので局は進めておこう。ということで400-700。がんばれ尾崎シリーズ3部作の内2つで自分があがるというタイトル詐欺です。
南1局 誰も見たことのない手牌
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5万点離したライバルの親番ですが欲張って6p切り。
対子が4つあり全てが幺九牌、すぐにでも3副露ぐらいできそうです。手牌4枚になるリスクを負うのだからどうせなら高くしてやろうという魂胆です。6p→4m→2mと切ることでプレッシャーを…という僅かな願望もあります。3副露なんて元々怖いんですが、この点況でダントツがわざわざターツ払ってるのだからよりヤバく見えるかなと思いました。
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3副露できました。欲張ったせいでノーテンですが、こうなれば半端な手からは索子や幺九牌やチャンタになる牌を切れないでしょう。
小川の立場でも、優勝のためにここで諌山から直撃を取るぜ!!!というわけでは必ずしもなく、この半荘このまま2着で終えてトータル40pt差で最終戦を迎えるという選択肢もあり、一人旅も十分見込めると思います。
ちなみに1pはポンするつもりでした。約8万点持ってるトップ目の裸単騎、やりたかったですね。
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残念ながら親立直が来てしまいました。一発で打つわけにはいかないので1pの対子落としで凌ぎます。
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ダントツが親立直を受けて手牌4枚が36mと69sの4枚になっています。正直面白すぎるビジュアルですね。なんだこりゃ。
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36m69sの4枚が奇跡的にホンイツになりましたが放銃。結果的に2900で耐え(?)てますが、欲張っていなければとっくにあがれていますし、ライバルの親でイマイチな進行だったかもしれません。
南2局 どうせ小僧立直でしょ?
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ライバルの小川から3巡目立直が来ました。自分も手が良いので押したい所ですが發を一発で打つのは流石にやりすぎかなということで1s。現物だからと4sを抜いてしまうのは形上勿体無いと思いました。
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ここで4s切っても次巡手詰まるので一向聴維持
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先ほどとは違いドラが見えました。小川がツモ切ったので雀頭でない限りはこれでドラ0の立直です。ということで今度は2p勝負。
今回自分が親なのでツモられても直撃でも縮まる点差は大きく違いません。放銃した時の着落ちリスクよりも小川から直撃して2着順差をつけてやろうと考えて、聴牌したら6m単騎でも嵌5mでも追っかけるつもりでした。
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南3局 リードは守るもんじゃなく
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ダマでもあがれない牌は5mの2枚だけですが、ここも当然の立直です。ここから事故を恐れて守ってる場合ではありません。
この時点の上位3人のトータルが↓のようになっており、ここで満貫やハネマンをツモることでそのままツモった分素点の条件も小川に押し付けることができます。
諌山 +93.9
小川 +75.6
平山 +20.1
また、今回親は萬子が安くあまり持っていなさそう(萬子を使いづらいそう)ですし、更に自分の河との共通現物もありません。親に追っかけられた場合には5mのオリ打ちなんかもたまにはあるかなと僅かに期待していました。
南4局 チーテン取らずの理由
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満直ハネツモ条件の小川から立直が入りました。宣言牌の6mをチーして安牌の2mを切れば聴牌ですがこれをスルー。
理由は以下の通りです。
①満直NGの為、通っていない牌は基本的に切ることができない。
小川の河は通っていない牌も多く、58sの聴牌は1巡2巡で崩すことが多いでしょう。にも関わらずチーをすると小川にハイテイが回ってしまいます。ほとんど自分があがれないのにハイテイ抽選の1回を増やしてしまうのは見合わないと判断しました。
②尾崎が現状ノーテン濃厚。かつ七対子であることが多そう。
トータルを考えると尾崎は基本立直しての上振れを狙うことが多いと思います。また、手出しを見ると一段目に6p→4pと変化の多い嵌張を切っており、その後に端の9s、1sが3見えにも関わらず私から4見えの2sを北家に合わせて手出し(その後私が合わせた)、2mを早々に切っているにも関わらず3m手出し(6mも数巡前に切っているのでスライドも変)しています。これは七対子であることが多いと思いました。
これらを踏まえ、流局しての親のノーテン終了や、ゼンツせざるを得ない親の放銃を狙った方がよいと判断しました。
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このあがりで小川にトータル首位に立たれ、最終戦北家を取られることになりました。(トータル首位が必ず北家になるルール)
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こちらはおまけですが、申し訳程度に9mをスライドに見せ6m所持を装います。なんとここで9mを空切りしていなかったら小川が36m立直になってハネマンツモ(してたかも?)。この半荘すらもトップを取れていなかった可能性があったようです。
あんなにリードがあったのに!?
今度こそ後編に続く